癌と宣告されて
一番最初に思ったのは、仕事をどうするかだった。
小さな会社で経理と総務を一人でやっている私が
長期休暇を取るのはかなり難しいと感じていた。
すぐに引継ぎ相手がくるかどうかもわからない。
これから癌の治療をしなければならないとなると
何度も病院に足を運ばなくてはいけない・・・
幸い子供も独立し一人暮らしだから
自分の治療に専念できる立場ではあった。
でもそれゆえに、何のために病気と闘わなければいけないか・・・と
考えたりもした。
会社に戻ると社長が「検査の結果は?」と聞いてきた
「申し訳ありません癌でした これから検査のために何日かお休みを頂かなくてはなりません」
社長はしばらく黙って
「そうですか。わかりました 検査をしっかり受けて、その結果で今後を考えましょう」
その場では、お互いすぐに仕事に戻った
仕事が終わり 帰路につく電車の中
ショートメッセージが届いた
○○さん
今日の診断結果には驚きと心細い思いをしたかと思います。
まずは詳しい検査の結果を待ちましょう・・・・
悩みは抱え込まずに私に話してください・・・以下省略
社長からだった
多分、私が癌だと聞いて
社長もどんな言葉を私にかけるのがよいのか
すごく迷ったことだろう
温かいメッセージだった。
涙があとからあとから流れて落ちた
