しばらくブログをお休みしました。




癌を患っていた父が3月30日の早朝、息を引き取りました。

母はずっと病室に泊まっていたのですが、その母でさえ父の死に気がつかなかったそうです。

ナースセンターで心配停止のアラームが鳴ったと看護婦さんが病室に飛び込んできて、

初めて母は事態を知ったそうなのですが、その時、父は寝ているままの姿だったそうです。

心臓が止まっているなんて信じられないくらい・・・。




私が最後に父に会ったのは、3月25日。

その時、医師から「右の肺はもう機能していない。左の肺のほんの1部が機能しているだけ」と・・・。

痛みは強いモルヒネでなんとか緩和できるけど、呼吸困難はモルヒネでも緩和はできないって。

それを聞いて、これからどんどん酷くなるであろう呼吸困難のことを思うと、母も私も不安でいっぱいでした。





父は、それでも、自分は治ると信じていました。

父はその世代の人にしては背が高く、柔道の有段者でもあり、海外旅行と社交ダンスを趣味にしていて。

誰もが、まだまだ元気いっぱいのおじいちゃんって思うような人物でした。

だから、誰も父がこんなに早く亡くなるとは思っていなかったんです。

父自身も・・・。

過去、2度の癌を克服してきましたから、今回も自分は癌になんか負けないって思っていたんだと思います。




でも・・・実は父は心臓に異常があったんですよね・・・。

ハッキリ医者に言われた訳ではなかったのですが、若い頃から酷い不整脈があったんです。

精密検査をすれば、きっとどこか心臓に奇形があったんじゃないかな・・・。




先生は、そんな父の心臓が、もう持たないって分かっていたのか・・・28日の朝、父に宣告したそうです。

「息苦しいのは、肺に癌が広がってしまっているからです。」

「もう、手の打ちようがありません」って・・・。

父は静かに聞いていて、最後に「そうですか・・・今まで、ダンスに旅行に好きな事を沢山してきましたから、人生に悔いはないです」って言ったそうです。

それまで、自分の状態を誰もキチンと説明してくれず症状も悪くなる一方だったので少しイライラしていたのですが、

スッキリしてしまったみたいで・・・。





父が覚悟を決めたみたいだって母から電話で聞いたので、

次に会ったら、今までの感謝の気持ちや、父のことが大好きだったこと、ちゃんと伝えたいと思っていました。

でも、それは叶えられず・・・。




最後にもう1度、父と話したかったです。

本当に大好きでした。




父とはずっと遠く離れて暮らしていましたが、これからはきっと私の近くにも居てくれるって思います。

ずっと私のそばに居て欲しいけど、母が独りきりで居るのでだいだいいつも母のそばに居るんでしょうけどね(^_^;)