それは
風の強い午後でした。
一本の119番が鳴った
声質からして、年配の男性
職)「はい119番です、火事ですか、救急ですか」
男)「すみません、母が亡くなって」
職)「では、救急車ですね。場所はどこですか」
男)「いえ~、もう…。 葬儀場がわからなくて…」
職)「葬儀場より、救急車で病院に行くことですよ」
男)「あ、でも~、道がわからなくて」
職)「救急車、すぐに出場しますよ」
男)「でも、悪いですから…」
職)「容態は意識がないと言う事。で、場所は」
男)「でも、悪いですし。場所だけ教えてもらえば…」
職)「え!場所って、今居る場所が解らないのですか?」
男)「いえいえ、葬儀場の」
【天の声が入り(課長)落ち着いて聴取しろ!】
職)「落ち着いて下さい。場所は」
男)「○○市、0-0番地の葬儀場へ行きたいんですが、場所、分かりますか?」
職)「え、では亡くなったお母さんって…」
男)「先日、救急車で病院に行き亡くなったそうで、これから葬儀場に行きたいのです…」
遠く働きに行っていた息子さん、
訃報を聞き、戻って来たはいいが
葬儀場の場所がわからなく、119番に聞いてきた通報でした。

