こんにちは!あすなろまどかです。

 

 今回は、「あすなろの木」第三話です(今回は、半分ノンフィクション、半分フィクションです。)。

 それでは、どうぞ!

 

 

 私は、数学の問題を解いていた。

 なんでも、「4分の3tー4ー6分のt+2」と1は、等しいらしい。なぜそうなるのか全く分からないので、計算して求めよ、とこう言うわけだ。しかし、「計算して求めよ」という言葉は、数学ができない理由best10の上位に必ず入るため、私は苦戦していた。

 もうあきらめようかな。そう思ってペンをしまおうとしたところ、楽器の演奏が聴こえてきた。わ、なんだなんだ、これは。しかもずいぶんと音質がいいぞ。

 ああ分かった、これはビートルズのlet it beだ。

 あっ、そうか。頑張って勉強してたから、ごほうびに来てくれたんだ。なるほど、なるほど。

 ああ、後ろのドラムの音が心地いい。リンゴ・スターの演奏の前でギターを鳴らしながら歌う三人が、目に見えるようだ。頭の中で、リンゴが私にウインクを投げた。私はキャッ、と言って、少し赤くなってしまう。

 サビに入った。let it be,  let it be…ビートルズを知ったばかりの頃は聞き分けられなかったジョン、ポール、ジョージの声が、今では誰が誰かハッキリ分かる。

 let it be,  yeah,  let it be…さっきから、問題を解く手が止まらない。なにしろ、大好きな4人が演奏してくれているのだから。

「よし、できた!」

 元気よくさけんで、4人の演奏に自分の鼻歌を滑り込ませながら答えの本を開いた。

 しかし、赤ペンを取った手と同時に、演奏も突然ピタリと鳴りやんでしまった。

 ペンをそっと机に置いた。見事に間違っていた。

 私はちょっと笑った。

 まあ、それは少し考えてたよ。問題に集中できてないもん。

「あ〜あ、4人とも、私に失望しただろうなあ。」

 つぶやいてから、ようやく私は当たり前のことに気が付いた。

 4人はここにいないのだ。私が勝手に曲を思い出してただけ。

 私はまた、ちょっと笑った。

 ノートのページをめくり、再びペンを握った。もっかいやってみよ。

 もうlet it beは聴こえない。

 

 

 以上です。

 

 それにしても…ビートルズの4人をなんと呼ぼうか迷ったw

 呼び捨てはなんか失礼かなあ。でもジョンさんとかすごい呼びにくいぞ。じゃあ、ミスター・レノン?ううん、かたくるしすぎる。やっぱり外国の人は、呼び捨てかなあ。

 てなわけで呼び捨てですが、なんかいい気持ちしないwでも他にいい呼び方もないしなあ。特にエッセイ書くときなんか、いちいち「さん」だの「ミスター」だのつけてたら勢い落ちちゃうし。

 まあもし最適な呼び方が見つかれば、それに変更します。

 

 それでは、さようなら。ありがとうございました!