翌朝、彼女を迎えに行く友人
そこに待っていたのは、赤い目をしたちぃ姉ちゃんだった

彼女が落ち込むと良く行く公園があるという
その公園でちぃ姉ちゃんは彼女を待ち続けていた
すると、本当に落ち込んだ様子で彼女が歩いてくる
その様子を見たちぃ姉ちゃんは急いで彼女に近付く
嫌われたと動転していた彼女は、信号を見ていなくて、危うく車に轢かれるところだった
そこをちぃ姉ちゃんが歩道に引き寄せたようだ…


「お姉ちゃん、守ってくれるんじゃなかったの?お姉ちゃん、ショックで車に轢かれそうになったんだから!」


ちぃ姉ちゃんは、姉には「迷惑している」
ことを、

“装って”

いた…


友達の間で彼女のことが話題になる…
姉のことを悪く言われ、不機嫌な顔をしていたが、友達は、

「あのお姉さんなら、不機嫌になるよねー」

初めは否定していたものの、この手の話題が拡散する速度は速い…

いつの間にか、ちぃ姉ちゃんの前で彼女のことを話題にするのはタブーになっていった

ちぃ姉ちゃんにしてみれば姉の悪口を聞かなくていいのだが、自分の本意とは違う…

どうやら友人が初めて見たちぃ姉ちゃんの矛盾した態度は、この辺りに原因があるようだ

「うん…すまなかった…お姉ちゃんに、自分のことを“ばか”って言ってほしくなかっただけなんだ…許してもらえるように謝るから、力を貸してくれないかな?」

「う、うん…」
                             続