今日も読んでいただき有難うございます。
企業の事例をもとに毎月1回
ブログとメルマガを発行しています
経営戦略コンサルタント渡邉ひとしです。
＜デイブレイク＞の
木下昌之社長の名刺には
『食品流通革命児』と書かれています。
食品を急速冷凍する特殊冷凍技術で
食の世界に革命を起こそう
としている会社です。
まるで獲れたてで
作ったばかりのような鮮度と
美味しさを保ったまま
食品の長期保存を可能にしています。
何故そのような革新的な技術を
生み出せたのでしょうか？
それは木下さんの
明確なビジョンがあったからです。
『冷凍で顧客の事業課題を解決し
成長を支えるソリューション会社』
これが木下さんが掲げるビジョンです。
「社会性と経済性の両立が重視される。
冷凍が世界の食の課題解決に
絶対必要な技術になる。」
これは木下さんの未来を見据えた言葉です。
冷凍技術が世界を変える可能性を信じ
そのビジョンに向かって突き進んでいます。
このような明確なビジョンがありますか？
そしてそのビジョンは
社員一人ひとりにまで浸透していますか？
今回の企業事例は高収益ですが
「すべては付加価値の創造のために」
というビジョンを掲げています。
中小企業も大企業も
日本の市場に於いては
同じ外部環境のもとで
懸命に営業活動をしています。
大企業の課題や経営を観察することで
自社に活かしてください。
次回も企業のビジネスモデルを取り上げ
その成功要因や課題について
深堀りしていきます。
今日の企業事例は第５０２話
【キーエンスのビジネスモデル】
（画像はイメージです）
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国内の時価総額ランキング上位の企業
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1974年に
創業者の滝崎武光氏が兵庫県尼崎市で
＜リード電機＞を設立しました。
1985年に
アメリカに現地法人を設立しました。
1986年に
社名を『Key of Science』より
＜キーエンス＞ に変更しました。
1987年に
大阪証券取引所市場第2部に上場しました。
1994年に
本社・研究所の新社屋を竣工しました。
2009年に
品質評価施設の
『クオリティ・ラボ』を設立しました。
2009年に
ソフトウェアの＜ジャストシステム＞を
持分法適用会社としました。
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＜キーエンス＞のビジネスモデル
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2023年2月に発表した
『2022年4〜12月期』の連結決算は
純利益が前期比23%増で
4〜12月期の過去最高を更新しました。
部品コストの上昇を受け2022年10月に
製品を値上げしましたが
顧客ニーズを把握して開発した
センサーや計測器などの
主力製品の販売が堅調でした。
売上高を地域別で見ると
国内が前期比14%増
中国を含むアジアが26%増
米州は42%増
欧州などが33%増など
売上高全体は前期比25%増でした。
営業利益率は54.2%と高水準で
ファナックの23.1%や
オムロンの18.0%など
ファクトリーオートメーション関連の
国内大手を大きく上回っています。
2023年4月に発表した
『2023年3月期』の連結決算は
純利益が前期比20%増と
2年連続で最高益を更新しました。
売上高は前期比22%増で
海外売上高比率は62%となり
初めて6割を超えました。
売上高の地域別の伸び率は
米州が40%増
欧州は34%増
中国を含むアジアは20%増で
日本は12%増えています。
「米国の設備投資需要が緩やかに回復し
欧州も底堅く推移した」
と＜キーエンス＞の
中田有社長は述べています。
インドネシアやベトナムなどの
東南アジアでも
発注を受けた当日に商品を出荷する
『当日出荷』を堅持しています。
「新型コロナウイルス禍以降
部材の調達が難しい中でも
商品をほとんどきらさずに
届ける体制が築けている」
と＜三菱UFJモルガン・スタンレー証券＞
の小宮知希氏は述べています。
『2023年3月期』の平均年間給与は
過去最高の前期を上回り2279万円と
2年連続で最高額を更新しました。
2023年7月に発表した
『2023年4～6月期』の連結決算は
純利益が前期比7%増で3年連続で
4～6月期の過去最高を更新しました。
人件費や原材料費などの上昇を受け
前年まで2年間の同期間に比べ
2桁増益だった増益率が縮小しました。
2023年10月に発表した
『2023年7〜9月期』の連結決算は
純利益が前期比7%減でした。
新型コロナウイルス禍の影響で
世界中で投資の先送りが相次ぎ
2020年10〜12月期以来
四半期では約3年ぶりの減益でした。
地域別の売上高は
中国などアジアが5%減
日本は横ばい
米州は17%増でした。
2017年3月から20年3月までに
海外を中心にグループの従業員を
＜キーエンス＞は2746人増やしました。
これは2020年3月時点の
全従業員の3割超に相当します。
この積極的な採用が
前期までの利益成長に繋がりました。
2023年3月までの3年間は
従業員をさらに2161人増やし
グループで1万人を超えました。
顧客開拓の費用なども膨らみ
『2023年7〜9月期』の
売上高販管費比率は31%と
前期比5ポイント上昇しました。
2024年2月に発表した
『2023年4〜12月期』の連結決算は
純利益が前期比1%減でした。
中国の設備投資需要の低迷などで
ファクトリーオートメーション機器の
販売に精彩を欠きました。
「2023年7〜9月期から
鈍い状況が続いている。
景況感は不透明で引き続き注視が必要」
との見解を表明しました。
2024年4月に発表した
『2024年3月期』の連結決算は
純利益が前期比2%増でした。
欧米の設備投資需要を取り込み
FA機器の販売が伸びました。
地域別の売上高は
米州が15%増え
欧州は19%増えましたが
中国含むアジアは2%減りました。
「付加価値の高い商品の企画開発
直販体制の強化を継続した結果だ」
と＜キーエンス＞の
中田有社長は述べています。
＜キーエンス＞は国内外を問わず
注文が寄せられた当日に
FA機器を出荷する生産・物流体制を
構築しています。
顧客は注文すればすぐに製品を
納入してくれる安心感から
必要な時に必要な量だけ
注文を出すため
無駄な在庫を抱えず済んでいます。
2024年6月に
『2024年3月期』の平均年間給与が
3年連続で2000万円超と表明しました。
2024年3月時点の
グループの従業員が1万2286人で
2023年3月時点より1706人増え
1年間での増員数は
2年連続で最多となっています。
海外事業の拡大を
視野に入れた増員と見られています。
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