高校生のときからネコの写真を撮りはじめたという岩合さん。

「ネコを上手に撮るにはどうしたらいいのでしょう」という質問を受けることも多いようです。

 

 

たとえば、街は新緑にあふれ頬を清々しい風がなでる5月。

一年で一番、日照時間が長く青葉がキラキラと輝く季節だ。ぼくがネコの写真を撮る場合、最も朝早く撮影を開始する季節でもある。

 

 

早起きは三文の徳

徳①カメラマンの基本~光を味方につける

徳②朝、ネコは朝日を浴びに出てくる

徳③健康への第一歩~歩く歩く

 

・ネコを探すと健康になれる

・モデルネコを探すには、街を隅々まで歩く

・歩くことによって街のでき方や歴史に至るまでわかってくる

・ネコを撮るということは、健脚になり、街をよく知るということでもある

 

 

よく「私はネコがこんなに好きなのに、ネコに嫌われる」という話を聞く。その前に、ちょっと考えて欲しい。「私はネコが好き」というのは、自分が主人公になっていないだろうか。ネコとお近づきになりたいのなら、ネコの立場になってものを考えてみよう。「ネコがいた!」って、喜んで駆け寄ってもネコは決して喜ばない。

 

 

ネコとの距離の保ち方

・あなたがネコを見つけるよりも先に、ネコはあなたをしっかり見ている

・動物というのは、まず初めにこのヒトは安全かそうではないかということを見極める

・人もネコも「個」を見極めなくてはならない

 

これはヒトとの関係にもいえることだと思います。

私はあなたを好き!は、自分が中心ですよね。

 

ほかにも、「ネコのプライドを傷つけない」、「ネコを撮るとは、見ることに始まり、見ることに終わる」とか、写真を撮らない私にもうなずける言葉がありました。

 

 

 

イタリアでは野良ネコのことを「自由ネコ」と呼ぶそうです。

家畜なのに唯一、囲いやヒモなどで縛られることなく自由に暮らし、愛されている。

「彼らほど自由な生き物はいない!」という言葉には、ネコへの愛と敬意が感じられます。

 

あしたの朝は猫の写真を撮りに行こかうな。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

カラー新版 ネコを撮る (朝日新書)