運転に際しては高齢者だけではなくて、

高次脳機能障害の家族と暮らす家族の緊張感も高まっています

 

それは、事故が起こると必ず、

「家族はなぜ止めなかったのか」という議論になり、

家族に社会的制裁が及ぶからです

 

「何度言っても運転をやめない」という悩みを抱える家族は少なくありません

というのも、病識がなければ障害が残っているという自覚も持てないし、

運転したいと思っているので

家族の言うことを素直に聞くことなど稀だからです

 

また、身内にも障害が理解され難く

医師が治っているから運転していいと言っているのに

家族はどうして運転させないのかと

運転をさせないことに反対する身内もいて

困られている方もいます

 

困られているご家族のお話を伺うと

運転していいと言っている医師が

運転に関して専門外だったり

高次脳機能障害の専門医ではなかったり・・・。

 

その状態ではご家族も免許証を所持していても

安心して乗ってもらう気持ちにはなれないそうです

 

運転させろと殴られたり、

言う事を聞いてくれないからと離婚をされたり、

鍵を隠されたり

そんな話も耳にします

 

何も言わなかったのではなく

何もしなかったのではなく

医師に状況を訴えても

公安委員会に相談しても

いろんな手を尽くしても無理だった

そんな場合もあるそうです

 

高次脳機能障害に詳しくない医師だと

一見普通に見えるので

運転はリハビリをしてから

運転は控えたほうがいいなどと

医師からも助言してもらえなかったりするそうです

逆に治っているとか

障害がないように言われたりすることもあるそうです

 

専門医のところで診察を受けたらいいのでは

そう思われるかもしれませんが

大人を強引に病院に連れて行くことは難しく

運転したいから

「運転していい。」と言ってくれる医師のところにしか行かない

そんなこともあるそうです

 

公安委員会に提出の診断書は専門医でなくても受付可となっています

高次脳機能障害は目に見えない障害と言われています

その障害を見ようとしなければ見えません

 

専門医ではないと残存している障害を見逃す可能性が高くても

公安委員会はその診断書を受け取らざるをえません

なぜなら、そういうルールになっているからです

結局、相談に行っても医師の診断書が運転可能となっていれば

運転可能と判断されるそうです

 

高次脳機能障害は目に見えない障害です

専門の医師でないと運転に支障のある障害を

見落とされてしまう可能性があります

 

運転再開に際しては、

・高次脳機能障害の専門医の診断書が必要、

・一定期間専門の期間でリハビリを受けてから、

・病識を持ってもらってからなど

それまでは運転免許を停止する

法的な方法・・・法律がないと難しいのではないかなと

家族の方のお話を聞いてそのように感じました

 

事故が起きるまで何もできないと言われて

無力を感じているご家族がいることを知ってください

 

I日も早く、高次脳機能障害者の方が

みなさん運転再開にあたり

検査、リハビリをされから運転再開ができる日が来ることを願っています

 

大きな事故が起きてから、ではなくて

運転に際しては高齢者だけではなくて、

高次脳機能障害の家族と暮らす家族の緊張感も高まっています

悲しい事故が起こる前に

高次脳機能障害の方の運転に関しての法の整備を願っています