タイトル「僕を愛せるかい?」
いくつかの場所は変わってしまったけれど
ずっと変わらない場所もある
死んでしまった人は幾人もいるけれど
未だ生きている人もいる
でもそれらのことよりも
いま僕にとって大事なのは
君だけなんだ
君はいま
変わってしまったいくつかの場所を
思い出して
死んでしまった幾人かの人を
思い出して
悲しんでいるね
だけどそれは間違っている
君はいま
ずっと変わらない場所を
思い出して
未だ生きている人を
思い出して
喜ぶべきなんだ
もちろんそうすることは
とても難しいし
僕だって上手くできないときがあるよ
でも君にはそうしてほしいし
上手くできるようになってほしい
だって君は
いまの僕にとって大事な人なんだから
いま この世に存在しているものを
愛しながら
君は僕を愛せるかい?
いま この世に存在しているものを
愛しながら
僕は君を愛せるかい?
いくつかの場所は壊れてしまったけれど
未だ残っている場所もある
壊れてしまったものはいくつもあるけれど
まだ壊れていないものもある
でもそれらのことよりも
いま僕にとって大事なのは
君だけなんだ
君はいま
壊れてしまったいくつかの場所を
思い出して
壊れてしまったいくつかのものを
思い出して
悲しんでいるね
だけどそれは間違っている
君はいま
未だ残っている場所を
思い出して
まだ壊れていないものを
思い出して
喜ぶべきなんだ
もちろんそうすることは
とても勇気がいるし
僕だってくじけそうになるときがあるよ
でも君にはそうしてほしいし
くじけないようになってほしい
だって君は
いまの僕にとって大事な人なんだから
いま この世に存在しているものを
愛しながら
君は君を愛せるかい?
いま この世に存在しているものを
愛しながら
僕は僕を愛せるかい?
※この詩は、ビートルズの「In My Life」を一部引用し、手を加えました。
「In My Life」は、「僕の人生の中で、君をもっと愛するよ」という内容でしめくくられます。
この歌詞は、おそらくジョンの当時の妻シンシアへ向けられたものです。
しかし心変わりしたジョンは、この2年後にオノ・ヨーコと不倫しています。
期待させられた末、浮気をされたシンシアを思うと、いたたまれない気持ちになってしまいました。
だから私は、ジョンになったつもりになって、この詩を書いたのです。余計なことかもしれないけれど。
私はあえて、「僕の人生の中で…」で終わらせませんでした。
私の詩では、「いま」君を好きなんだ、ということを強調しています。
それにしてもジョンの浮気の原因は、
・元々の性格
・母親を亡くした喪失感
・薬物乱用による気持ちの制御の不可能
…等々、さまざまなものがあったと思われるので、一概に彼を責めることはできませんが…
シンシアへの態度は、もう少し何とかならなかったのでしょうか…。
とにかく私は私なりに、愛するシンシアに、本作を贈ります。
Dear Cynthia, LOVE.
(シンシアへ、心を込めて。)