自分が色の識別能力がみんなと違うと気が付いたのは中学に入って初の身体検査の時だった。

 

クラスのみんなが順番に色覚検査表を見ながらそこに書かれた数字を読んでいく。一人30秒もかからずスムーズに流れていく。そして…

 

その流れが自分で止まった。自分が見えてる数字を言うと先生は困った顔をした。『もう一回よ~く見て』と言われるが何回見ても同じだった。検査表のいくつかのページで同じやり取りをした。流れが止まったのを不思議に思い後ろのクラスメートが僕と先生のやり取りを覗いている。

 

『放課後保健室に行くように』そう先生に告げられその場は終わった。愕然とした気持ちが僕を襲ってきた。

 

放課後、保健室に行くとK君もいた。今となってはその保健室で何を言われたか覚えていない。ただ昼間の検査のシーンが頭の中でぐるぐると何度も思い返され、それは家に帰ってからも続いた。

 

 

・・・つづく