高校生の時のはなし。


学生時代、肉体労働主体のスポットの
派遣のバイトをしていた。
そこで恵三と出会った。

恵三は細くて背が187㎝もあり、
最初見たときは電柱かと思った。

何回か一緒に仕事をして行くうちに
仲良くなり恵三の家庭事情も
徐々にわかるようになってきた。

恵三の家は借金、家賃滞納で
家具、家電などに赤札を貼られる
ような超がつくほどの貧乏だった。

恵三自身も常に金がなく、
一緒に現場に出た日はよく昼飯を
奢ってあげてた。

そんなある日、
その日も一緒の現場になり、
2人で昼飯を食べに行くことに。

メニューを見ていると恵三が
ボソッと「お金がない」と言う。
「出したるから何か食え」
と俺が続く。

そして昼飯を食べ終えいざ会計へ。
店員さんに会計は御一緒ですか?
別々ですか?と聞かれ、

敢えて「別々で!」
と言ってみた。

パッと恵三の方を見ると、
顔が真っ青になっていき
店員さんに向かって一言。













「あのー・・・


この辺に警察署ってありますか?」