話は会議室的な部屋ですることを伝えられ、私は、なーを連れて児童専任と向かっていた。

教務主任は、呼び出された為、すぐ戻りますと伝え、職員玄関で別れた。


ホントにあと少し早く着いていれば…


そう後悔したのは、会議室に着く5歩手前。


職員室付近に人影が見えた。

こちらへ向かってる様子だった。

そして、急に小走りでこちらへ向かってる

「あら!なーさん!おはよう」



担任だった。


娘は、私の後ろに隠れ、私は睨みつけた。

児童専任もすぐ気付き「お母さん、こちらへ」

と会議室の鍵を開けて、声を掛けた。


担任とすれ違う瞬間


「気に障ることがあったならごめんなさいねぇ」


そう言われた。



咄嗟に「その言い方が気に障るんだよ」と言い返していた。


会議室に入ると、児童専任が「今なんか言われました?」と聞かれ


「気に障ることがあったならごめんなさいねぇ」と言われた事を伝えた。


「お母さんごめんなさい。本当に申し訳ないです!」


「もぅ、帰っていいですか?そんなこと言われるために、来たわけじゃないし」


心の中にあるどす黒い気持ちが膨れ上がるのが、自分でも分かる。


上二人がお世話になった先生たちに、こんな気持ちを児童専任や教務主任にぶつけるのが、私は凄く嫌だった。


すると、ノックの音がして、教務主任が来た


「えっと……」

私の表情、娘の怯えた様子をみて、驚いた顔をする教務主任のじゅん先生


「あ、今担任の先生とすれ違って……」

コソコソっと児童専任のコト先生が教務主任のじゅん先生に伝えた。


「お母さん、お忙しい中、来て頂いてありがとうございます。また、ご心配をお掛けしてしまい申し訳ございません。」そう言って、じゅん先生とコト先生が頭を下げた。「なーちゃんも来てくれてありがとう!」

優しい笑顔で笑うじゅん先生が、なーは大好きで。

大好きだったはずなのに…


なーは、担任とすれ違ってから、私の服に顔を埋めて、じゅん先生をみようとすらしなかった。


じゅん先生に促され、私となーは、椅子に座り話し合いが始まった。


なーは、それからというもの

笑うことがありませんでした。


学校に行きたがらず、ただ唸り

仕事を休み、学校に連絡し

児童専任から話を聞きたいので来て欲しいと言われ

娘の状態と私の怒り、悲しみを話した。

担任に会いたくない、会わせたくない

「とにかく10分でも話を聞かせて欲しい」そう言われ、娘を着替えさせ

たまごっちを持って、学校へ向かった。


言葉は話すことなく、喃語のような声で話す娘の手を引いて、私は「そっか……。ごめんね。行きたくないよね。すぐ帰ろうね」そう言いながら、5分の距離を20分くらいかけて歩いた。

歩きながら

小さな頃のなーが笑顔で「ママ」と呼ぶ姿が走馬灯のようにフラッシュバックして、涙を堪えながら、「あー。あー。うっ!うっ!」と話す娘と歩いた。


インターフォンを鳴らそうと、職員玄関に近付くと

児童専任、教務主任、養護教諭の姿が目に飛び込んできた。


いつもなら、「じゅん先生!なな先生もいる!」と喜ぶ娘が足を止め、首を横に振った。

「なーちゃん??」


「いや!」


「ママ、ずっといるから。帰りになーちゃんの好きなお寿司食べて帰ろう??」


「お寿司??お寿司??」


「お寿司!ママお話していい??」


「ん!!」と大きく頷き、私たちはインターフォンを鳴らし、学校内へと足を進めた。

なーちゃん、5年生。


新学期早々、信じられない事が起きたのです。



名簿のミスで、1組の子が2組になってた問題。

訂正が入り、出席番号が変更する可能性があるとの連絡が学校から入りました。


なーは、その影響もあり出席番号が変わりました。


初日は校庭集合、校庭解散だったのです


教室の場所を楽しみにしていた なー。


次の日に、なーが心折れる出来事があると思わず…


年度始まりなどは、1人で登校するのを渋るなー。

なーを連れて、教室まで送ると、なーが困った顔をしていました。


「なーの机ない」


は?!と思い、机のシールを確認するもなーの番号がない


「とりあえず、ランドセルしまっておいで」と促すと、ランドセル入れるロッカーもなく、体操着をかけるフックも無かったのです。



親子で唖然。

担任に声をかけると、「あらー!じゃぁ、この机使って!」と近くにあった出席番号の貼られていない机を持ってきたのです。


なーは、落ち込んでいました。

が「先生でもミスはあるから、仕方ないよ!」と前向きに、彼女の気持ちが向くように声掛けをしました。



でも、2日後、そんな声掛けを無駄にするような出来事がありました。



いつものように仕事から帰宅すると

大泣きしていると、れーやつーから報告を受け、部屋を覗くと、なーが大泣きしていました。


どうしたの?と声をかけると



なー、ひとりで給食食べなきゃなの。

なー、班で1人なの…


詳しく聞くと

なー、登校拒否の子、個別支援級の子2人の4人班。


個別支援級の子たちは、給食を別室で食べる子


先生なんて?!と聞くと 


「OK」そう言ってた。なーは1人でいいんだって…OK何だって…


フォローしてくれたのか、でもそれは、なーが聞いていられる状態でしたのか…色々考えました。


「なーは要らない。なーは、1人なの…」


多分、なーの心はそこで壊れたんだと思います。


次の日から話し方や行動が、いつものなーとかけ離れていました。