とてもタイムリーと言いますか…

こんな評価が上がっていました。

 

https://www.webcg.net/articles/-/42910

 

うーむ…

初期モデルよりも突っ張る動きが出ていたと。

ダンパーの種類まで調べてないけど、モノチューブダンパーなのかな?

モノチューブ式…漢字で書けば単筒式のショックアブソーバーは、高精度で放熱性が高くスポーツカー向きと世間では捉えられていますが、概ねあっているんですけど、正解ではありません。

 

単筒式で構造を成立させる為に、「高精度じゃないとハナシにならない」ので必然的に高精度になるだけであって、単筒式=エライでもないんですね。

高精度と一言で言っても「何と比較して高精度なの?」という話しもありますし、部品ひとつひとつを取り上げて精度だけ論じても意味がないんです。

ショックケースに出入りするロッドの強度や剛性、ケース自体の剛性などによる変位量によっても性能は変わりますし…

 

て事で、簡単な事は安い商品なら単筒式じゃない方がメリットが多い事もある。

という事を覚えておいてください。

もっと簡単に言えば、いくら放熱性が複筒式と比較して構造的に優れていると言っても、ショートケースで油量そのものが少なかったら温度上昇に対するキャパは少ないですからねw

脳死状態で、手放しで褒められるワケでもないって事を覚えておいてください。

 

こういう突っ張る動きってのは簡単にまとめると(詳しく書きかけていたんですけど、いたずらに長くなったので省略します。すみません)

一般的にスペックが下と見られる複筒式の方が初期突っ張りがマイルドに仕立て安く、市販車両に向いている。とも言えます。

その特性がですね。

重量が嵩む。などのデメリットももちろんありますけれど。

でも、コストも抑えないといけない。

でも、性能も向上させないといけない。

もちろん、フィーリングも良く作らないといけない。

と、求められるハードルは非常に高いです。

でも、どこか割り切って切り捨てないと、どちらも立てようとしても成立しません。

それこそコスト度外視で、理想の良い構造を用いて、マテリアルも理想的な配置として…ってやれば別ですけど。

 

そこへ行くと、高性能なイメージが強いポルシェのスポーツカー。

まぁ、値段の割に遅いやんけwって穿った見方をしている方も多いと思います。

実際に所有するまで私もそうでしたし、実際どっちかで言えば嫌いな車でしたw

ですが、やっぱ凄いんですよね。

私が乗っていたボクスターですが、2700ccのNAで265ps。車重も1350kgあります(車検証)

最大トルクは29kg・mくらいだったかな。

スペックで言えば、初代NSXにも劣ります。

それでも、フルノーマルで岡山国際を会員枠の30分だろうが、連続で走れる60分枠で走ろうが熱ダレもせずに涼しい顔で全開アタックできます。

そして、コンスタントに1分52秒台をマークし続けます。

 

これの純正ショックアブソーバーは、複筒式です。

それも、911GT3とかGT3RSでやっと倒立式・単筒式に改められるのに、それ未満のモデルでは普通の搭載方法です。

※追記

 ↑981ボクスターは4輪ストラット形式かつ、この馬力だと他メーカーだと単筒式+倒立式で到達するくらいの運動性能をそれよりも形式上は劣るメカニズムで達成しているという事です。

クーペでもなく、ターボでもない。オープンボディのNAエンジンで排気量も2700ccで。

 

なんだか、いろんな記事でもっともらしく書いてあるウンチクってどうでも良くなりませんか?

きちんと作れば、きちんと性能発揮する。という事ですよ。

ボクスターのバネレートって、フロントが2kg/cmでリアが4kg/cm程度です。

その柔らかさでRE71とかネオバとか履けるだけの性能を発揮させて、ショックももちろん減衰力きっちり高くて、突っ張る動きもないし走行中の外乱や外部からの入力でホイールアライメントがドライバーが察知できるほど変位してしまう事もなく(要するに剛性高い)

しっかりと走るんですよ。

ちなみにミッドシップの方が一般的にはボディ剛性を稼ぐには不向きなパッケージングです。

 

ポルシェは車両価格高いやんか!

たしかに。

ロードスターがボクスターくらいお値段取って売れる商売なら、ポルシェと全く同じ車が作れる…でしょうか?

私は純正車高から、敢えてポルシェ純正オプションのスポーツシャシーという車高が20mm下がるキットを後から組みました。

その時にパーツを見て感動しましたよ。

ショックもバネも堅くなる分、1G掛かった時(クルマに搭載して、接地させた時。という意味です)で下がるストローク分も計算されていて、実際に車高も20mm下がるんですけど、下がった状態でフロントロアアーム角度が犠牲になってないんですよ!

物凄い高い見識です。

だから車高下がってストローク減った分の突き上げが来るかと言うと「来ない」

フロントロアアームの下反角が\(^o^)/状態とか水平どころか、きっちりとハの字をキープしているので、機械的にセルフジャッキアップ性能が確保されている為に、ロール初期のロール剛性がいたずらにバネレートやショックの減衰力に頼らずに発揮される=スムーズに動く特性で構成しやすい。という現実。

 

マツダのデミオ、とても軽量化されて評判良かったモデルがあるんですけど、これのスポーツ1.5ってモデルだったかな。

わざわざレンタカーで借りてワクワクしながら乗った事があるんですよ。

車高下がってる版特有の、ネガティブな動き出てましたからね…。

個体差があるのかも知れないけれど。

通常の車高のモデルの方が動きマシでしたからね。

 

だから、お金掛けたから同じ様なフィーリングと性能の車を作れるか?

というのは必ずしも「YES!」ではないという事です。

やっぱ評価高いメーカーの、未だに廃れずに…もっと言うと空冷の頃よりもかなり値上がりしているにも関わらず、世界的には売り上げが上がり続けている、あんな高級車が売れまくって潤って、RRという不利なパッケージングの車で他の有利な車達を相手に、991型の後期GT3RSなんてニュルブルクリンクを7分を大きく切る大記録達成しています。

991GT2RSに至っては6分40秒台で世界一です。(今はwですけど)

 

同じ車両価格でこれらの車を超える車が作れるか?

採算度外視じゃなくてですよ。

GT3RSとかGT2RSは利益率とても高いモデルですからね。

 

だからと言ってマツダがアカンとは言ってないです。

なんだかもうちょっと頑張って欲しいんですよ。

世間の評価と実際の車の出来が剥離していってないかなー…と、ちょっと不安になります。

 

個人的には古臭い動きしますけど、日産のノートNISMOバージョンのe-powerの方がよっぽど人馬一体っつうか。

良いと思いますよw

日産の実験部の人たちは、やっぱりBNR32やBCNR33やBNR34を作っただけの事はあるし、最後のプリメーラがコスト削減で設計メタメタで、前期モデルよりもマイナーチェンジ版の方がタイヤキャパ落としてきた話しはご存知ですか?

でも、ノーマルでの乗り味は前期モデルよりも素晴らしく改善されてましたからね。

全く宣伝されてないけどw

日産は宣伝しようともしてないけどw

 

そんで、売り上げでも日産は現状は苦戦してますが、ちょっと前までは割と好調でした。

ゴーンの影響がゼロではないですよねw

日産のフラッグシップ、フーガって何年売ってるかご存知ですか?

この20年でどれだけのモデルがフルモデルチェンジしたかご存知ですか?

それでも売れるのは、最近の車が失った何かを日産が未だに持ち続けているから、試乗してなんとなく惹かれて買ってる人も多いんじゃないでしょうか。

洗練性とか、最近の内装のトレンドとかw

そんなんとても古臭くはなりつつありますけど。

 

マツダはもうちょっと頑張って欲しいです。

※こきおろす目的で書いてないです。

むしろ、応援歌だと思ってください。

どうでも良いメーカーにこんだけ長文書きません。

 

※追記

 

私がマツダどうしたんだ!?

と衝撃を受けたのがこちら。

この動画を見た当初は信じられませんでした。

マジかよ…評判良いのに…と。

相変わらず日本の雑誌の提灯記事っぷりも露呈しております。

スポンサー絡みとかいろいろ諸事情あるからはっきりと書けないってのもあるかもですし、普通に乗ってたらまずはこんな挙動引き出す様な運転はしないんで、しょうがない側面もあるっちゃあるとは思うんですが。

 

 

CX-5がね、評判通りとても良い結果だったんで余計にね。

CX-3には衝撃受けました。

CX-5はまだ電子制御でどうのこうのってやってる事はやってますが、もうちょい新しいモデルみたいにやってない頃のモデルなんです。

最新モデルだとどうか…までは知りません。

ちなみに私の同僚がこれの一番安いFFモデルを買ったんですけど、脚がちょっと堅いFF特有の動き(高速道路走ってるとフロントがぽこぽこ上下動するなど)はあるものの、全般的にそれは物理的にしょうがなくて…と書くと嫌らしいですが、そういう意味じゃなくて割と自然な感じというと伝わりやすいでしょうか。

でも一度気付いて気になるとちょっと嫌な人は嫌かもですね。私は逆に変な電子制御で大物感だされるより実際の動きがわかりやすくて好印象でした。

なので、CX-5でのこのテスト結果は実際に乗った事がある身としては納得できる結果です。

こんな過酷な挙動試してませんけどw

でも、普段の動きやギャップやうねりを超える時のマナーでなんとなく察しがつくというかなんというか。

 

 

 

CX-30もね、ちょっと残念な結果に。

最後あたりのドライバーもその電子制御のサジ加減に慣れてきた頃の挙動はかなりシャープだったので、素性は悪くないんだと思います。

本当に。

でも、序盤から中盤までの動画で出てる挙動はちょっと驚きますよ。

CX-3以降、マツダ3やCX-8も含むCX-5より以降の、マツダ肝いりの制御が入ったモデル以降でちょっと残念な動きになっていると思われる様なテスト結果です。

色々求められる世界が増えている一方で、安全にも気を配らないといけない。

燃費など環境性能にも気を配らないといけない。

様々な要因がこうさせているとは思います。

でも、頑張ってマツダらしく年改で改良していって欲しい。

 

 

 

肝入りの電子制御入ってるマツダ3ですが、マツダ3デビューイヤーの頃のモデルはかなり完璧に近い動きです。

評価高いのも頷けますね。

ただ、私は以前のブログのコメントで書きましたが、路面の凸凹を通過する時にCX-5などで感じられるフロントが上下にぽこぽこ動くのを嫌ってか、マツダ3は凸通過時に電子制御スロットルをわずかに閉じているのか、ブレーキをちょい摘まみしているのかまでは短い試乗時間ではわからんかったんですけど、なんかやってます。

わずかに減速感があったんで。

その代わり、エンジン縦置きFR車などの様などっしりとした前がぽこぽこ上下動しない、ズドーンと走る良い動き出てました。

私は個人的に、この制御は好かんかったです(マツダファンの方すみません。かなりぶっちゃけてます)

でも、全般的に良いですよね。マツダ3。

ブレーキのタッチも空冷時代の911ほどじゃないにしても、オーバーサーボ気味なんじゃなくリニアに踏んだ分だけ効くフィーリングで好印象だったのは書いておきます。

 

 

 

しかし残念な事に。

最新モデル(この動画当時ですね)でマツダ3をテストした動画だと、どうしたんでしょう…。

明らかに動きがおかしいです。

純正タイヤって2つ3つ銘柄があるんですけど、相性悪い純正タイヤ(厳しいテストクリアして採用してんだから、そんなのあるんだろうか?w)だったのか、2017モデルと比較して本当に同じモデルなのか!?と目を疑う結果です。

冒頭に貼ったマツダ ロードスターの評価記事に通じるものがあるかもですね…。

 

こういう事を事前に動画などを通じて(もしくは知り合いから試乗した感想とか聞いたりして)少し見聞きしていたので、このブログ記事で書いた危機感を覚えて「マツダ!もうちょっと頑張ってくれや!!」という想いで書きました。

某メーカーがとても良くない時の様に、ボディのスポット溶接の数をいくつ減らしてもテストで悪くない結果(良いとは言ってない)が出せてコストダウンに繋がりました!…とか、そんな事までやってないと信じているけど、なんかやってないスか。

人馬一体、お願いしますよ。ホント。

 

 

 

フェアじゃないので私も乗るマカンのテスト動画を貼りましょう。

芳しくない動きしてます。

特に冒頭の走行動画は。はっきり言ってアカン動き。

でも、ドライバーも慣れたのかそれ以降の動画は車重2tあって車幅も1900mmを超える巨体の割には、かなり健闘している動きをしていると思います。(ちょっとオーナー贔屓なところあるかもですが、すみません。)

一番感心したのは、多少アカン動き出てますけど…執拗に四輪とも接地したまま路面からタイヤが浮かない。

という事実です。

上に貼ったモデルは、浮いてますよね。三輪になったり片輪になったり。

この違いは実際の走行時においてかなりフィーリング差になって感じます。

実際に乗ってみていただきたいです。

 

 

 

C-HRはトヨタ肝いりのシャシーに変わってからのモデルなんで、相当マシですね。

かつてのトヨタのイメージが無いです。

でも、もうちょっと頑張って欲しいです。

 

 

しかし、こういうのも見つけました。

ルノーのキャプチャーです。2017モデルは動きが良い。

 

2020はサッパリ。

なんか世界的な通過騒音規制がらみでタイヤの性能が骨抜きになったんスかね?

そうなると、私が乗るマカンの前期モデル(2014年~)のこういうテスト動画知りたくなりました。

あの貼った動画よりマシな可能性があるw

でも、探しても見つかりません。残念。

 

マツダ3も同様の理由かも知れませんね。

CX-3は言い訳できないけどw

 

CX-30はどうだろう?

と思って調べてみたら2018年の動画がありました。

2018年はもうちょいアカン感じの動きしてました。

 

うーむ…

一概に言い切れないが、しかしどうしたんだマツダ。

私が雑誌での高評価などを見て信じていたのに、こういうのを見たり試乗した人からの話し聞いたりしてショック受けたのが伝わるでしょうか。

嫌いなメーカーだったらここまで調べたりしません。

はっきり言って。

 

だって一度も言葉出てないメーカーあるでしょw

そんなん言ったら私のアレ(好み)がばれるけど。

 

ポルシェだって実は元々嫌いだったんですよ。

高い車やねんから良くて当たり前やろと。

でも、嫌な事を言う前に実車を知っておかないとダメだなと考えるに至り、身銭切って981ボクスターを買ったワケです。

実際に乗って理解できましたね。世界的に評価が良いのがわかりました。素人なりに。

981ボクスターを通じて、お世話になっているポルシェショップの方のご厚意で空冷911(993と964)を実際に数日借りて乗らせていただいたり、そんな経験を通じてはっきりと言える事があります。

 

スポーツカーである以前に、優れた乗用車なんですよ。

 

これについて細かく書くとものごっつ長文になるので、またの機会に。

本当に目からウロコでした。

今まで経験してきた車とはまた違う、良い意味で違う世界観を持った車でした。

ポルシェより面白い車種はいっぱいあるでしょう。

でも、これほど完成度高いモデルを常に出し続けるメーカーもまた稀でしょう。

そして、どのモデルに乗っても一本筋が通ってるんです。

MRだろうがFRだろうがAWDだろうがRRだろうが。

何に乗っても「ポルシェ」なんですよ。

挙動とかは違いますけどね、なんていうんだろ。

 

あ、長くなるので追記はこの辺で。