永遠のディーバ 君たちに明日はない4

 垣根涼介

 

本棚をふと見たときに目がいったこの作品。

懐かしいのぉ…、というかことで少しレビューを。

 

 

垣根涼介というと!!

「ワイルド・ソウル」とか

「ヒートアイランド」シリーズとか

ハードボイルド小説のイメージなのですが、

こちらはビジネス小説のジャンル。

 

「ヒートアイランド」がお気に入りだっただけに、

お仕事小説ねぇ…と、1作目を手に取って以来、

2作目、3作目、と欠かさず今回4作目。

 

中身は短編が4本。

「勝ち逃げの女王」

「ノー・エクスキューズ」

「永遠のディーバ」

「リヴ・フォー・トゥデイ」

 

このシリーズ、日本ヒューマンリアクトなる

リストラ請負会社に勤める

リストラ面接官・村上真介のリストラ面接(あるいは

引き止め面接)を通じて

「働く」って何ですか?

「人生」って何ですか?

と読み手に問いかけてくる内容。

(と勝手に理解しています(^_^;))

 

「勝ち逃げの女王」では、会社更正法を適用された

航空会社のCAの引き止め面接を、

「ノー・エクスキューズ」では破綻した会社のOBと

酒を酌み交わし、

「永遠のディーバ」で今回初のリストラ面接。

「リヴ・フォー・トゥデイ」で再び引き止め面接に臨む。

 

仔細なネタバレは避けるとして、

今作でも被面接者たちは、それぞれの「働く」意義や、

それが自分の「人生」にとって何なのかを自問自答して、

結論を出してゆく。

ちなみに、「ノー・エクスキューズ」に関しては

逆に村上が「働く」ということを見つめ直す機会に

なるわけですが。

 

 

この小説が出版されたのは2014年10月。

ちょうど自分が今の会社を辞めて転職をしようかと

考えていた頃。

面接の行き帰りの電車でこの「永遠のディーバ」を読み、

「ちょろっと「仕事っぽい」ことした程度で、

なんか勝手に満足しちゃってない?」

…電車から降りたホームでお断りの電話を入れたことを

レビュー書いていたら思い出しました(笑)

 

果たしてそれが正解だったのかどうか分かるのは

だいぶ先だろうなー、と思いつつ、

結果がどう転んでも「ノー・エクスキューズ!!」