「 家の人が来るまで…
俺と一緒にいてくれるか?」
独り言のように
問いかけてしまう自分が
可笑しくてふと笑ってしまう。
仔猫を抱き上げたまま
みいみぃと鳴く声と
この温かいぬくもりを味わう
「 なぁ 君も一人ぼっちか…
名前はあったのかな…。」
俺にも…名前はあったはずなのに…
何処に置き忘れてきたんだろ…
空に星が見え始め辺りは暗くなって…
ベンチに座る俺の腕の中で
仔猫は瞼を閉じて
小さな鼓動が伝わり始める
《 あったかいな…(笑)君も… 》
もっと
ぎゅうっと
抱きしめたくなった…
俺もこうされたいんだと
不思議と心の中で理解出来た
君の名前を考えないとな…
****** つづく ******