前回の続きです。
R35GT-Rが登場した2007年に、メーカーが用意した広報車じゃなく正真正銘のユーザーカーで各雑誌がこぞって日本各地のサーキットで実際にR35GT-Rを走らせて記録を取りました。
その結果は驚きの記録の連続でした。
筑波2000に至っては、デビューイヤーの2007年でいきなり1分2秒台を記録。
現在では、最新年式のGT-R NISMOと言われるサーキットスペックの一番高額なGT-R(市販モデル)にて、とうとういよいよ分切りか!?
と期待されたのですが、現役バリバリのGTレーサーとかじゃなかったのが原因?とか謙遜されてましたが、それでも非常に素晴らしい走りでプロの方のアタックにて1分0秒台をマークするほど。
話しが2018年に飛んでしまいましたが、2007年当時の標準車での1分2秒台という記録も凄まじいモノがあり、世の中の各メーカーの車をブッちぎりまくりでした。
その後、シボレーより刺客が送られ、当時のコルベットであるC6と言われるモデルでZR-1という伝説のネーミングの復活と共に、ニュルをアタックし、驚愕の7分19秒という偉業を達成。
2011年式GT-Rの標準車が記録した7分24秒という記録を塗り替えました。
それでも引かないあたりが凄いんですけど、GT-R側もとうとう標準車での記録更新はおいといて、標準車で何が何でも全てをかなえるにはもう無理がある領域に達してきたので(標準車で他車種が絶対出せない7分24秒を記録しているのはサスガですが)標準車は市販車として性能は多少落ちても、そんな極限のラップタイムなんて万人が万人とも求めているのではないので、乗り心地などの性能充実の方へ車のキャラクターを若干振り、GT-Rの本当の性能というかロマン方面のキャラクターとして「GT-R NISMO」というグレードが生まれます。
そのグレードで記録を叩き出したのが7分8秒という驚愕のタイム。
もう、こうなってくると完全にロマンの世界です。
広報車騒ぎの流れから、もはやGT-Rを出す日産もそういう「ズル」はしてません。
他メーカーの誇るべきフラッグシップたちも、そんな「ズル」はしてないと私個人の予想ですけど、そう思います。
ただ、誰でもまだ乗りやすいと言われているAWDのGT-Rでさえ、ニュルを7分8秒!!なんて大記録を出すグレードをちゃんと市販してくれても、それを実際に性能を発揮させられる人なんて「プロでもほんの一握り」ですw
ましてや、それよりも常人が操るにはリスキーなFRモデルでニュルを7分19秒でラップしちまうコルベットZR-1なんて狂気の沙汰ですw
友人が所有していた事があり、ちょっと乗せてもらいましたが尋常じゃないクルマでした。
これ、本当にアメ車なの?w
というくらい、「ドロドロ…」といった排気脈動を感じさせる排気音じゃなくて、片側バンク毎に独立した4気筒エンジンを二基積んだ(正にフラットプレーンタイプのクランクシャフトを持つ、フェラーリV8の様な…というと語弊ありますが)様な、澄んだ車内にこもり音が一切なく「パーーーーン!!」という弾けた様な排気音を奏でながら、信じられない鬼トルクを出す恐ろしい車でした。
3速か4速くらいまでホイルスピン誘発しますよ?
あんなの踏み切って、ニュルみたいなコーナー数の、それもギャップもありゃ高低差も凄まじいコースで走り切れる人、居ます?w
プロには居るでしょうし、プロに近いハイアマチュアと言われる達人みたいな人もいらっしゃいますが、そんなの一握りです。はい。
こんな泥沼状態の時に、まさにコルベットZR-1がニュルで7分20秒を切ったその2012年という記念すべき年に、ポルシェの現行型である991と言われる型式の、ニュー911が誕生します。
この新しい911がまた凄かった。
普通のグレードであるカレラ。
3400ccの水平対向6気筒NAエンジンを積んだ350馬力のモデル。
この上位グレードであるカレラS。
3800ccの水平対向6気筒NAエンジンを積んだ400馬力のモデル。
この、「フツーの」モデルであるカレラSが、前型の997と言われる型式の911GT3前期モデルのラップタイムを凌ぐというから恐るべき進化。
しかも、RR特有のピッチングの強い乗り味じゃなく、ホイールベースから一新された新型は乗り心地方面や快適性すらも劇的に改善され(旧型モデルが快適じゃないって意味じゃないです。水冷になる前の空冷でも、私は非常に好きですし快適に乗れると思います。964までしか経験ないですけどw964までなら、という意味で)
そんな凄まじく進化した新型911と言われる現行モデルの991は、素やその上位グレードのSですらそんな凄まじい性能を引っ提げて登場。
だって前型の…と言っても、997GT3ってむっちゃ速いクルマですよ。
それに迫る速さ…という事は、サーキットという場所に限定してクルマを評価するならば恐ろしい事に997型の911ターボと同等の速さを、991と言われるモデルはカレラSという普通に近いグレードで、そんな速さを既に身に付けているという事実です。
そんな鳴り物入りで登場した991型911は、凄まじいまでの記録を樹立していきます。
GT-Rの記録も塗り替えていきます。
そう、私がこの関連記事のその1で書いた様に、富裕層からしてみればポルシェも6気筒メーカー…
当然私はそんな目で見ませんが、そういう意味では「速さ」でも後れを取るわけにはいかんのだよ!
とまるでポルシェ社自身がそう言っているかのように、全ての記録を塗り替えていきます。
自然吸気エンジンの、後輪駆動モデルである911GT3RSという誰でも買えるワケじゃないですが、そのモデルで
とうとうニュルブルクリンクを6分56秒4という、「7分を切る」という偉業を達成したのです。
コルベットZR-1という「FR」モデルよりも、より癖の強い「RR」という駆動方式で!!
これこそまさに、プロでもさらにこんな記録を叩き出せる走りをできる人なんてよりひと握りの人しかいないでしょう。
しかし、ロマンがあります。
むしろ、こういう雲上の車ってロマンしかないでしょうw
ロマン=夢とも言えますが。
そして、NA縛りを解いたポルシェの作る最強の市販車(市販車と言ってもいいのかどうかw)である、911GT2RS
最強のターボカーであるGT2RSは6分40秒という凄まじい記録を樹立w
どこまで速く走れるの?w
どこまで速くなれば、満足してそういう競争をやめるの?w
しかし凄まじいものです。
ここまで市販車が2012年を境に速くなるなんて、つい6年前の事ですけれど誰が予想できたでしょうか。
NAで7分切るw
凄まじすぎて鼻血でます。
GT-Rもそうですし、コルベットZR-1もそうですし、911のすんごいのもそうです。
むしろ、これらの普通のモデルですら常人では限界域の凄まじい挙動を引き出して、性能をフルに発揮できる人なんて…
ほんの一握りです。
でも、それでいいんです。
その性能の一端を感じられれば。匂えれば。
そして、これらの性能を発揮させる為に、とうとうポルシェすらも後輪操舵などの絶対に人間では到達しえない領域のハンドリングやスタビリティを求めて、高度な電子制御化に踏み切ってます。
ベースのシャシー性能を高めた上で。
長くなったんで、本日はこの辺で