【 さがしものや 】

ってネーミングが悪いのか
金持ってなさそうに見えるから
なのか…


ま、俺自身が俺の《 さがしもの》を
してる…のかもな(笑)


賑やかな繁華街の店には
なかなか情報なんてあるわけないから
奥地にある古びた看板が掛かってる
店の扉を開け店に入る。


「 いらっしゃ…ユノじゃない。どうしただい?こんな時間に… 」


カウンターの中から
しゃがれた声のママが
吸い始めた煙草を口元から放し
俺の名前を呼んだ。



「 うっす。ちょっとママに聞きたいことがあって…へへ…(笑)」


カウンターの椅子に座り
少し甘えるような仕草で言いながら
一枚の写真をテーブルに置いた。



「 なにさ あらたまって…
あんたが欲しがってる情報があるかは
知らないからね。」

そう言いながら煙草を口元へもって行き
一呼吸するように煙をはいた。


「 この猫なんだけどさ、
ママ 見かけた事ないかな… 」
 


「??? 猫? ユノ あんた、
猫探しまでしてんのぉ?(笑) 」


猫探しまでって…
だからさ、結構 辛いんだって…
ママ… 分かってくれよぉ~



****** つづく******