『あの、セブンイレブンが全面改装しました。』

『店舗のレイアウトも変わります。』


なぜ、コンビニが

大きな投資をすることになったのか……


あなたが、経営者であれば

どのようなときに、大きな投資をしますか?


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テレビのニュースで見た、セブンイレブン

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あなたもテレビのニュースで

見たと思いますが


コンビニのセブンイレブンが

店舗のレイアウトを

全面的に改装しましたね。


お店のドアが開いた瞬間に

正面の奥のレジカウンターから


「いらっしゃいませ〜!」の

声が聞こえてきそうだなぁ。


これが、ニュースを見ていた時の

最初の感想です。


・棚の高さを変えた

・イートインスペースをつくった

などという、部分的な改装ではなく


◉雑誌コーナーのスペース縮小(入り口右側)

◉冷凍食品のスペースを拡充(入り口左側)

◉ファストフードのスペースを拡充

◉レジカウンターを正面奥へ移動

◉レジカウンターのファストフードを拡充

などなど


まさに全面改装になっています。


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全面改装に踏み切った、大きな理由

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コンビニが全面改装することには

当然、「大きな狙い」がありますが


それは

冷凍食品やファストフードなどの

「中食(*注1)」を増やすためです。


社会進出する女性が多くなり

働いて帰宅する途中で


冷凍食品やファストフードなどを購入して

自宅で夕食や朝食をすませるスタイルが


年々、増えてきているという

社会構造の変化への対応になります。


しかも、食品類の利益率が高いため

この売り上げが伸びれば

大幅な利益が見込めることになります。


セブンイレブンのコンビニを

ここまで社会に浸透させてきたのは


私が注目する経営者のひとりである

鈴木敏文氏の功績が大きいといえます。


しかし、昨年の取締役会で

「井坂社長の更迭」議題を否決され


鈴木敏文氏は

セブン&アイ・ホールディングスの

会長兼CEOを辞任することになりました。


もちろん

その辞任にいたる経緯は

当事者にしか分からないことですが


いままでの

セブンイレブンの快進撃は


元会長の鈴木氏によるところが

かなり大きかったと想像できます。


鈴木敏文氏の

座右の銘は「変化対応」です。


つねに

「お客様の行動の変化」をつかみ

柔軟に対応策を講じる姿がありました。


どうして

時代に合った対策が打てるのか

という問いかけに対し


「お客様の行動を観察していれば

 どのように対応すればいいかは

 おのずから見えてくる。」

と答えていましたが


まさに、「座右の銘」を

実行していたことになります。


中小企業の経営者が

絶対的に持たなくてはならない

「お客様の視点」を重視していました。


そもそも

セブンイレブンの発祥の地は

アメリカのテキサス州。


1927年に氷販売店を始めた

サウスランド・アイスカンパニーが

創業の会社になります。


では、どうして氷販売店が

コンビニエンスストアになったのか?


それは、氷販売員のジョンが

お客様から言われた言葉


「日用品を扱ってくれると便利」という

「お客様の声」を本社に提案したことから


食料品などの小売も始めたことが

きっかけでした。


まさに

セブンイレブンの創業当初は


経営者のあるべき姿を

実行していたことになります。


しかし

1991年に経営破綻をしたことで

本国アメリカのセブンイレブンは

イトーヨーカドーの傘下に入ります。


現在では

セブン&アイグループの子会社であり

アメリカの現地法人になっています。


そうなった原因は

「放漫経営」と

「不動産投資の失敗」です。


つまり

「お客様の視点」をまったく持たず


「自社の利益優先」という

経営方針だったことになります。


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*注1=中食(なかしょく)

 調理された食料品を購入して

 家庭内で食べること。

 「仕出し」や「出前」も含まれます。


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▼ このことから何を学べるでしょうか? ▼

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経営者は…

つねに、「お客様の視点」を

持ち続けなければならない。


経営者は…

「自社優先の視点」を持ったときから

<会社の破綻>へ向かっていることを

心得ておくことが必要不可欠である。


ビジネスモデルには……

「お客様の視点」である

「選ばれる理由」という項目があり

ビジネスモデルを考える上で

とても重要な項目になります。


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<ビジネスモデルの9項目>

①誰に    =理想のお客様

②何を    =商品・サービス

③どのように =主な仕事

④なぜ    =選ばれる理由

⑤誰と    =協力者、供給者

⑥どこで   =販路・販促

⑦いくつ   =設備・機器・資金

⑧いくらで  =収益方法

⑨どれだけ  =原価・経費

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経営コンサルタント(ビジネスモデル構築)

ビジネスモデルイノベーション協会 会員

愛知県商工会連合会 エキスパート講師

岐阜県公認 コミュニティ診断士

愛知産業大学 非常勤講師

中部大学 非常勤講師

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株式会社 未来デザインカンパニー 

代表取締役 渡邉ひとし

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