こんにちは。
渡邉ひとしです。
第201話のテーマは
『あらたなスタンスを表明』です。
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<ツタヤ>が住宅ギャラリー
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名古屋市中区栄にある
大型商業施設の<スカイル>は
テナントビルとして
ファッション系の店舗が入居していて
前職の広告会社で働いていたときは
おしゃれな広告展開ができるので
とても楽しく広告の制作担当を
させていただきました。
その<スカイル>の9階に
注文住宅販売の<パパママハウス>が
<ツタヤ>と共同で
住宅ギャラリーを開設しました。
<パパママハウス>の想定した
家具やインテリアに合わせて
<ツタヤ>が選んだ本を組み合わせて
「本のある住まい」を提案することで
<パパママハウス>の注文住宅の
受注増につなげていく狙いです。
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<ツタヤ>のビジネスモデル
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<ツタヤ>のイメージが
大きく変わってきましたね。
1983年に創業した<ツタヤ>は
「蔦屋書店 枚方駅前店」が1号店で
その後
CDやビデオレンタルの
フランチャイズ展開をすすめていき
音楽・映像ソフトのレンタル店として
日本最大手のチェーン店になりました。
1997年からは
ゲームソフト販売のGAME TSUTAYAの
フランチャイズを展開しており
続けて
中古ゲーム・CD・DVDの
リサイクル TSUTAYAも展開しています。
やはり
これらの業態が
日本全国で展開されたため
<ツタヤ>はレンタル店の
イメージになりやすいと思います。
その<ツタヤ>のレンタル店が
閉店を余儀なくされていて
今年3月から10月までに
46店が閉店しているようです。
これは
「アマゾン・プライムビデオ」
「Hulu」
「ネットフリックス」などの
ネット動画配信サービスが
浸透し始めているため
それまでの<ツタヤ>の会員が
ネット配信サービスを
利用し始めているためです。
これからも
この傾向が加速することは
間違いない思われるため
レンタル店の閉店などの
可能性はますます高くなります。
その対策として
自社で動画配信サービスの
「TSUTAYA TV」を展開。
月額1千円(税別)定額の
借り放題、見放題のサービスを
始めています。
昨年の2016年5月には
大阪府枚方市に複合商業施設の
「枚方T-SITE」をオープンしました。
この「T-SITE」は
「代官山」「湘南」に続く3店舗目で
枚方は蔦屋書店1号店が開業した
創業の地になります。
しかも今回の「枚方T-SITE」は
いままでの「T-SITE」と違い
「生活提案型デパートメント」と
うたっています。
音楽と映像を提供する<ツタヤ>と
<蔦屋書店>を核にした
43の専門店を揃えています。
そして
モノを売る店というよりも
親子で遊べるコミュニティスペースという
「モノ売り」ではなく
「コト売り」の百貨店の雰囲気です。
ネット時代のあたらしい小売のあり方を
提案する商業施設として
オムニチャネル戦略を導入していて
「Tカード」と連動した
専用アプリを利用すれば
来店前に店頭在庫が確認でき
レストランの予約のほか
駐車場の空車チェックや
電子決済もできます。
そのコンセプトは
「スマホと一体化した百貨店」です。
オムニチャネル戦略がうまくいけば
ほか2つの「T-SITE」や
<ツタヤ>と<蔦屋書店>にも
導入させていく計画です。
昨年11月には
<ウエルシアホールディングス>と
共同出資会社を設立しました。
今年1月には
<オートバックスセブン>と
共同出資会社を設立しました。
これら一連の動きは……
「Tポイント」の加盟企業と
マーケティング会社を設立して
商品の販売促進を提案していき
「Tポイント」の活用を
増やしていくことが狙いです。
今年2月には
<ユニー・ファミリーマートHD>と
名古屋市内の「アピタ新守山店」を
新型ショッピングセンターとして
大幅に改装してオープンしました。
この2階のフロア半分程度を
<カルチュアコンビニエンスクラブ>が
運営を担当します。
<スターバックスコーヒー>や
<ツタヤ>などがテナントになり
施設全体の来店客増加を狙います。
今年3月には
<スタジオジブリ>を設立した
<徳間書店>を買収しました。
今年4月には
「GINZA SIX」で
「銀座 蔦屋書店」を開業しました。
創業者である増田宗昭社長の
「アートを大衆化したい」という
想いを具現化した
アートがテーマの書店になります。
2015年に
「美術手帖」の<美術出版社>の
民事再生スポンサーになりました。
今年6月には
DPE大手の<キタムラ>の
筆頭株主になりました。
このようなアートに結びつくような
企業の買収などをすることで
アート関連のコンテンツを
自社の持つ事業と組み合わせ
あらたなビジネスモデルを
構築していこうとしています。
<ツタヤ>を運営する
<カルチュアコンビニエンスクラブ>は
みずから事業を運営するのではなく
企業にアイデアを売る
「企画会社」としてのスタンスであると
増田社長は表明しています。
(*ブログ=土日祝日を除く平日)
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このことから何を学べるでしょうか?
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業績低迷のリアル店舗は……
オムニチャネル戦略などの
販売手法を導入することで
業績を回復させる
あらたな可能性が生まれる。
自社の業態は……
時代や社会の変化の中で
柔軟に変えていく必要がある。
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