助産師さんが産院に戻った後、病院のスタッフさんに付き添ってもらって院内のコンビニに向かった。



1人でいいのに…とは思ったけど、まだ産後3日目だから途中で何かあったら困るってことなんかな。



食欲はなかったけどこのあと何時間かかるかわからないから、とりあえずおにぎりだけでも食べておくことにした。



控室に戻るとスタッフさんは帰っていった。



やっと1人になれた。



ぼーっとしながらおにぎりを食べる。



たまーに食べたくなるコンビニのおにぎりだったけど、この日はおいしく感じなかった。





しばらくするとS看護師が戻ってきた。



S看護師「旦那さんまだかな?」



私「まだですね。」



S看護師「そうかー。麻酔科の説明があるからNICUの中で待っとこうか。本当は飲食物の持ち込みはダメなんやけど、今日は飲み物だけやったら持って入っていいからね。」



荷物の準備をしてNICUに入る。



赤ちゃんがいる部屋の中に入るのはこのときが初めてだった。



広い部屋の中央に看護師さんたちがいるスペース。



壁際の区切られたスペースにたくさんの赤ちゃんがいた。



色んな機械の音もしていた。



S看護師「ここがNICUという治療が必要な赤ちゃんが過ごすお部屋です。たくさんの赤ちゃんが入院していますが、他の赤ちゃんを見て回ることはご遠慮ください。家で搾乳した母乳を持ってきたときは、ここに着いたらすぐにこの冷凍庫に入れてください。」



看護師さんに説明を受けながら進んでいくと部屋の端っこに私の赤ちゃんがいた。



S看護師「今は赤ちゃんこちらにいますね。その日によって場所が変わっていることがあるので、お名前を確認してくださいね。」



そこには鼻から管が入り、点滴や心電図など色んなものがつけられた赤ちゃんがいた。



眠っているのか、検査のときの鎮静がまだ効いているのかわからないけど静かに寝ていた。



少ししてすぐ隣にあった小部屋に通された。



S看護師「こちらでしばらくお待ちくださいね。」





また1人になった。



ここで1人でおるんやったら赤ちゃんのそばにいたいなぁ…。



手術前の処置とかがあって邪魔になるかな?



そんなことを考えていたら夫が部屋に入ってきた。



S看護師「旦那さん来ましたよー。もうしばらくお待ちくださいね。」



3時間くらいって言ってたけど、夫が到着したのは約2時間後くらいだった。



来ようと思ったら来れるやんけムカムカ



何か言ってやりたかったけど、ここで喧嘩してもしょうがないのでやめた。



私「赤ちゃんに会った?」



夫「会ったよ。この部屋のすぐ横におったな。」



私「まだ寝てた?」



夫「寝てた。」



私「さっき検査結果とか助産師さんと聞いてんけど、小腸閉鎖の可能性が高くて手術するしかないんやって。」



夫「えっ、手術せなあかんの?」



私「うん。全身状態を整えてから今日の夕方以降に手術室が空き次第緊急手術するって。」



夫「そうなんや…。」



私「あたしに説明したことをまた旦那さんにも説明するって言ってたから、あとで話あると思う。今は麻酔科の説明があるからってここで待ってるところ。」



夫「そうなんや…。」



ここまで話をして夫はショックを受けている様子だった。



たぶん大きな病院で検査するっていっても大したことないやろーって思ってたんやろな。



大したことないやろー、大丈夫やろーって思ってたのに、緊急手術が必要なほどの病気だったんだもんね。



そりゃビックリするよね。





この会話の後、私たちは無言で説明が始まるのを待っていた。







 


今年もどこにも行けないからおいしいもの食べたい。

 

 



海鮮もいいなぁー。

 

 



もうすぐこどもの日。