1997年8月1日発行
朝日新聞社
建築好きの読書家と読書好きの建築家
そんなお二人が、有名な文学作品に出てくる「家」や「店」の間取りを読み取って、実際に描き起こした間取り図と解説です。
初出は朝日新聞関東地域版広告特集「リビング・ジャーナル」で、1992年に出た単行本が、2冊に分けて文庫化されています。
扱われている作品は
江戸川乱歩『怪人二十面相』 怪人二十面相の隠れ家
コナン・ドイル『まだらの紐』 ロイロット家の屋敷
ヨハンナ・スピリ『ハイジ』 アルムじいさんの山小屋
など
小説を読んでいて、部屋の描写があれば、何となく思い浮かべるものですが、実際の間取り図になっているとまた楽しいです。
最近読んだばかりの村上春樹『羊をめぐる冒険』や二葉亭四迷の『浮雲』などの作品もあり、思っていたとおりでうれしい。
ほかにも
森鴎外『青年』 小泉純一の家
三浦綾子『氷点』 辻口病院長邸
などなど
作品とも深くかかわる家。
〈間取り図〉をとおして、登場人物の置かれた状況、気持ちまで推し量れるような興味深い内容でした。
おつき合いありがとうございます。