『古代日本 ユダヤ人渡来伝説』 坂東誠
さて、今回読んだ本はタイトルにもある通り・・・
「ユダヤ人が古代の日本に渡来したのではないか」
と、云うテーマを下に、日本とユダヤ人の様々な共通点を検証し、ユダヤ人が古代日本に渡来していたと云う事を実証すると云うかなり大きなテーマの物でした。
こういう類の本が大好きな私は、コンビニでこの本を見つけるや否や即購入しました。
この本はプロローグに始まり、項目毎にそれぞれ1~10章に纏められているので、気軽に自分の気になる部分だけ読む事が出来ます。 その点はテーマが結構重々しい事もあり、読んでいてとても気楽で良かったです。
肝心の本の内容ですが、イスラエルの失われた十部族に重きを置き、話しを展開させていきます。
本を読んでいく中で「なるほど~」と、何度も唸らされる持論があり関心させられました。
少し例を挙げてみると・・・
京都の八坂神社で行われる祇園祭、こちらの祭で使われる山鉾=山車にはなぜか、ユダヤ教のタナフと云う教典に出てくる物語の一説をモチーフにしたタペストリーが掛けられているそうです。
それだけでも不思議なのですが、その山鉾の巡行が行われるのは7月17日。
旧約聖書で「ノアの箱舟」と言う、有名なお話しがありますが、ノアを乗せた箱舟がアララト山に漂着したのが7月17日・・・ ユダヤ人にとっては掛け替えのない日であるようです。
7月17日と言う日に、日本ではユダヤ教の物語のタペストリーを掛け巡行する山鉾、ユダヤ人にとってはノアがアララト山に漂着した記念すべき日。
これは偶然なのかどうか・・・ 読んでいて本当にドキドキしました。
さらに止めが、「ギオン」という言葉・・・
これは「シオン(ジオン・ザイオンとも云う)」が訛り、「ギオン」になったのではないかとの事です。
因みに、「シオン」とはユダヤ人の国イスラエルの首都であり聖地である、「エルサレム」の事らしいのです。
『これはもう間違いないでしょ!』 そう叫ばすにはいられない様な持論の連発にもう、終始興奮しっぱなしでした。
その他にも、伊勢神宮にあるダビデの星、三種の神器、神輿のルーツ、など興味深い話しが続き、この本を読み終わった私は、もうユダヤ人渡来伝説の信者になっていました。
何というか、そう思わせるパワーがこの本にはあった。 うん。
そんなこんなでそろそろ今回の評価を。 えーと。
今回は、ユダヤ人渡来伝説と云う独自のテーマでありながら読み易く、解説が非常に理路整然としていたので非常に興味深く読む事が出来ました。 それに+値段ですね。
このボリュームでありながら、ワンコイン(500円)!! 万年金欠の私にとってはかなり良心的な価格でした。
そんな訳で、今回は星五つ。
神話や古代文明の話しが好きな人には絶対オススメです。
なんせ、上記の様なお話しが延々と続く訳ですから(笑)
まあ、興味がない人には全くどうでも良いお話しではあるのでしょうけれどね。 そこはご愛嬌って事で。
何だか、書評のジャンルが早速偏ってきたなー 今度は恋愛小説でも読んでみようか。
今回の評価 ☆☆☆☆☆
『日本妖怪紀行』 水木しげる/村上健司 共著
今回紹介するのは、あのゲゲゲの鬼太郎でお馴染みの水木しげる大先生御自ら、日本全国の妖怪・怪異について解説をされている『日本妖怪紀行』であります。
しかも、妖怪好きライターでお馴染みの村上健司さんが、それぞれの妖怪の探訪スポット解説されているありがたい一冊なのです。
妖怪・怪異の紹介は49項にもわたり、水木しげる大先生の見事な挿絵が網膜を刺激し、曖昧な妖怪像を補完してくれ、妖怪初心者の方が読んでもマニアの方が読んでもとても読み易い内容になっております。
妖怪・怪異はゲゲゲの鬼太郎にも登場する一反木綿、塗壁、砂かけ婆に児啼爺(こなきじじい)も登場し、それぞれ各地に伝わる怪異を基に、なぜその妖怪・怪異が生まれ、発展していったのかがとても分かりやすく解説されています。
さらに上記にもありますが、水木しげる大先生の妖怪・怪異解説の後に、村上健司さんの探訪ガイドが続き、どこの地域が発祥か、どこに行けばその妖怪・怪異の原点に触れられるのかを丁寧に言及しています。
私は妖怪に関しては興味はあったのですが、全く知識が無かったのでとてもこの本は参考になりました。
同じ妖怪でも各地に呼び名が違って存在していたり、特色が少しずつ違ったり、妖怪は人間の生活に密接に関わって存在していたんだなーと、感心させられました。
昔の人は今よりもずっと不便な生活をしていたけれど、きっとその不便さが想像力を育て、その想像力が妖怪・怪異を次々に産み出していったのでしょうね。
現代の様に夜でも至る所に明かりが行き届き、何でも便利になってしまった世の中では妖怪達にとって住みにくい世の中なのでしょうね。
さて、少ししんみりしたところで評価を。
今回は文句なしの満点の星5つです。うん、これは面白かった。
何の知識もなしに読めるところ、妖怪と云う独特のジャンルでありながらとても分かり易く解説しているところ、妖怪の種類の豊富さ、探訪ガイドなどの情報の充実さ、どれをとっても文句なしです。
これを機に、妖怪初心者の私も妖怪ワールドにどっぷりはまってしまうでしょう。素晴らしい一冊でした。
さて、次は何を読もう。
今回の評価 ☆☆☆☆☆
『暗黒神話』 諸星大二郎
えー 記念すべき一発目と云うかなんと云うか、まあ、始まりました。
いきなり一発目から漫画なんですけど、この漫画やばいです。本気で。
みなさんは諸星大二郎と云うお方を知っておられるでしょうか?
このお方はとんでもないお方です。
つい最近ワタクシもこのお方の存在を知ったのですが、このお方の描く世界観がもう半端ないのです。
どうやら民俗学漫画のパイオニア的存在らしく、民俗学を扱う作家でこの人に影響を受けていない人はいないと云われている程らしいのです。
さて、肝心なストーリーですが、長野蓼科山中で泣き叫ぶ一人の子供・・・ 傍らに血を流して倒れている男・・・
こんな感じで物語は始まるのですが、もう、この冒頭の2ページでワタクシは諸星ワールドに引き込まれてしまいました。 実はもうここから物語の伏線が張られているんですね。
暗黒神話は日本神話を軸にしたお話しで、古事記や日本書紀に出てくる神様が沢山出てくるのですが、諸星さんのすごいところは、日本神話だけでなく、インド哲学、仏教など、道教思想などさりげなく取り入れて、絶妙に日本神話と融合させて展開させていく発想力と知識・・・ 本当にすごいお方だと思いました。
話しが進んでいくに連れ加速していく主人公「武」と、菊池彦一族を取り巻く宿命。 竹内老人の驚くべき正体。
ここまで夢中になって読めた漫画は久しぶりでした。本当に。
これって確かジャンプで連載されていたんですよね?
むむむ、とジャンプの懐の深さに感心したところで、書評を・・・
ワタクシ、ラジオ頭としては星5つ。 但し日本神話、仏道などの予備知識がないと少し難解だと云う点から、星4つと云う事でここは一つ。 ワタクシ個人的には本当に満点なんですけどね。
民俗学、神話が好きな人に特におススメです。 小説の作家さんで云うと、京極夏彦さん、北森鴻さん、内田康夫さんが好きな人なんかも好きだと思います。
気が付いた時は貴方も諸星ワールドに引き込まれている事でしょう。
今回の書評 ☆☆☆☆☆

