こんにちは。 

渡邉ひとしです。 


第211話のテーマは 

『市場優先の商品開発型企業』です。 


(*ブログ=月曜・水曜・金曜に投稿)

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テレビで見た商品開発の現場 

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テレビの番組タイトルは 

覚えていませんが 


大学の階段教室のような場所で 

社長が最前列に座り 


後方の列や両サイドに 

幹部社員が座っています。 


その目線の先には 

新商品の試作品を見せながら 


一所懸命にプレゼンテーションを 

している社員の方々。 


その説明の途中でも 

矢継ぎ早に質問を投げかける 

社長や幹部社員。 


そのきびしい口調の 

やりとりを見ていると 


緊張感あふれるなかでも 

提案されている商品を 


「より良くしよう」という

気持ちが伝わってくる光景でした。 


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<アイリスオーヤマ>のビジネスモデル 

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その会社は<アイリスオーヤマ>。 


毎週月曜日に新商品開発会議を 

朝から夕方まで続ける会社です。 


「あったらいいなをカタチにする」のは 

<小林製薬>ですが 


「快適生活」をキーワードにするのが 

<アイリスオーヤマ>。 


しかし 

実際に製造されて販売している 

商品を店頭などで見ると 


<アイリスオーヤマ>の商品も 

「あったらいいなをカタチにする」を 

実現している印象があります。 


それは<アイリスオーヤマ>の 

大山健太郎社長が言うように 


「生活者の潜在的な不満を解消する 

 ソリューション型商品」 


を世の中に提案するという 

強い思いがあるからに違いありません。 


1964年に大山社長は 

父親の急死によって19歳で 


家業のプラスチック成型加工業の 

代表者に就任しています。 


1971年には株式会社化して 

社長に就任しますが 


輸出向けの真珠の生産拡大にむけて 

養殖用の漁業ブイをつくり失敗。 


栄養食を目指して販売した 

ペットフードも価格設定で失敗。 


アイデア商品の「着せ替えソファ」も 

他者に模倣されて失敗。 


そのような失敗の連続で 

大赤字を抱えながらも 


透明な「クリア収納箱」を発売して 

爆発的ヒットを生み出します。 


株式会社化した翌年に 

大阪から宮城県へ進出しますが 


「クリア収納箱」のヒットから 

収納具や園芸用品などの 


生活用品を製造販売することで 

業務が拡大していきます。 


1996年に 

中国の大連に海外進出を果たし 


2011年には 

「2口型 IHコンロ」などの 

家電の開発に着手してヒットさせ 


2015年には 

折りたたんで収納できる 

「両面ホットプレート」がヒット。 


2013年の「コメ事業」への参入で 

精米・流通・販売まで手がけ 


これをキッカケにして…… 


品種ごとに異なる 

コメの風味を引き出せる 


「銘柄炊きジャー炊飯器」を 

開発して販売しています。 


コメの銘柄を31種類 

炊き分けられるというから驚きですね。 


しかも1万円前後という 

リーズナブルな価格になっています。 


なぜ、こんな価格で 

販売できのるかというと 


開発した商品を見て 

販売価格を先に決めてしまい 


その価格から逆算して 

部品などの原価を計算し 


場合によっては…… 

設計手法も見直すという 

開発方法を採用しているからです。 


それができるのは 

以下の2つが特徴的理由になります。 


⑴ 内製化率が高い 

⑵ ものづくりの技術者が豊富 


家電開発の「家電事業部」を 

なぜ大阪においたのかというと 


パナソニック、シャープ、三洋電機 

などの大手家電メーカーの出身者を 

多く採用できるからです。 


大阪の家電メーカーからリストラされた 

多くの技術者を採用しています。 


現在では家電事業部の売上は 

売上全体の40%を占めています。 


2018年末には 

プラスチック収納容器の工場が 

フランスのパリ近郊で稼働します。 


現在稼働している 

オランダの工場とともに 

ヨーロッパでの製造販売を拡大します。 


今年4月には 

佐賀県に大型の自動倉庫を 

建設すると発表しています。 


これは中国の生産拠点から逆輸入して 

この工場経由で 

国内各地への出荷を拡大するためです。 


同じく4月に 

エアコンを発売しています。 


これから冷蔵庫や洗濯機も発売して 

本格的に白物家電を 

製造販売していく計画です。 


現在販売している商品 

1万6千点の60%以上が 

3年以内に開発した商品です。 


まるで<ソニー>の発展期を 

彷彿とさせるイメージがあります。 


この「マーケットイン」志向の 

開発型メーカーのビジネスモデルは 


まだ当分これからも通用する 

ビジネスモデルになるでしょう。 


(*ブログ=月曜・水曜・金曜に投稿) 

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このことから何を学べるでしょうか? 

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つねに変化し続ける企業は…… 

独自のノウハウや 

開発スタイルを確立している。 


変化し続ける経営手法そのものが 

ビジネスモデルになっている。 


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【ビジネスモデル進化論】 

強い者が生き残るのではない 

賢い者が生き残るのではない 

進化した者だけが生き残る 

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【ビジネスモデル活用法】 

現象をみるのではなく 

本質をみることで 

なすべきことが理解できる 

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【ビジネスモデル発想法】 

今日という日は 

未来のスタート地点である 

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経営コンサルタント 

中部大学 非常勤講師 

愛知産業大学 非常勤講師 

岐阜県公認コミュニティ診断士 

ビジネスモデルイノベーション協会公認 

 ジュニアコンサルタント 

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株式会社 未来デザインカンパニー  

代表取締役 渡邉ひとし 

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新聞などの公開情報に基づいた 

記述に徹しています。 

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