君って優しそうだったよ
とてもね。
(皮肉の使い方、
これで良いのかな?)
髪が伸びて
薄緑の水の上にゆらゆら
広がる
大きな木の幹みたいだ
(ねえ、今とても眠くない?)
ビルの5階
窓が開いていたんだ。
そこから入ってきた風は
薄紅色
風の匂いは僕の宮殿に入り込み
たくさんの部屋を駆け回る。
ゆっくりだったけど一瞬で
僕を子供に戻して
一吹き
今へ連れ戻す。
(逃げるのはいけないなんて嘘。信じないで。)
子供の頃、理由は忘れたけど
泣きべそかいていたんだ。
でもその後、ちゃんと太陽と
仲直りして
煙を蒸す梟の横を風が掠めた。
夏の真白と青
ほんの少しの夕立が混ざった風、
遠いどこか 誰かの故郷の
夜明けみたいな風が僕を通ったんだ。
ゲシュタルトが崩壊してばかり。



