夜が深まり、学校の校門がしーんと開くと同時に、警備員の佐藤は巡回を始めた。この学校はかつて何かしらの事件があったと噂される場所だった。そして、そのうわさは佐藤の背筋に悪寒を走らせた。

廊下に灯りがなく、足元の影が不気味な形を作り出す。佐藤は懐中電灯の明かりで、一歩、また一歩と進む。何事もなく、ひと通りの巡回を終えようとしていたその時、どこからか靴の音が聞こえてきた。佐藤は振り返るが、誰もいない。しかし、不思議な気配が漂っていた。

次の瞬間、佐藤の前には薄気味悪い少女が立っていた。彼女は白い霧の中に包まれ、うつむいたまま佐藤をじっと見つめている。佐藤は声をかけようとしたが、その時、彼女がゆっくりと首を上げ、目を合わせた。

その瞬間、佐藤は脅え、言葉を失った。少女の目はまるで亡くなったように白く、鮮血のような赤い瞳だけが光っていた。そして、その目は異様に大きく、佐藤を見つめつづけている。

佐藤は懐中電灯を手に握りしめ、後ずさりするが、少女は佐藤に向かってゆっくりと近づいてきた。その時、佐藤はあることに気づいた。彼女の影がない。廊下には佐藤の影だけが伸びている。

悲鳴をあげ、佐藤は逃げた。しかし、どこへ逃げても、その少女は追ってきた。最後に佐藤がたどりついたのは、学校の地下室だった。地下室の扉がしまっていたが、佐藤は必死で開けようとした。

すると、その時だった。扉が開かれ、佐藤はすがりついて中に入った。地下室の中は闇に包まれており、佐藤は懐中電灯の光で部屋を照らした。そこには古びた机や椅子、そして壁には何やら文字が書かれていた。

佐藤は恐ろしい予感を感じ、壁の文字を読んだ。そこには「彼女は、この学校で亡くなった生徒です。だが、彼女は安らかに眠ることができず、巡回をしてさまよっているのです。もし、あなたが出口を見つけられれば、助けてやってください。」と書かれていた。

その時、地下室の扉ががたりと揺れ、そこから少女の姿が現れた。彼女は佐藤に声をかけ、手を差し伸べる。佐藤は恐怖に震えながらも、少女の手を取った。その瞬間、彼女の目が赤い瞳から普通の瞳に戻り、微笑んだ。

少女は地下室を導いてくれ、出口まで連れて行ってくれた。彼女が闇を照らす光だった。そして、佐藤は無事に学校を出ることができた。その後、佐藤は二度と夜間巡回をしないことを決めた。

こうして、学校には昼間と夜間、別の存在が共存していることが明らかになった。それは、学校だけでなく、世界中のどこかに存在しているかもしれない。佐藤はこの体験を決して忘れることはないだろう。そして、この事件は誰かに伝えるべきものだと思った。

夜間の巡回 学校の恐怖は、消えることはなかった。