Яa!nbow☆Rのブログ -3ページ目

Яa!nbow☆Rのブログ

ブログの説明を入力します。

(大変な長文なので読みたい方だけどうぞ)


我が家で飼っていたヤシガニのヤッシー君が、7月30日天に召されました。


ヤッシー君との出会いは、新婚旅行先の沖縄。
帰る直前に立ち寄った那覇市の公設市場でヤッシー君は生きたまま容器に入れられて売られていました。
買ったものを上の階の食堂で調理してくれるので新鮮で豪華な沖縄料理が食べれる市場でヤシガニだけでなく色とりどりの熱帯の魚介類が溢れておりました。

その数日前に滞在していた石垣島で、ヤシガニが乗った豪快な沖縄そばを食べたのですが、夫は迫力あるヤシガニの姿に魅了されたようで、食べたヤシガニの甲羅をビニールに入れてホテルに持ち帰るほど。
(今もその甲羅はヤシガニのデスマスクとして我が家の冷凍庫に保管しております)


↑石垣島のヤシガニそば

ヤシガニはその美味ゆえに乱獲されてきたため、絶滅危惧種に指定され繁殖期の捕獲は禁止されているという話を聞いていたので、生きたヤシガニを市場で見つけた時それはもう興奮しました。
「食べたい」よりも「生きたまま四国に連れて帰りたい」という思いが強く、市場のオバァに事情を話し容器のまま¥2500円くらいで購入しました。ヤシガニは高級食材で、店によっては2万円くらいするところもあるそうで、大変お買い得商品でした。
空気穴を空けた容器に入れたまま、飛行機に手荷物として持ち込み一緒に四国へと帰りました。


無事に自宅へ持ち帰ったヤシガニはとりあえず衣装ケースに入れて、霧吹きで湿らせたり果物を与えたりして、飽きることなく夫婦で眺めておりましたが、飼育当初は毎晩のように脱走を繰り返し、ある時は夫の枕元に佇んでおりました。


↑四国に連れて帰った当日のヤッシー君



↑脱走して壁に張り付いていたヤッシー君をハンガーでケースに戻そうとする夫


蓋をしても力強い大きな鋏で持ち上げて脱走するので、ホームセンターでかっちり蓋が閉まる飼育ケースと珊瑚砂を購入し、ヤシガニハウスを作りました。
ヤシガニは見かけによらず臆病で、夜行性。明るい所や物音が苦手で、いつもハウスの中の植木鉢に身を隠し、私たちが寝静まった頃にガサゴソ出てくる…という生活でした。

犬や猫のように飼い主に懐く、ということは皆無で餌やりやハウスの掃除のときは大きな鋏を振り上げて我々を威嚇していました。
結局ヤッシー君とスキンシップを取ることは一度もありませんでした。

ヤシガニは雑食性で、特に腐りかけのバナナが好物のようで餌代は全くと言っていいほどかからないのも魅力でした。

ヤシガニなどの甲殻類は脱皮を繰り返して成長しますが、飼育下におけるヤシガニの脱皮は失敗して死亡することが多いそうで、それ故に食用ヤシガニの養殖もできない状況だということでした。
夫婦で色々調べたところ、沖縄の美ら海水族館でヤシガニの脱皮に成功したという記事を見つけ、それを参考にしながら飼育を進めてきましたが、四国に来て1年足らず、ヤッシー君は一度も脱皮することもなく天に召されました。

「ヤッシー君が死んだら食べようね」などと飼育当初は夫婦で笑いながら話しておりましたし、幾度となく脱走した時は茹でてカニクリームコロッケにしてやろうとも思いました。
でも飼育していると愛情がわいてきますし、ヤッシー君が普段食べている腐りかけの果物がヤッシー君の体内で濃縮されていると思うと、ヤッシー君を食べたいという気持ちはだんだんと薄れていきました。


ヤッシー君は暖かい沖縄の海で産まれ、どのくらい沖縄で過ごしたのかは分からないけどある程度大きくなったところをハンターに捕獲され、生きたまま市場に並べられ、たまたま新婚旅行で沖縄に来ていた私たちに見つかり、遠く離れた四国に連れて来られ、狭いハウスの中でゴソゴソするだけの生活を送り、そのまま生涯を終えてしまったわけで、それを考えると可哀想なことをしてしまった…と思います。
一方、ヤッシー君を購入したのが私たち夫婦でなければきっとその日のうちに市場の食堂で釜茹でにされ食べられてたと思うし、どちらにしてもハンターに捕獲されて市場に出荷されたヤシガニは長く生きれなかったのかな…とも思います。それはヤシガニだけに限らずあらゆる生物にも言えることですが…

ヤシガニは日本では沖縄以外ではなかなかお目にかかるものではありませんし、いつまでもそばにいてほしいという思いから、亡骸を標本にすることも考えましたが、内臓をくり抜いて薬剤に漬けて乾燥させて…という自然に逆らった処理よりも、野生のヤシガニが死んだ後のように微生物や昆虫の力で自然に還ったほうがヤッシー君にとってはいいのかもしれない…という思いから埋葬することにしました。

我が家はマンションなので庭がありませんし、埋葬場所を色々考えましたが適切な場所が無いため、ベランダ家庭菜園の大きめのプランターに埋葬することにしました。
墓石や墓標も用意しようかと思いましたが、少しでも故郷の沖縄を感じられるように花屋でハイビスカスの鉢植えを買って来てヤッシー君が眠るプランターに植えました。



↑埋葬場所のプランター。珊瑚砂とマンゴーと一緒に眠るヤッシー君。



↑ヤッシー君の上に植えたハイビスカス


夫は数日前から離島に出張中のため、ヤッシー君の亡骸をまだ見ていません。
電話でヤッシー君のことを伝えましたがかなりショックが大きいようです。

私も埋葬しながら色んなことを思い出して後から後から涙が溢れてきて、何度つついても鋏を振り上げて来ないヤッシー君の姿に改めて「死」を感じました。
私たちの勝手で南国から遠く離れた所で生涯を終えたヤッシー君。できれば沖縄の暖かい海に還してあげたい気持ちでいっぱいですが、それもしてあげられなくてハイビスカスを植えるのが精一杯。
こうして日記を書きながらも涙が溢れてきて、後で読み返すと文章もめちゃくちゃだと思いますが、どうしてもヤッシー君のことを日記に書きたいと思いました。


最後まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。


故 柏崎ヤッシー
平成二十六年七月三十日 没
享年 性別 不明