【愛媛オレンジバイキングスの連勝記録は8連勝でストップ】

いや、いつ来ても良いものですね、郡山城.....(とセンチメンタルな油断をしていると.....)

近鉄特急が、ガーッ!

と言う訳でやって参りました奈良県大和郡山市。ここはバンビシャス奈良の加藤代表の故郷でもあります。さて、大和郡山市の美味しいものでも頂きに参りましょうか。

 今回は数ある大和郡山のグルメの中、美人バンビブースターさんから教えて頂いた、たこ焼き  たこ美優さんにお邪魔致しました。

たこ焼き屋さんなので、女将さん(?)は年配の女性の方かなと思いきや、これまた美人な女将さんでビックリ!。

 

うーん、世の中美人な方には美人なお友達が集まるものなんですねぇ・・・・・。

「バンビシャス奈良を応援されているんですか?」

 

『この前、初めて会場に行ったんです。大逆転負けを喫してしまいましたが興奮しました!。』

 

「僕も今日、バスケ観戦に来たんです。」

 

『あっ、そうなんですか!。いいですよねーバンビシャス・・・・・』

 

「・・・・・実は反対側のチームの応援に・・・・・」

『それあきませんやん!』

仰る通りです。ホント申し訳ございません・・・・・(汗)。

たこ焼きはスタンダードな八個入りを頂きました。最近の関西の粉物って、やたら出汁入りなんですが、たこ美優さんのはシンプルな生地・タコ・ソースの昔懐かしい味。「そうそう、たこ焼きってこうだったよな〜」という味が本当に嬉しくて胸に染み込みました。

たこ美優さん、近くを通った時は必ずまた来たいと思います。

と、言う訳で到着しました金魚スクエア。僕にとってこの場所は2014〜2015シーズン以来となりました。

【GAME.1】

 

 第一クォーター、バイクスもバンビシャスもソフトな入り方。バイクスは1ー3ー1ゾーン、バンビシャスはマンツーマン。但し、バンビシャスはボールマンへの寄りだけは早くする事を徹底しました。これが功を奏し、バイクスのオフェンスが単調、単発になってしまいました。ボールの出し所を探す、インサイドにボールが入らない、悪い時のバイクスバスケがそのまま出てしまいました。一方のバンビシャスはバイクスと比べてシューターが多いので、ピックからのズレやハンドオフからボールを左右に振るだけで簡単にアウトサイドを決めてきます。

第二クォーターに入ってもバイクスの単調なオフェンスは続き、バンビシャスは確実にインサイド・アウトで加点していきます。そして徐々にバイクスはインサイドにボールが入れられない外のパスをスティールされ、ターンオーバーを連発。特にバンビシャスのパスコースを読んだディフェンスに苦しめられ、このクォーター12点の差をつけられてしまいます。

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後で述べますが、この序盤の拙攻で出来た12点の差が、バイクスの連勝記録を止めてしまう大きな要因となりました。

第三クォーター、このままでは埒が明かないバイクスはここで伝家の宝刀プレッシャーディフェンスでバンビシャスに圧力をかけます。この展開になると頼りになるのがこのジマ選手。こぼれ球、オフェンスリバウンド、コートを縦横無尽に駆け抜け、バイクスのボールポゼッションを長くキープします。しかし元々シューターの厚みは明らかにバンビシャスの方が一枚上手なので、確率の高いシュートで主導権を渡しません。しかもこの第三クォーターからウッド選手のフリースローが増えていきます。

そして第四クォーター、バイクスはピックアンドロールのインサイド攻撃を展開し加点していきます。一方のバンビシャスはキックアウトからのアウトサイド。しかしこのディフェンスリバウンドからバイクスにファストブレイクを決められて遂に逆転。そこから一進一退の攻防になりますが、それに決着をつけたのがまたもやジマ選手。値千金のスリーポイント、レイアップを決めて、追いすがるバンビシャスを突き放しオレンジバイキングスが勝利しました。

【GAME.2】

 

第一クォーター、立ち上がりからバンビシャスがシュート力を見せつけ、勢いづく展開となります。またバンビシャスはシュートだけではなく、本来バイクスが得意とするスティールを次々と奪い、バイクスは防戦一方となります。バイクスも佳彦選手やジマ選手のアウトサイドで応戦しますが、この日のバイクスはここぞという場面で手痛いターンオーバーが出てしまい波に乗れません。バンビシャスは昨日の反省から、とにかく選手全員がリングに向かう気持ちに満ち溢れていました。

第二クォーターになると今度はバンビシャスがポストのオカデ選手に鋭いパスを入れ、それを起点にインサイドを攻略します。一方のバイクスはインターセプトのファストブレイク。しかしこの二日間、バイクスのオフェンスはアシストがおぼつか無い単発攻撃の連続だったので、バンビシャスディフェンスは的を絞りやすかったのではなかったでしょうか。

見た目の点差以上に力の差を感じた前半でした。

今節最大のヤマ場であった第三クォーター、バイクスは昨日同様、前から当たるディフェンスを展開し、リズム良くシュートを決めます。しかしバンビシャスには『それはもう分かっているよ』という雰囲気が漂ってました。後半もオカデ選手のペリメーターが好調ですが、バイクスはジマ、ウイリアムス選手のスリーポイントで遂に逆転。しかしここでバンビシャス純平選手の3本連続のアウトサイドが決まり、決着は最終クォーターに持ち越しとなりました。

そして運命の第四クォーター、ここで一気に気を吐いたのがボイキン選手。ピックアンドロールからのジャンパー、そして流れを引き寄せる価千金のスリーポイント。こうなるとバンビシャスは一気呵成。ミスタースラッシャー、ウッド選手がフリースローの山を築き点数は一気に2桁に。

ここでバイクスはとにかくウッド選手の動きを止める為に残り2分から思い切ってファールゲームを仕掛けますが、ファールゲームは相手のフリースローが落ちるという前提で初めて成り立つもの。バンビシャスはフリースローを高確率で沈めそのまま逃げ切りました。

【四方山話】

 

何故バイクスの連勝が8で止まってしまったのか・・・・・。僕はGAME.1の前半の劣勢な結果が全てだったと思いました。今のバスケット、一節で連勝するのに、ただひたすら頑張っただけで取れる程甘くはありません。スカウティングは勿論の事、押したり引いたり、時には対戦相手の目を欺いたりしなければなりません。

 

思い返してみると連勝中のバイクスは、力でねじ伏せて完全勝利した試合など無く、きっと対戦相手は『気がつけば負けていた』という感覚では無かったでしょうか。

 

GAME.1の前半の劣勢を取り返す為に、2日間の早い段階でプレスディフェンスを使わざるを得なかったバイクス。それにより、バンビシャスにバイクスの虎の子の手の内を早々と見せてしまう結果となりました。もしあのディフェンスをGAME.2の第三クォーターに使う事が出来たなら・・・・・。

 

連勝中はとかくバスケットを変えづらいもの。この敗戦を機に、もう一度ゲームの入り方やチームの約束事を再確認して貰いたいと思います。特に連勝中は鳴りを潜めていた不用意なターンオーバーがこの節にまた再発した感が否めないので、今一度チームオフェンス・ディフェンスの精度を上げて、西の強豪チームに挑んで欲しいと思います。

バンビシャス奈良Home Game in 金魚スクエア
3月11日(土) ●バンビシャス奈良 74 − 81 愛媛オレンジバイキングス○

1Q 18−16
2Q 21−11
3Q 21−23
4Q 14−31


3月12日(土) ○バンビシャス奈良 109 − 99 愛媛オレンジバイキングス●

1Q 22−17
2Q 22−21
3Q 21−27
4Q 44−34
 

【球団も戦っている西宮ストークス】
日本で一番住みたい街№1に輝いた事のある兵庫県西宮市です。なのでさぞかし美味しいグルメも沢山あろうかと思うのですが、残念ながら僕自身西宮市についてはあまり詳しく無く、今回はストークスブースターさんから情報を頂きました。(最近どうもバスケットよりもグルメに走っている感のせん(閃)でございます.....びっくり
JR神戸線、甲子園口駅南口前にあるルマーケのカレー屋さんです。
やはりここはひとつお店の一番お勧めの一日分の野菜カレーを頂く事に。
一日分の野菜カレーをセットで頂きました。感想はとにかく美味しい!。野菜の熱通し温度のギリギリを見極めているので野菜の甘さが引き立ち、そして野菜の出来自体が本当に素晴らしい。ライスも大分県の農家さんから特別に仕入れておられました。
 
またカレー&ライス&オクラ、カレー&ライス&白葱といった具合に食べたら、一口毎にまるで別の味になるのも凄く楽しかったです。
マスターさんが『無料で大盛りが出来ますが如何ですか?』と仰られたので大盛りで頂いたのですが、嬉しかったのは同じメニューを注文された女性客の方にはそれを勧めなかった事でした。
 
そういうさり気ない気配りも含め、大満足のお店でした。
大盛りを食べてしまったので、甲子園口から会場の西宮市立体育館までは徒歩で向かいました。しかし群馬県渋川市で20キロ以上を歩いた代償に足裏筋膜炎になり、お医者さんから『自分の年齢に合った行動をして下さい』と言われたので、また足裏が痛くならないかとヒヤヒヤものでした。
会場に入りまず目に飛び込んだのはこのストークス改善ボード。勿論予算等の制限もあり、お客様の声を全て反映する事は難しいと思います。しかし僕はこういう姿勢から選手やコーチ陣だけではなく、球団も必死になって戦っているという姿勢を感じるのです。

お客様の声を真摯に受け止め、それを一つ一つ丁寧に対応していく。軒並み観客動員が厳しいB2の世界の中で、こういう姿勢がいつか実を結び、満員の西宮スタンドになる事を願ってやみません。
この日の試合は日産プリンス兵庫様のプレゼンツゲームという事で、ストークスは日産スペシャルユニフォームで出場しました。
ストークスのディフェンスはマンツーマン、バイクスは得意の1-3-1ゾーン。ストークスはヴァンデンバーグ選手のポストを起点に攻めますが、バイクスのスイッチアップにより上手く得点を重ねる事が出来ません。しかし徐々にストークスはバックドアやホーンからのキックアウト→アウトサイドシュートで、バイクスディフェンスを攻略します。

一方のバイクスはスティールからのレイアップや、ハイポストへのペネトレイトでストークスディフェンスを収縮、それによりフリーになった選手によるペリメータのシュートで得点を重ねます。とにかくチーム全員でオフェンスをする明確な意志を感じる事が出来ました。

第二クォーターに入るとストークスはバイクスのインターセプトを塞ぐ為、とにかくハリバックを徹底します。この指示が効果を成し、バイクスは早いオフェンスを封じられます。するとストークスは逆にオフェンススピードのギアを上げ、バイクスディフェンスがセットされていない隙を突きます。バイクスは堪らずタイムアウトで流れを変えようと計りますが、ストークスのカットプレーからのアウトサイドとファストブレイクを止める事が出来ません。

こういう苦しい場面ではゲームが止まった時にハドルを組み、意思疎通を図って欲しいものなのですが、逆にジャッジに対するフラストレーションを溜める場面が多くなり、一気に10点差をつけられてしまいます。焦りによるオフェンスファール3回が、冷静さを失った象徴的なシーンでした。

ハーフタイムショーではストークスチアの皆さんによるお正月最後の特別バージョンのパフォーマンスが披露され、会場に花を添えてくれました。

第三クォーターに入ってもバイクスはストークスのインサイドをなかなか攻略する事が出来ず、パスを回してアウトサイド攻撃で何とか食らいつく状態が続きます。しかし5分が経過した頃に岡本選手がコートに入ると、ダブルチームのうるさいディフェンスが功を奏し出し、またドライブインからのインサイドの合わせで、漸くバイクスらしい足を絡めた攻撃が復活します。しかしストークスも負けじと0度からのアウトサイドを次々と決め、主導権を渡しません。

そして最終第四クォーター、ストークスは大事なところでターンオーバーを出してしまいバイクスに詰め寄られてしまいます。しかしバイクスもラインクロスやトラベリングでチャンスをものに出来ません。とにかく第四クォーター出だしは両チーム共にかなりの拙攻が目立ちました。

そしてオフシャルタイムアウト明け、バイクス7点ビハインドからバイクスガード陣が気を吐きます。岡本選手、ジマ選手が連続してドライブを決め一気に追撃モードに。しかしストークスもバーンズ選手からのアリウープを、ヴァンデンバーグ選手がダンクを決めます。しかしお返しにとウィリアムス選手が値千金のスリーポイント。残り一分、西宮76-74愛媛。ストークスのシュートが落ち、バイクス絶好の同点のチャンス。しかしここで俊彦キャプテンの痛すぎるオフェンスファールで万事休す。ストークスがファールゲームを逃げ切りました。

【四方山話】

天日コーチと言えば複数のゾーンディフェンスを採用したり、引き出しの多い指揮官ですが、今回のストークスディフェンスは選手の個々の力に委ねた、そんな采配の様に見受けられました。それはあたかも『オレンジバイキングス程のチームに自分達の力で打ち勝たなければ、昇格など夢の話だ』という、チームに対する無言の激の様にさえ思えました。

優秀な指揮官ほど、チームケミストリーを見出す事に腐心します。バーンズ選手という実績十分な点取り屋が居るにも関わらず、決してそれに頼る事無くチームデザインで勝つ事を目指す。

天日コーチがプロの舞台に帰って来た.....、bjオールディーズとしては本当に嬉しい風景でした。
日産プリンス兵庫 Presents 西宮市立中央体育館
1月21日(土) ○西宮ストークス 77 − 74 愛媛オレンジバイキングス●

1Q 19−18
2Q 27−17
3Q 19−23
4Q 12−16
 

【バスケットカルチャーも必ず最初は第一歩から始まる】

今や愛知県の食文化、通称“名古屋メシ”からは世の中を席巻する勢いを感じる訳ですが、この日僕は愛知県高浜市吉浜地区で、明治時代より続いている“高浜のとりめし”を頂きに参りました。

高浜市吉浜地区は古くから養鶏業が盛んな街で、卵を産まなくなった廃鶏を食べる文化が始まりました。廃鶏は硬い肉なので薄くスライスし、たまり・砂糖だけで具を炊きます。味付けは名古屋好みのまるで牛すき焼きかと思わせる濃い味付けで、関西風のかやく飯とは違いこのとりめし一杯で十分にお腹が満足する味なのです。

女将さんに「今日は滋賀県からやって来ました。僕このとりめし実は20年ぶりに頂くんです」と話しかけると、『本当ですか?、何時に家を出られたんですか?』と言われたので、「朝5時半です」と答えると女将さん、凄く喜んで下さって。

このお店のとりめしはテイクアウトのみなので、近くのお団子・五平餅のお店で五平餅と一緒に頂く事に。すると餅屋のお母さん、『(五平餅)一つで足りますか?』と言われるので、「お母さん、なかなか商売上手ですね」と二人で大笑い。

吉浜地区はまた江戸時代から続く人形の街でも有名で、三河・吉浜の細工人形は、 昭和39年愛知県無形文化財の指定を受け、由緒ある伝統工芸として今もこの地区に受け継がれていて、下町の人情味溢れる人々の優しさに触れた優しいひとときを過ごす事が出来ました。

という訳で名古屋市千種スポーツセンターで開催された豊通ファイティングイーグルス名古屋(FE) 対 愛媛オレンジバイキングスの試合を観戦して参りました。FEと言えば1957年発足。過去の成績はJBL2で優勝3回、NBDLでは優勝さえ逃したものの、3年間を全て1位通過という文句無しの輝かしい成績を収めてきたチーム。そんな強豪文化を築いてきたチームにバイクスがどれだけ通用するか、そこに注目しました。

試合は第一クォーターからFEのアグレッシブな守備が機能し、バイクスオフェンスを苦しめます。そのディフェンスからオフェンスへの切り替えも素早く、1秒でも早くフロントコートへボールを運び、素早いパス回しから確実にフリー選手のシチュエーションを作ります。この日のその選手とは河相選手。立て続けに3本のスリーポイントを沈め、バイクスは完全に出鼻を挫かれ、FEはエンジン全開モードとなりました。

第二クォーターに入っても、とにかくFEはディフェンスの手を全く緩めません。FEディフェンスの何が凄かったかというと、殆どヘルプとかはなく、それぞれの持ち場をそれぞれがしっかりと責任を持って守る。そしてボールがリング下に入るとファール覚悟でボールに襲いかかるその執念でした。

Bリーグになり、はっきり言えば旧NBLや旧NBDLと旧bjとの力の差が歴然な光景をよく見受けられます。そんな中バイクスがFEに勝利するにはFEがまだ完全にアジャストし切れていない土曜日だったと思います。強豪チームが強豪チームたる所以、それは対応能力の高さがあります。旧bjチームが土曜日に旧NBLや旧NBDLチームに接戦し、翌日こそはと思いきや日曜日に完敗する光景にはそういう対応能力が秘められていると思うのです。

後半だけの各クォーターの得点だけを見れば互角なのですが、このFEの各自持ち場を責任を持って守るディフェンスがある限り、それを越えるだけの得点を取る事は無理であろうと率直に思いました。

そして後半に入ると今度はカーニー選手のアウトサイドシュートが落ちません。これはあきらかにバイクスの運動量が落ちて来た頃合いを見計らって打ってきたシュートでした。

またFEのセットオフェンスはまるでハンナリーズの様に24秒をしっかりと使ってきました。このオフェンスをされると早くボールを奪いシュートに繋げたいバイクスにとっては簡単にポンプフェイクに引っ掛かりファールを取られたりと、余計に後手後手に回ってしまう悪循環に陥ります。こういう作戦は、長年同じメンバーで培ってきた歴史があってこその賜物でした。

バイクスが心掛けなければならなかった事は、劣勢に立たされても焦らずに一本一本良いオフェンス、シュートで終わるオフェンスの積み重ねを積み上げる事でした。にも関わらず不用意なスリーを打ちそのディフェンスリバウンドから走られてレイアップを決められたり、こういう姿からバスケットの歴史の違いを感じさせられました。

バイクスはこの試合、一生懸命とにかく今ある出来うる限りの最善を全て出し尽くしたと思います。では何故FEに勝つ事が出来なかったのか。それはバスケットカルチャーから生まれる“精度の違い”からくるものだったと思いました。旧NBLチームの強さの秘訣の一つに、旧bjチームにはあまり感じられない“バスケット基礎の差”を感じるのです。


例えばディフェンスの時。旧bj選手だとクロスステップで腕を下げたままでやっと1 ON 1についていける。しかし旧NBL選手だとスライドステップでハンズアップしながらでも1 ON 1に対応出来る。スライドステップの1歩の踏み出しが大きい為、必ずオフェンスを正面で捕まえる事が出来る。上半身は基本姿勢のままハンズアップしているのでファールは取られない。しかし旧bj選手は下げている腕にオフェンスが接触するのでファールを取られてしまう。笛の違いと揶揄する意見がありますが、僕は決してそんな事はないと思っています。


もしかしたら旧bjはNBA的なもの、観客動員やヘッドコーチの戦術が特化してしまい、そういうバスケットの基礎を磨く部分よりも“華麗なシュートを決める”事に固執してしまってきたのかもしれません。一方旧NBLは個の能力が備わっているのは当然がスタートの為、戦術=相手のウィークポイントを突くという図式になっているのかもしれません。


いずれにせよずっとbjリーグを観戦してきた者としては、旧bjはこの旧NBLの優れている部分を一日でも早く素直に取り入れる様に努力をして欲しいと思います。そうする事によって初めて完全に融合されたBリーグが始まるのではなかろうかと思います。

 

FEの歴史にも必ず最初の第一歩がありました。そこから紆余曲折色んな苦しい時を経ての今の“強豪”の地位があります。僕はこう思うんです。その道に近道は決して無いのだと。

 

愛媛オレンジバイキングスもその道に向かって一歩一歩真っ直ぐ確実に歩み続けて行って欲しいと思います。近道は無くても回り道は存在する怖さを常に忘れずに.....。

Fukuskeウィークゲーム(福助運営サポートゲーム) 名古屋市千種スポーツセンター

12月25日(日) ○豊通ファイティングイーグルス名古屋 92 − 72 愛媛オレンジバイキングス●


1Q 27−19
2Q 26−18
3Q 18−15
4Q 21−20
 

【ありがとう群馬県!】

群馬県と言えば食の宝庫ですが、渋川市にお邪魔したからにはここに行かないと必ず後悔するであろう、日本一のもつ煮の永井食堂に行って参りました。お店には11時に着いたのですがもう既にもの凄い人だかり。しかしこのお店とにかく回転が速いので待ち時間は10分程でした。

早速頂きましたもつ煮込定食。元来僕はもつ煮が大好きだったのですが実はここ数年加齢により?、食べた後にその脂からお腹を壊す様になり敬遠していたのです。しかしここのもつ煮は脂なんて全く感じさせない本当に美味しいもつ煮で、勿論お腹の調子もバッチリ!。味のベースとなる越後味噌と信州味噌のブレンドから作られたお出汁は、濃厚なのにくどくなく、モツを幾らでも食べられる様にする魔法のスープでした。

 

お膳を出された時に膳を横にしようとしたら隣のお兄さんに『縦のまんまで食べないとダメなんです』と教えて頂きました。何故なら狭い店内なので一名分の幅を短くして一人でも多くのお客さんを早く座らせる工夫なんだそうです。

そして僕が感心したのがこのお客様へのお願いでした。名店とは店だけが頑張るのでは無く、お店とお客さんが一体となってお店を育てて行く精神が大切であると思いました。得てして繁盛店というのは接客態度が悪かったり愛想が無かったりするもの。しかしこの永井食堂さんは超忙しいながらも女将さんや女性店員さんが常に笑顔を絶やさずに『どうぞゆっくりしていって下さい』の言葉も忘れてはいませんでした。

 

額に汗しながら笑顔を忘れない。働く姿勢の基本を感じ取る事が出来ました。

そんなこんなでやって参りました渋川市子持社会体育館。この静かな城下町でこの2日間開催されました群馬クレインサンダーズと愛媛オレンジバイキングスの試合を観戦して参りました。

【GAME.1】

戦力的にはクレインサンダーズの方が圧倒的に優位な状況の中、群馬のそれぞれの選手がポイントポイントで持ち味を発揮したゲームでした。元々群馬には愛媛には無いシュート力を持った選手を数多く揃えています。ケネディ選手は勿論の事、インサイドにはクウソー選手、ペリメーターには闘将、藤原選手、クラッチシューターの小淵選手…。それだけではなく、今シーズンの群馬は昨シーズンとは違い、それらの選手の隙間を埋める(地味なプレーを厭わない)若い選手が集まりました。

その中でも僕が一番良いなと思ったのが青森ワッツより移籍してきた梅津選手。195センチの大型選手ながらシュート、スクリーン、リバウンドに素早く対応します。得てして日本人ビッグマンは主力外国人選手がファールトラブルの時に出場し、体格があるにも関わらず“つなぎ役”に徹してしまう場面を数多く見受けます。しかしこの梅津選手は行ける場面では積極的にリングにアタックしました。それもこれも梅津選手が短いプレイタイムの中でもしっかりとリングを見ている賜物でした。

一方のバイクスですが、とにかくチームから“戦う覇気”を感じる事が出来ませんでした。シュートも外から打たされているものばかり。ディフェンスは頑張っていたのですが、とにかくオフェンスが単体の散発攻撃ばかり。第三クォーターから俊野キャプテンが獅子奮迅のリングアタックを見せてくれましたが、他の選手の足が止まっていては群馬ディフェンスも彼に的を絞る事が出来ます。

この日のMVPは闘将、ワラ選手。第一クォーターから両チーム重い立ち上がりでしたが、第二クォーターからワラ選手が出るや否や、群馬のフロアバランスが見事にクリアになります。何故ならワラ選手のゲームメイキングはいつも味方選手がフィニッシュを決めるのに最適なプレゼントパスを供給するからです。そして出し所を塞がれた時のみ、彼の持ち味である高確率なペリメータのシュートを決めてくる.....。

 

若い愛媛オレンジバイキングスにとって、百戦錬磨のワラ選手の巧みな技はあまりにも重過ぎました。

群馬クレインサンダーズ渋川市ホーム戦 第6節 渋川市子持社会体育館

12月10日(土) ○群馬クレインサンダーズ 87 − 65 愛媛オレンジバイキングス●

1Q 13−05
2Q 21−10
3Q 17−22
4Q 36−28

【GAME.2】

GAME.1で群馬クレイサンダーズに完敗を喫した愛媛オレンジバイキングス。シュートの決定力は群馬、しかしバスケットは対戦相手よりも1点でも多く得点を取らないと勝てません。その得点をどう工夫して取るかに注目しましたが、愛媛はこの日自分達が得点を取る事よりも、タイトなディフェンスで群馬に得点を取らせないバスケットを展開してきました。つまり唯一群馬に無くて愛媛にある、若さとスピードで勝負します。

しかし第一クォーターから立て続けにバイクスはファールを取られ、開始3分半で早くもチームファールが5つを数え、窮地に立たされます。しかしこのクォーター、群馬もチャンスとばかりに拙攻を繰り返した為にビッグクォーターにする事が出来ません。個人的にはワラ選手の投入が残り2分のタイミングだったので、この投入の遅さが後々に響いたと思いました。

第二クォーターに入ると愛媛は2つのディフェンスを徹底します。一つはGAME.1で散々痛い目に遭ったオンボールスクリーンに対するショウディフェンス・スイッチアップ、そして相手ポイントガードが少しでも悪い角度でフロントコートに進入したら必ずダブルチームで潰す。これにより多くのスティールからのファストブレイクで得点を重ね逆転に成功します。

そして第三クォーター、経験豊富な選手の多いクレインサンダーズは当然このディフェンスにアジャストしてくると思われたのですが、この日のクレインサンダーズはチームとして一番やってはいけない審判の判定とファイトしてしまいました。これにより群馬の選手が完全に浮足立ってしまいました。

一方愛媛のオフェンスは相変わらずインサイドへの良いデザインを敢行する事は出来ませんでしたが、速攻を多く出せた事により、相手ディフェンスが落ち着く前にフリーのアウトサイドシュートを多く打つ事が出来、それを高確率で決める事が出来ました。また愛媛の日本人選手が積極的にリングにアタックしてくれました。

よくSNS等による審判のジャッジに対するクレーム的な書き込みを目にします。様々な意見があろうかと思いますが、僕は常々バスケットボールで一番大切な事の一つに“アジャスト力”の必要性があると思っています。

 

これだけ多くの接触があるスポーツなのでどれだけ正確な笛を吹いても、競技している者からすると永遠にジャッジに対する不満が解消される事はないでしょう。その事を前提に考えた時に、その日のジャッジの性格、性質に対するアジャスト力も必要となってくるのではないかと思うのです。

 

勿論だからと言ってジャッジに対して正確さが不必要だと言っている訳ではありません。しかし審判の向上を試合は待ってはくれません。

目の前の事は起こるべくして起こっているのです。そして人生とは他人の良くない所を指摘ばかりしていても運勢はよくならないものです。

 

選手もコーチも審判も、互いに『大切な存在』だと認め合う事から始めませんか?。

群馬クレインサンダーズ渋川市ホーム戦 第6節 渋川市子持社会体育館

12月11日(日) ●群馬クレインサンダーズ 69 − 94 愛媛オレンジバイキングス○

1Q 19−16
2Q 09−25
3Q 17−28
4Q 24−25

今回の旅で渋川の街を沢山歩きました。この街は四方を榛名山、赤城山、子持山、長七郎山といった雄大な山々に囲まれ、利根川、吾妻川といった美しい河川もある為か土地も大変肥沃な様子で、畑には沢山の葱が栽培されていました。

上州のからっ風とは聞きしに勝るもので、耳が冷たく少し痛かったです。

群馬の人々は本当に旅人を快く迎え入れてくれ、心優しい方々ばかりでした。白井宿でお婆さん達が談笑をされていて、体育館への道を尋ねると親切に教えてくれ、こちらがお礼をしなければいけないのに『えっれぇ橙(色・オレンジ)着てぇ~』とおミカンを頂きました(笑)。

ありがとう群馬、ありがとう渋川。この美しい素晴らしい街に必ずまた来たいと思います。

【一番大切な事】

愛媛県と言えば食の宝庫ですが、中でも僕のお勧めなのは四国中央市、伊予寒川(さんがわ)の手打ちうどんロケットです。

 

このインパクトのある店名は、ご主人が種子島出身である事が起源だそうですが、皆さんこの名前のうどん屋さんだと、どんなイメージが湧くでしょうか?。恐らく奇をてらった味のお店を想像するのではないでしょうか。

しかし実際はご主人が丁寧にうどんを打つそんな本格的なお店でした。女将さんの『何にしましょう?』の問いかけに、このお店の一番の名物である“焼うどん”を注文しました。

 

普通焼うどんって冬の寒い日なら食べますが、どちらかと言うとお店では敬遠されがちなメニューです。しかしここの焼うどん、何とも言えない“おふくろの味”を醸し出しているんです。乱暴な言い方をするなら焼うどんは、家庭で給料日前の節約メニューみたいなもの。しかしロケットの焼うどんは丹精込めた手打ちうどんに、醤油ともソースとも思える様な絶妙な薄味で、その麺の味を台無しにせず、小麦の味を引き立てているのです。

年齢を重ねれば重ねる程経験が邪魔をして頭の中だけで物事を勝手に判断してしまいがちです。しかしロケットの焼うどんの味は、そんな浅はかな考えを戒めるのに十分な美味しさでした。

 

“新しい事に挑戦する”ロケットうどんを頂きながら、幾つになってもその気持ちを大切にしていきたいと思いました。

さて、四国中央市にある伊予三島運動公園体育館で開催されました愛媛オレンジバイキングスのホームゲームを観戦して参りました。伊予三島運動公園は沢山の美しい薔薇が出迎えてくれて、とても心が和みました。

対戦相手は香川ファイブアローズ。何せこのチームには1試合平均20点オーバーを叩き出すタプスコット選手が居ます。この選手は日本に来て3シーズン目ですが、過去の2シーズンでも非常に安定したスタッツを残しています。

 

タプスコット選手をどう抑えるか、勝敗の行方はどうしてもそこに注目されますが、この日の試合はバイキングスにとってその最も重要なミッションが逆に仇となってしまいます。

この日、オレンジバイキングスの竜児ヘッドは何と中村和雄ディフェンス、通称“和ディフェンス”を敷いてきます。かつて中村ヘッドコーチがbjリーグで2連覇を達成した時にこのディフェンスに挑戦しようと試みましたが、当時のレイニクソンやジェフリーパーマーといった外国人選手があまりにも高度なディフェンスの為に『オレには無理!』とさじを投げたディフェンスでした。

 

しかしファイブアローズはこの厄介なディフェンスを察知し、インターセプトから速攻を次々と繰り出し、立て続けにファールを3つ奪います。こうなるとオレンジバイキングスは苦しくなりますが、オフェンスはお互いにタフショットを決め合っていきます。しかしバイキングスはこの和ディフェンスの最大の特徴(武器)であるスティールを次々と奪い徐々に試合の徐々に主導権を握ります。

第二クォーターは両チーム共に少し落ち着いたハーフコートバスケットの展開に。レミ・バリー選手の豪快アリウープダンクでオレンジバイキングスが突き放そうとしますが、ファイブアローズもディフェンスを固めて、タプスコット選手を休ませるこのクォーターを何とか凌ぎます。この時のファイブアローズの我慢が後の第三クォーターで生きてきます。

第三クォーターに入るとこの試合徹底マークのタプスコット選手が囮となりバイキングスディフェンスを引きつけ、近選手、前村選手に絶妙なパスを繰り出し次々とアウトサイドシュートを決めてきます。しかしバイキングスも“苦しい時の俊野ブラザーズ”のドライブ、ペネトレイトで何とか食らいつきますが流れは完全にファイブアローズに。近選手のファストブレイク、そしてタプスコット選手のペネトレイトで遂に逆転を許します。

そしてファイブアローズ2点リードで迎えた運命の第四クォーター、互いのチームがここまで全てを出し尽くし、こうなると試合の行方を左右するのは得てしてミスやリバウンドになりますが、両者一歩も引き下がりません。

ファイブアローズにはbjリーグの大先輩という意地があります。ここはアウェイの地とは言え伊予三島、松山よりも高松の方が近い会場。そして何より沢山のアローズブースターの皆さんが会場に足を運んでくれた気持ちに応えたい。一方バイクスにとってはここはホーム。実質的に新規参入チームとして、愛媛県民の皆さんに対して連勝という強いインパクトが是が非でも与えたい.....。

この試合の勝利は両チームにとって只の一勝では無い事が、この第四クォーター、両チームの選手がフラフラになりながらも踏み止まった姿から痛い程強く感じました。

そして第四クォーター残り1分を切った時に将大選手の値千金の3ポイントシュートが決まり遂にバイクスが同点に。そして太志選手のこぼれ球からのパスでまた将大選手の試合を決定づけるレイアップが炸裂。

将大選手自身、4ファールの苦しい状況の中でしたが、最後にその我慢が花開いた瞬間でした。

勝利監督インタビューで竜児ヘッドは『試合内容はまだまだ全然なんですが、お客さんには喜んで貰えたんじゃないかなと思います』と語りました。

 

そしてハイタッチの時に『やっと僕らしいチームである“粘り”が少しだけ出ました』と語った竜児ヘッド。言葉はいつも少ない方です。そして気の効いた言葉は出せない方です。しかしいつも水を噛みながら飲む様に言葉を絞り出す、そんなヘッドコーチなのです。

この日のMVPは大逆転の立役者、岡本将大選手。しかし将大選手はこう語りました。

 

『太志さんが良いパスをくれたお陰です』

 

良いチームとは得てしてこういう言葉が出てくるものです。実際この日の太志選手がチームの為に頑張ってくれた事を一体どれだけの人が見えていたでしょうか。その事をまず第一に感謝した将大選手のこの言葉が本当に嬉しかった。

「今日は岡本選手にチームが助けられましたね?」の問い掛けに竜児ヘッドはこう語りました。

 

『岡本は練習が終わった後もずっと黙々とシューティングを続けてきたんです。やっぱりそういう子に最後は結果が微笑みますね』

 

滅多に選手を褒めないコーチが静かに語ったその言葉が、秋風とともに実に心地良く感じました。

【四方山話】

 

素晴らしい試合でした。とても感動致しました。愛媛オレンジバイキングスも香川ファイブアローズも、多くの選手が行き場を失って辿り着いたチーム。その選手の皆さんが本当に伸び伸びと水を得た魚の様に躍動してくれました。今回はたまたまオレンジバイキングスが勝ちましたが、そんな事なんてどうでも良くなる試合内容にただただ感謝でした。

 

「四国に2チームは多過ぎではないか」そんな風にも思いました。しかしこんな素晴らしい試合をするのなら大丈夫だと思いました。

 

両チーム、両ブースターの皆さんに提案があります。

 

“負けられない試合”、“意地と意地のぶつかり合い”それも良いでしょう。しかしそればかりが過熱して、その成れの果てにお互いのブースターがいがみ合ったり憎しみ合ったり.....、そんな他の地域でよくある光景を生み出していくのを戒めていこうではありませんか。誰一人幸せにならないし、第一そんないがみ合った雰囲気の場所に新しいブースターさんが増えていくでしょうか。

 

そんなつまらない事よりも、もっと大切なミッションがあると思うのです。

 

一番大切な事は、両チームのホームゲームに沢山のお客さんが詰めかける事です。そして折角四国に2チームが出来たのです。試合はガチンコでもいい。しかしその他の部分については互いに手と手を取り合い、今までに無かった“四国のバスケットボールの文化”の発展に力を尽くしていこうじゃありませんか。四国は香川県、愛媛県だけではありません。

 

戦国時代、土佐の長宗我部元親が四国全土を席巻していったように、今度は両チームが互いに協力し合いバスケットボールで四国全土を席巻する。四国から日本を代表する選手を輩出する。そんな素晴らしいバスケットボール文化をぜひ築いていこうじゃありませんか。

そのミッションを達成した時に初めて、“四国に2チームが出来て本当に良かった”と、四国の皆さんにそう思って頂けるのだと思います。

 

一番大切な事は、四国の皆さんに喜んで頂く事。この事を常に忘れずに挑戦していって欲しいと切に願うのです。

愛媛オレンジバイキングスホームゲーム 第4節
10月16日(日) ○愛媛オレンジバイキングス 79 − 75 香川ファイブアローズ●

1Q 24−18
2Q 20−21
3Q 14−22
4Q 21−14

 

 

 

 

 

今治市は四国でも県庁所在地の松山市、高松市、徳島市、高知市につぐ5番目の規模の街だそうです。

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今治到着は4:50、さすがに辺りはまだ真っ暗でした。

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なんとバス停がコンビニの駐車場内にありました。これなら乗降が安全です。
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今治城は藤堂高虎が築城しました。伊賀上野城、津城、膳所城・・・・・高虎が普請奉行した城は数多く、この今治城も伊賀上野城とそっくりな天守閣でした。高虎は滋賀県犬上郡甲良の庄の出身、今治の市民の皆さんにこうして崇められていたのが凄く嬉しかったです。
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今治城のお堀は海に繋がっていて、海の魚が生息しています。暗くてカメラに収める事は出来ませんでしたが、そこら中でポッチャンポッチャンと魚が元気よく跳ねていました。
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これが海水と繋がっている水路。
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こういう光景を目の当たりにすると、大津と京都を結ぶ琵琶湖疏水を浮かべてしまうのは悲しき湖国人の性です。

 イギリスの登山家ジョージマロニーは「あなたは何故エベレストに登るのですか?。』の問い掛けに『そこにエベレストがあるから。』と答えました。

 

「せんさん、あなたは何故橋を渡るのですか?。」『そこに来島海峡大橋があるから。』

 

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「こうなったら破れかぶれや!、行くで!、掛かってこいや〜っ!(←髙田延彦風)。」

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道のりはまだ始まったばかり。
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それにしても瀬戸内海は琵琶湖よりも波が穏やか。(これホントです)
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おおっ!これはデカい!。
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途中の馬島です。ここへは一般の車は降りる事が出来ません。とても小さな島だから無理もありませんね。
 
それにしても容赦なく照りつける日差しが厳しい・・・・・。
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ハアハアハア・・・・最後の橋や、頑張れせんちゃん!。
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よっしゃっ!、やったで!、渡りきったで!(その瞬間ふくらはぎがこむら返り)、イテテイテテイテテ!。 

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普段歩いている近江大橋なんてこれに比べたら屁みたいなもんでした。それもその筈、しまなみ海道はこれだけ高低差があるんですもの、橋を登るまでにかなり体力を消耗するのです。
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でも頑張った甲斐あって、無事に島じゃこ天をゲットしました。実は島じゃこ天が販売されている来島きっちんさんは大島の入り口の下田港という場所にあり、来島海峡を渡るバスでは見事にここを通過してしまうのです。
 
食後、村上水軍博物館までまた歩こうと思ったら博物館まで10キロ以上の道のり・・・・・「もう無理!。」
するとちょうどその時に島内を循環するバスが来てくれました。この瞬間このバスがどれだけ救世主に見えた事でしょうか。
スーパーの前のバス停からお婆さんが沢山の日用品を抱えて乗って来られたので、一番前の2人用座席をお譲り致しました。
 
「お母さん、橋が出来てからの島の暮らしぶりは如何ですか?。」
 
『・・・・・みんな島を頼らん様になったけん・・・・・。』
 
お婆さんが仰ったのは『橋が出来たので島の働き者はみんな毎日今治や尾道に行くようになった。昔は島にはフェリーしか無かったからみんな島で働いてた。旅館も民宿も繁盛していた。でも今は島に泊まらずに他の所で泊まる。』という話でした。

※協和汽船 2011年に廃航

 

こういう現象を経済学では“ストロー現象(新幹線や高速道路などの交通網の整備によって、それまで地域の拠点となっていた小都市が経路上の大都市の経済圏に取り込まれ、ヒト・モノ・カネがより求心力のある大都市に吸い取られる現象。コップの水がストローで吸い上げられる様子に見立てている。)”と言います。

降り立った地はまるでサザンオールスターズの様な素晴らしい景色、しかし胸の中は何とも切ない気持ちになりました。きっと橋を作る時、島民の皆さんはバラ色の様な島の未来の説明を受けた事でしょう。

 

だからせめて、この場所に再び帰って来たいと思います。

試合が開催された多々羅しまなみドームは本当に立派な体育館でした。向こうに見えるのが多々羅大橋と広島県の生口島です。

ドームは2階が体育館、1階が温泉とプールになっていました。

エキシビジョンゲームの愛媛県高校選抜 対 鹿児島県高校選抜の試合後、1階のお風呂に入ったみたのですが、入浴料310円で露天風呂のロケーションがこの風景.....

いや、ホント大三島に来て良かったなぁ~としみじみ幸せを噛み締めました。

この旅一番の難関は試合後、どうやって島々を脱出し今治に戻るかという事でした。試合後、路線バスは全て終了しています。

ならば高速バスならどうか?と調べたら、なんとこの高速バスは広島県境から全ての愛媛側のバス停が降車専用になってしまうんです。またその反対もしかり。

そこで考えたのが、大三島BS(愛媛)からバスで多々羅大橋を通って一旦瀬戸田PA(広島)に渡り、そこから今治に向かう方法でした。ちゃんと事前にバス会社にも確認を取りました。上り瀬戸田PA着は20:07、下り瀬戸田PA発は20:37、時間もバッチリ!。この方法を思いついた時は思わず「よっしゃーっ!」と叫びました。そして僕はこの作戦を“多々羅大作戦”と誇らしげに名付けました。

しかし“好事魔多し”とは本当に良く言ったものです。この瀬戸田PA周辺、善光寺お戒壇巡りに匹敵する位の真っ暗闇なんです。こうなったらスマートフォンのライトだけが頼り、乗り換え時間30分の余裕が一気に無くなっていきます。

それでも何とか下り瀬戸田PA側に着いたのですが今度は高速に入る入り口がありません。唯一の入り口らしき扉は完全に施錠。冷や汗がドッと流れます。生口島で一晩を明かすなんて到底無理!、こんな暗闇で夜明けを迎えるなんて絶対にお化けに襲われます。

よじ登りましたよフェンスを。きっと駄目な事なんでしょうが仕方がありません。しかしですアラフィフの皆さん。最近フェンスによじ登った経験はお有りでしょうか。まぁやってみて下さい。上がらないんです身体が。昔子供の頃、初めての懸垂って難儀しましたよね。筋力の低下と体重の増加で上がらないんです。それでも人間には火事場のクソ力って本当にあるんですね。

この写真のピンボケ度が全てを物語っていますが、ホントバスには滑り込みで何とか間に合いました。自信満々だった多々羅大作戦は一生忘れられない苦い思い出になりました。

気を取り直して.....、今治で外せないのが焼き鳥です。焼き鳥屋さんがコンビニの数より多いのが有名です。

しかし今治の焼鳥屋さんは普段造船業の方々を相手に商売をされているので、日曜日に営業されているお店が非常に少ないのです。しかし新味鳥さんは本店と常盤店が有り、常盤店は日曜日も営業されていて本当に助かりました。

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今治の焼き鳥は串を炭火で焼くのではなく、鉄板で蓋をして焼き上げます。これはせっかちな今治市民の気質に配慮して考案されたもの。ただ、鳥は炭火で焼く事により余分な脂分が落ちるので「この焼き方だと脂っこさが残らないのか?」と思ったのですが、そこは造船の街今治、鉄板に傾斜があり、しっかりと余計な脂分は流れてしまうのです。
 
流儀に従い、まずは皮から頂きましたが、これがまた美味い!。ピーマンの鶏肉詰も、まずピーマンが瑞々しくて本当に良質で、どちらかと言うとピーマンの濃厚な味を鶏が優しく受け止めている、そんな感じがしました。
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皆さん、全国各地に数多くの“地鶏”が存在しますが、この地鶏を名乗る為には基準を満たさないといけない様々なルールがあるのをご存知でしょうか。その中の一つに“鶏舎内又は屋外において、鶏が床面又は地面を自由に運動できるようにして飼育しなければならない”と定められています。

 

少し調べたのですが愛媛県の養鶏家さんは、地鶏でなくともこういう昔ながらの飼育法を守っている方々が殆どだそうです。素材の良さと今治市民の気質。当たり前の事を当たり前に守る誠実さ。美味しいものにはちゃんと訳があるのですね。

 

これはせんざんぎとレンコンの揚げ物。北海道のザンギは様々な揉みダレに付け込んで寝かせるので味が非常に濃厚ですが、このせんざんぎは外はカラッと中は程良いジューシー。味も淡白でさっぱりとしていて、いくらでも食べられる本当に美味しい鶏の唐揚げでした。もうコッテリしたものが重くなる年代なので、これは実に嬉しかったです。

基本的に旅先では飲まない様にしているのですが、この日はあまりにもの珍道旅を噛み締めたく一杯だけ。いや、これがいけなかった。

普段はビールなんかでは全く酔わないのですが、この日はフラフラ。自分で千鳥足なのが分かりましたもの.....(苦笑)。

今治は実にエキサイティングな街でした。科学忍者隊ガッチャマンで例えるなら、松山市が大鷲のケンで、今治市がコンドルのジョーといった存在でしょうか。№2かもしれないけれど、実力は№1を凌ぐんだぜ!、そんな雰囲気が随所にプンプンしていました。

 

実は愛媛県は僕の好きなBSの旅番組でも取り上げられる事は非常に少ないんです。しかし愛媛県には素晴らしい観光資源があまた存在します。

 

今はネット社会で素晴らしい観光資源やご当地ものが紹介されると、一気に人が集まりフィーバーします。しかし愛媛県からはそういった風潮に一線を置く奥ゆかしさを感じるのです。

 

それはもしかしたら愛媛県人の『強欲でなく、ほどほどに楽しめれば良し。』という気質が影響しているのやもしれません。


最後に今治の皆さん、今週の土曜日には今治市営中央体育館でカテゴリーB1の大阪エヴェッサとのプレシーズンゲームがあります。愛媛オレンジバイキングスよりも強く、3度のチャンピオンに輝いたチームです。その強豪相手にバイキングスがどんなバスケットを展開するか大変見ものな試合です。また、大阪の桶谷ヘッドコーチと愛媛の河合竜児ヘッドコーチとは今まで何度も凌ぎを削り合い、対戦成績も非常に拮抗しています。

どうかご近所お誘い合わせの上、今週の土曜日はぜひ今治市営中央体育館にお越し下さい!。

【インサイド攻撃のデザイン】

愛媛県と言えば食の宝庫ですが、中でも僕の中のナンバーワンは来島のじゃこ天です。(何処かで聞いた事があるフレーズですね)

来島とは大島と今治市内の間に浮かぶ小さな島ですが、この島じゃこ天は大島の来島海峡大橋のすぐ脇にある道の駅“よしうみいきいき館”に隣接する「来島きっちん」で、渦浦漁協女性部のお母さんたちが切り盛りする小さなじゃこ天専門店で頂けます。

「宇和島のじゃこ天とはまた味が違いますね。」
『それはね、宇和島と来島では獲れる魚が違うから。』

宇和島じゃこ天は宇和海の磯の魚を使って作りますが、島じゃこ天は瀬戸内の波の穏やかな主に白身魚を使って作ります。そのため味は宇和島が言わば濃厚な男性的な味、来島は繊細な女性的な味とでも言いましょうか。どちらも本当に素晴らしい逸品なのは間違いありません。

『何もプレシーズンゲームからそんなに頑張って観戦に行かなくても.....しかも行くの大変な場所でしょ?』妻のアドバイスも確かにもっともです。しかし愛媛のオレンジの“バイキングス”という名前が村上水軍をモチーフとして名付けられたとあらば、これからこの名前がチームの伝説になっていく以上、村上水軍が縦横無尽に駆け抜けた瀬戸内海で開催される大三島大会をどうしても観戦したかったのです。

この試合には愛媛県住みます芸人よしもと興業のひめころんのお二人が来てくれました。

 

①よしもとからの初任給、五百円。

②最初の中古車を7万円で購入、ワイパーを使った途端にワイパーが飛んで行った。
③次の中古車を8万円で購入、悪路を走ると振動で勝手にウィンドーが開いた。

 

いや、ホンマにメッチャオモロかったです!(←ここは一つ関西弁を)。ぜひともオレンジバイキングスの専属漫才師としてこれからもどんどん会場に来てオレンジバイキングスの試合を盛り上げて欲しいです。

今回は前回の対戦相手島根スサノオマジックと同様、同ディビィジョン・同カンファレンスの鹿児島レブナイズ。なのでプレゲームとは言え内容が求められる試合でした。

オレンジバイキングスのスターターは中島・笠原・俊野達・俊野佳・クレイグ選手。竜児ヘッドはいきなり中島選手をスターターのポイントガードに使ってきました。しかし中島選手、その期待に何とか応えようとしてか肩に力が入り過ぎました。

ポイントガードには様々な種類(特徴)があるのですが、中島選手は自らもリングを攻める攻撃型PG。TIPOFFから半ば強引にドリブルで攻め立てるものですから、周りの選手がどうすれば良いか分からなくなり、たちまちオレンジバイキングスのフロアバランスが崩れます。中島選手は元々寡黙なタイプ。普段はそれでも構わないのですがやはりゲームとなるとPGは声を出す事が非常に重要になってきます。

中島PGにお願いしたいのはそのバランスです。舵取りがしっかりと声を出しジェスチャーしないと操舵室は混乱してしまう事を念頭にいれてプレーを心掛けて欲しいのです。

そこでスイッチしたのが将大選手。すると途端にフロアバランスが安定し、オレンジバイキングスの攻守がワイドオープンになります。将大選手はこのチームでのキャリアがある事に加え、自らも積極的にスティールを奪いに行き、チームに勢いをつける結果となります。

落ち着きを取り戻した第二クォーターは各選手が積極的にインサイドを攻め立て、数多くのフリースローを獲得し、これを高確率で得点に結びつけます。また鹿児島のチャド選手とジョシュア選手のマッチアップは見応えがありました。

第三クォーターに入ると竜児ヘッドは一つのチャレンジをします。それは2-3のゾーンディフェンスです。しかしこれが見事に裏目に出てしまい、たちまちレブナイズの日本人選手から連続スリーポイントを浴びる結果となります。そこで次にコーチはマッチアップゾーンの指示を出しますが、この試合レブナイズは終始劣勢ながらもハーフコートバスケットで何度もスクリーン攻撃を仕掛けようとしてきた貯金が効きます。ボールマンにプレスを仕掛けるもハイピックからスペースを作り、中園選手に3ポイントを加点されます。

 

 結果的にとても良いテストになりました。レブナイズにゾーンは効かない、それでもゾーンを敷くなら3-2にするなど何らかの対策が必要である事が判明しました。

しかしこの窮地を救ってくれたのが満を持しての俊野ブラザーズ。この二人がインサイドを鋭く斬り裂き、チームを見事に立て直してくれました。前半はどちらかと言うと様子見だった二人の兄弟が試合状況を読み取り、このクォーターを頑張ってくれた姿は正に千両役者そのものでした。

 

この二人が頑張る姿を見る度に僕は胸に熱い物が込み上げてくるのです。

この試合は鹿児島レブナイズというオレンジバイキングスよりも日本人平均身長が高いチームとの試合でした。定石だとスモールラインアップのチームはサイズのあるチームよりも機動力を生かそうと心掛けます。しかし僕はこの試合は敢えてオレンジバイキングスがハーフコートでどんなインサイドデザインを持っているかそこに注目をしていました。何故ならこのチームはロスターが少ない、加えていくらプロ選手とは言え40分間をフルに走る事は出来ません。そんな時にやはりチームを助けてくれるのはナンバープレイです。しかしこの日のオレンジバイキングスは終始ファストブレイクを基調としたオフェンスを展開していきます。

そんな中、第四クォーターに綺麗に決めてくれた、伴&ジョシュア選手のピックアンドロールが嬉しかったです。しかもそのプレーには伏線があり、ピックアンドロールの前に伴選手が出場や否やいきなりペネトレイトレイアップを決めた直後の事でした。きっと相手ディフェンスにそのイメージが残っていたのでしょう。伴選手、なかなかバスケットIQが高い選手です。

 

 こういったインサイドのデザインを根気よく作っていって欲しいのです。今まで竜児ヘッドが率いるチームには必ずエースという存在がありました。しかしこのオレンジバイキングスにはエースという存在が居ません。なのでオレンジバイキングスバスケットは全員バスケット、誰一人どのピースも欠けてはならないのです。

 

 全員バスケットって、こんなに美しくワクワクするものなんですね。

プレシーズンゲーム 大三島大会
9月11日(日) ●鹿児島レブナイズ 79 − 104 愛媛オレンジバイキングス○

1Q 14−32
2Q 20−22
3Q 26−24
4Q 19−26

勝利監督インタビューで竜児ヘッドは、『内容はまだまだなのですが、今回のプレゲームで二つ勝てたのは大きかったと思いますし、選手達の自信にも繋がったと思います。皆さんどうかご近所お誘い合わせの上、出来ればオレンジを身に纏い、会場に足を運んで下さい。』と語りました。

 

 オレンジバイキングスは今シーズンからのチームです。僕自身プロバスケットボールを約10年観戦して参りましたが、その経験から申し上げますと初年度からのブースターとは何かと箔が付き、一目置かれる存在となります(笑)。鯛飯にも食べ頃が有る様に、オレンジバイキングスのブースターになるには今が一番の旬の時期なのです!。

 

 愛媛県の皆さん、どうかオレンジバイキングスの試合会場に足を運んでみて下さい。立ち上げたばかりのチームなので行き渡らない点、まだまだ沢山あると思います。だからこそ愛媛県の皆さんに“試合を観に来て欲しい”というよりも、“オレンジバイキングスに参画して欲しい”という感覚なのです。

 

親から子、子から孫へ。オレンジバイキングスという新しい絆が愛媛県の文化の一つになる事を願って止みません。

 

 

 

 

 

 

 

 

【ジレンマ】

愛媛のマスコットキャラクター、左が“みきゃん”、右が“ミカンまる”です。

産声をあげたばかりの愛媛オレンジバイキングスにとって、行政からの支援や協力は何をさて置いても得なければなりませんが、今愛媛県は来年の国体開催に向けて“それどころではない”現実があります。

また体育館使用料についても今は全くの優遇措置がありません。こういった措置というのは球団の方から一年を通してスクールやクリニック等による地域貢献が先に必要となるそうです。オレンジバイキングスが浜トレをしているのはその辺りの厳しい現状があります。


「思いがけないお金が手に入ったらそれぞれどうするか」とした四国4県の県民性の例えがありますが「これを元手にして増やそうとする」のが商売上手の愛媛県民性と言われています。

大切な事は、オレンジバイキングスは愛媛にとってメリットがありますよという部分を見せていく事が重要な事だと思います。

今は勝つ事以上に愛媛オレンジバイキングスという事業を成功させる事、これに尽きると思います。一歩一歩着実に、近道は決して無いという精神で頑張って欲しいし、応援していきたいと思います。
【南海で産声をあげたプロバスケットボールチーム始動】

愛媛県と言えば食の宝庫ですが、中でも僕の中のナンバーワンは宇和島のじゃこ天です。じゃこ天の歴史は古く、起源は宇和島藩の初代藩主伊達秀宗が、仙台から蒲鉾職人を連れて来たのが始まりと言われています。

母の出身が高知県宿毛市で、田舎に帰るといつも祖母や叔母が雑魚を包丁で叩き、すり鉢ですって油で揚げて食べさせてくれました。なのでお店で販売されているものよりもっと魚の風味が濃厚で「海を食べている」という感じがしました。

久しぶりのじゃこ天だったので食が止まらず、結局妻へのお土産の分まで食べてしまい、妻には気の毒な事をしてしまいました。

さて愛媛県初のプロバスケットボールチーム、愛媛オレンジバイキングスの公開練習見学に行って参りました。ご覧の通り伊予鉄道もオレンジ車両でお出迎えしてくれました。

練習内容についてはチームの作戦事項も含まれておりますので触れられない事を予めご了承下さい。ただ一つ言えるのは、恐らく他のチームと比べてスモールラインナップだという事で、練習内容の随所にそれを補う為の工夫が施されていました。

しかしビッグマンに対してスモールサイズの選手がマッチアップするのは非常に体力を消耗する為、それを補う目的もあり練習は非常にハードなものでした。

この日の練習で際立っていたのが、青森ワッツから移籍してきた中島選手でした。この日の中島選手は目立った動きと言うよりも、練習に対する目の色、顔つきが違いました。

『中島は秋田、青森で長いプレイタイムが無かった為に、体力が続かないんです。練習の体力と試合の体力とは別物じゃないですか。何とかコイツを40分間戦える選手にしたいんです。』そう話した竜児ヘッド。普通ならヘッドコーチは『優秀な選手が欲しい。』と思うもの。しかし竜児ヘッドはいつも『コイツを育てたい。』と考えます。これがコーチの信条なのです。

練習の終わりにチームマネージャーさんより選手の皆さんに対して、選手としての心構えを説く場面がありました。

薬物に関する事
SNSの利用(食事風景の写真(主に飲酒)掲載)に関する事
ブースターさんとの節度に関する事

10年近くプロバスケットボールを見てきました。そして沢山の選手を見てきました。どの選手も本当に素晴らしい選手ばかり。しかし中にはこういう考えの選手も居ました。

“バスケットで結果さえ出せば文句はないだろ?”

敢えてキツい事を申し上げると、選手の皆さんはバスケットだけしか経験の無い人が多いですし、進学もバスケットの特待生として選ばれた人が多いのが現状です。

以前竜児ヘッドにこんな事を言った選手が居ました。『脱いだ靴を揃えたらバスケが上手くなるんですか?』しかし一般社会では往々にして「靴一つ揃えられない奴に大事な仕事が任せられるか」と捉えられてしまうのです。

長い人生においてバスケット選手としての寿命は非常に短い。そしてその後に遥かに長い“バスケット選手ではない”人生が待っています。竜児ヘッドご自身はバスケット選手としてだけではなく、合わせて企業人としても過ごされてきました。

だからです。だからこそコーチは“バスケットマンの前に、一人の人間たれ”を繰り返し繰り返し説かれるのです。その事の大切さを身をもって経験してきたからこそなのです。

体育館を後にして伊予鉄道の郡中港駅に向かって歩いていると、後ろからある一台の車がやってきました。運転手はオレンジバイキングスの加藤悠三練習生、竜児ヘッドに僕を最寄りの駅まで送る様に言われたみたいでした。何と勿体なく、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

加藤君は岐阜県出身。昨シーズン竜児ヘッドコーチが就任してから登録になった選手です。シーズン終了後に戦力外を通達されたにも関わらず、今シーズン竜児ヘッドの元で練習生としてやらせてもらえないですか?と自ら言って来てくれた選手で、この夏一番成長している選手だそうです。

「竜児ヘッドは闘志の無い選手は使いません。あなたがもし竜児ヘッドの元でバスケットをやりたいのなら、決してリングから逃げては駄目です。」そうアドバイスをすると僕の目をじっと見つめ『ハイ!』と元気に答えてくれました。

これからどう成長してくれるのか、本当に楽しみな選手です。

受けた恩は必ず返したい。最近は本当に便利な世の中になりました。スマートフォンの中の画像を街中ですぐにプリントアウトする事が出来ます。京都の有名バスケットショップの支店が松山市にある事を思い出し、公開練習の案内をチラシにして中高生の皆さんに配らせて頂きました。昨シーズン新潟アルビレックスBBの練習に、夏休みの生徒の皆さんが沢山見学に来られていた事を思い出したのです。

球団さんには無断で勝手な事をしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。

するとそのショップの近くに20年前、バイクで貧乏野宿旅行で松山に来た時にお世話になった銭湯があったんです。

「ご主人、実は僕20年前にここのお風呂に入った事があるんです!。」

すると御主人、『ワシ、あんた覚えてないけん。』

いや、そりゃそうです.....(笑)。

『ホンで何で(松山に)帰ってきたん?。』

「実は愛媛にプロバスケットボールのチームが出来たんです。」そこから他のお客さんも交えてチームの説明をさせて頂きました。

『暇やったら行くわ~。』と何とか言って頂く事が出来ました。ぜひ来て頂きたいものですね。

最後にこのブログですが、僕は本来別のブログをずっと書かせて頂いてきたのですが、今回愛媛オレンジバイキングスの記事は敢えて専用のブログを立ち上げて書かせて頂こうと思いました。

それは何故かと言うと、一人でも多くの愛媛県の方々に記事を読んで頂きたい、愛媛県に愛媛オレンジバイキングスという素晴らしいプロバスケットボールのチームが出来た事を知って頂きたい、そして願わくば試合会場に足を運んで頂きたいという思いからでした。なので本来なら滋賀咲くブログナガブロの様なご当地ブログで書かせて頂きたかったのですが、今のところそういったものの愛媛県版ポータルサイトを発見出来ておりません。

もし愛媛県版ポータルサイトをご存じの方が居られましたら教えて頂ければ幸いです。