人がときどき涙を流すのは、心を洗い流すためかもしれない・・・そう思いました。
見ていたTVの画面が途中から涙でぼやけて見えました、とても悲しいお話です。
ガンで余命いくばくもない妻のために、仕事一筋で生きてきた男がピアノを習い、会場を貸し切り、妻と娘三人だけの演奏会を開く・・・ヤラセの作り話ではありません。心に迫るドキュメンタリーでした。
「あなた、約束を守ってくれなかったわネ・・・」。或る日、妻が何気なく口にした一言。すぐには思い出せなかったが、その一言が男の胸に突き刺さった。
その昔、フジの月9で木村拓哉主演の「ロングバケーション」という高視聴率ドラマがあった。妻はその時、共演の山口智子同様、キムタクの弾く「瀬名のテーマ」が大好きだった。
まだ交際期間中で、妻に好意を寄せていた夫はつい、「俺だってピアノぐらい弾けるよ」と。
あれから何十年も経ったが、妻との約束をまだ果たせていない・・・残された時間を妻と一緒に過ごすか、それとも、ピアノの練習に費やすべきか・・・男は迷った。
男は生まれつき不器用で、ピアノに触れたことなど一度もない。だが、男は決心した・・・。
妻が亡くなった後、遺品整理をしているときに出てきた演奏会の映像。観客は妻と娘以外に誰もいなかった。緊張のあまり、夫は最初からトチってしまいました。それでも妻は嬉しかったのでしょう、壇上で懸命に演奏する夫の姿をひそかにスマホで撮影し、それをパソコンに取り込んで、大切に保管していたのです。泣けました。