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記憶は否応なく少しずつでも確実に薄れていく。自分の為に記録しておく。
散らかった感情や思考を整頓する為。混沌を混沌として刻み込んでおく為。


いつも通りの倦怠な日で、自宅でたしか鳥かごの掃除をしていたら、揺れ。
テレビをつけたらほどなくして、この辺とよく似た町並みが海に呑まれて。
いましもこの町と迫り来る波が映し出されるのではと、居た堪らなくなる。

津波警報と避難勧告。初動遅く、経路もあやふや。避難場所もうろおぼえ。
悪い意味で地震になれてしまっている地域。避難してる人は極少数だった。
まるで、津波など遠い伝承の妖物だとでもいうよう。おばけなんてないさ。

避難所のラジオからは被災地の惨状。度々緊急地震速報。心臓が萎縮する。
呼吸は浅く、悪い想像ばかりが巡る。次第に空が白み、解除を待たず帰宅。
衝撃的な映像が繰り返し報道され、何も手につかず、動悸目眩息切れなど。

それから一週間ほどは、筋肉が強張り体温が高く、恐慌状態だったと思う。
情報と思考と言葉が頭の中ぐるぐる。緊張の糸を時々緩めようと意識した。
近所のひとたちも、普段どおりにみえたけど、各々不安を感じていたかも。

日向ぼっこをしながら膝に猫をのせながら明日もこうしていられるように。
塵芥のように小さな人間の祈りは少なくとも精神安定には役にたつようだ。
死んだらお星様になるんだよってよく言うけどせっかくだから太陽がいい。


まだまだあちこちに問題は山積みで次から次に湧いてきてまじうざいけど、
目の前のものにしか触れられないから、ひとつひとつ片付けていかねばね。





(超絶仔細な行動メモ書き→反省と考察→三月末に記事を下書き→忘却…)
(…を経て今に至ることを参考までに書いておかねば!嘘が!吐けない!)