「本当アルか?!本当に連れてってくれるアルか!!」
神楽は驚きと喜びを隠せない様子で、目前に立っている沖田に話しかけていた。
「何回も言ってんだろ?しつこいぜぃ。」
沖田は耳に手を当て、神楽のうるささをアピールしている。
「いいかぃ?たまたま、近所のくじ引きで当たったこのバイキング食べ放題がペアじゃねぇとはいれねぇってことだから、チャイナを誘ったんだからな?」
「分かってるアルよ!!」
という神楽の眼はまるで幼い子供のようにキラキラと輝いていた。
そして、二人はバイキングが美味い!!ランキング1位をとっているちょっとTVで話題となっている『庵々々亭』の前に立つと沖田は唾を呑みこみ
「いいかぃ?このチケットで元の2倍いや、5倍はとる覚悟だぜぃ。」
「そんなの、軽いアルよ10倍はとらないとだめヨ。」
そういうと、二人はまるで戦場に行くかのような足取りでお店に入っていった。
「ふぅ~食ったアル~。」
「本当だな…。」
二人はまるで台風のように、軽く100人前をたいらげ店の人に追い出されそうになったがそこは沖田が真選組であることを提示し、店長をなだめた。
(にしても、いつもこんな調子なら万事屋の旦那も大変だな…。)
沖田は内心で銀時の胸中を思い、同情した。
「あっ姐御アル~。」
「おっ?旦那も一緒じゃねぇかい?」
「本当アルな~。」
(ってこの状況ヤバいんじゃねぇか…?!)
沖田は強引に神楽の腕を引っ張ると路地裏に入った。
「なっ何するアルか?!」
驚いている神楽の口を手で押さえると、そのまま銀時と妙が通り過ぎるのを見送るとため息をしながら手をはなした。
「悪ぃなチャイナ、このまま二人と逢っちまうと色々めんどくさかったんでさぁ。」
と言って、神楽を見ると神楽は下を俯いたままだった。
「チャイナ?どした??」
「べっ別になんでもないアルよ。」
そういうと神楽は早歩きで路地裏から出て行った。沖田はその様子を不思議に思いながら後をついて行った。
「今日はごちそうさまアルよ!!」
神楽はクルリと振り返ると笑顔で沖田に言った。
「いえいえ、別にこれどうせクジで当たったやつだから…。」
「それでも嬉しかったアルよ。」
そういうと、二人は「じゃぁ」と言ってそれぞれの帰り道を歩いて行った。
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「沖田く~ん?てめぇ今までどこに行ってたんだぁ?」
今にも斬りかかりそうな勢いで、土方は居間で寝転んでいる沖田に向かって言った。
「おっお疲れっす土方さ~ん、今日は早いですねぇぃ。」
「本当はもっと早く終わるはずだったんだがどっかのドSバカがサボるから遅くなっちまったんだよ。」
「そりゃぁ悪い野郎だなぁ、土方の次に悪い。」
「てめぇっ!!斬り殺されてぇのか!!」
土方は刀を抜くが、いつもならバズーカがここで出てくるのだが今日はでてこず沖田は相変わらずテレビを見ている。
「…?総悟なんでそんなに顔赤ぇんだ?」
(…?!)
沖田は慌てて、起き上がると「なんでもねぇでさぁ!!」と言って部屋を走って出て行った。
「どうしたんだ?一体…」
「ふっトシお前もまだまだだな…。あれは恋だ!!」
「どこから出てきたんだよ近藤さん…。」
近藤はふんどしだけで、掛け軸の後ろから出てきた。
「トシ…。お前もまだまだだな…。」