イチローと私は美容師と客それ以外の何者でも無かった。
・・・そうこの日までは・・・
お店の売り上げ競争の勝利金で先輩達とご飯に行くことになり場所は「イチローのお店へ行ってみよう」
って事で初めてイチローのお店へ。
飲んで食べて、ほろ酔いで・・・とりあえず先輩を送り出し、忘れ物が無いか残って確認して支払いをして・・・回りを見たら、もう他のお客さんが居なくて広いお店に二人きり・・・
「片付け手伝いましょうか?」ととりあえず一言声をかけてみた。
イチローはもう営業を終えたいらしく
「片付けは明日するから今からドンキホーテに行くから一緒に行く?」と軽く聞いて来た。
私は当時ではマダ出店しだしたばかりのドンキホーテに興味があった事もあって
「行きたい!!」
と即答。
お客さんだし大丈夫だよね・・・なんて思いつつ・・・
イチローの車の中でお店では話さない色々な自分の話をしてくれたり、もちろん私の話をしたり・・・
ドンキホーテでも初めて2人で遊んだとは自分でも思えないくらいの距離感だった。
2人共まだ帰るのがまだもったいないと自然に思ったのかファミレスに行くことに
たわいも無い話でずっと話し続け気がつけば空が明るくなってきていた。
イチローの吸うタバコも気がつけば灰皿に沢山の吸殻がある程の時間が経っていたようだった。
お互い話しすぎたせいで距離は十分って言っていい程の近い距離感。
私の家の近くのファミレスに来ていたこともあって、話の中で私の家にはロフトがある家だと言ったせいか「ロフトガ見てみたい」とイチローガ言った。
ロフトつきの私の家に上がり二人でロフトに足をかけてブラブラしながら話をまたユックリ始めた・・・
ただ私の仕事の時間まであと2時間って所で眠気が・・・
イチローは
「時間になったら起こしてあげるから寝てていいよ。ってか寝なよ」と
でも私はこの2人の時間がもったいないから
「大丈夫」って答えた。
彼は不意に私の頭をなでながら
「ちゃんと起こしてあげるから」って子供に言うみたいに頭をなでてくれる。
私はつい
「そんな風に撫でられたら好きになっちゃうよ?」
って言ってみたら
「なってよ」ってその顔は見れなかったけど確かに聞いた言葉。
「じゃ・・・なる・・・」ってもう好きになっていたのに何故か未来形。
2人の距離はたった10時間足らずで加速しながら縮まっていった。