ああ、・・・
切りたい。
うん。
聞いて聞いて。
ボク、切りたいんだ。どうしよう。ね?
ダメ?何で?
これ、気持ちいんだよ?すごい。
気持ち楽になる。
イヤなことも吹っ飛ぶんだ。不思議でしょ?
だからさ、いいでしょ?切っても。
ダメ・・・?
ボクは犬か。
貴方のしつけに自分の気持ち、抑えてしたがってみる。
忠実な犬ではないけど、一応従ってる。
ああ、首輪が繋がれている。
ボクは・・・貴方達の犬・・・・・・
かまってくれ、聞いてくれと寄り添って。
切りたいといえば、口にボールをくわえしっぽを振る。
飼い主が「今は構ってあげられない」といえば、ダメ、と指で×をつくる。
不満だ。
じゃあ、これは?
腕、噛むの。切りたくなったら。
これなら傷つかないでしょ?
いいでしょ?いいでしょ?ねえ?
―ご主人様―
苦笑を浮かべるご主人様。
なんせ、貴方の上をまたいで擦り寄って、しっぽをぶんぶん振っているのだから。
「しょうがないな」
許可が降りた。
次々と歯型が残っていく腕。
でも気持ちよくないよ。
切らせてくださいな?
ご主人様。