2006年3月3日、高知県旧春野町(現高知市)の国道で、白バイとスクールバスが衝突します。バスを運転していた片岡晴彦容疑者(52歳)は業務上過失致死容疑で現行犯逮捕されました。

 

翌2007年6月、高知地方裁判所は運転手に禁固1年4か月の実刑判決を言い渡します。

 

バスは右折しようとして中央分離帯に止まっていた、そこに猛スピードの白バイが突っ込んできたという片岡さんの主張に対し、警察はバイクは普通の速度で走っていた、右折しようと動いていたバスが白バイを引きずったと主張し、あるはずのないブレーキ痕まで証拠として提出します。

 

裁判では、片岡さん側の証言は身内のものだから信用できないと退けられる一方、警察側のたった1人の目撃者の証言は採用されるのです。

 

最高裁まで争いますが、判決は覆らず、刑務所に収監されます。

 

バスに乗っていた中学生22人と後続の校長先生がバスは止まっていたと証言するのに、裁判所は聞く耳を持ちません。

 

おかしな警察の態度と形式的な裁判。

10年以上前の事件とはいえ、こんなことがまだまかり通っていたのかと驚きです。

 

さらに恐ろしいのは沈黙を守る地元報道機関です。

何で記事にしないの~

 

実刑を避けるためには無罪を訴えてはならず、一切の反論や弁解をせず、反省を示せば執行猶予に持っていける。それは即ち、法廷で嘘をつけと言うのか。

 

片岡さんの言葉です。

 

人一人の人生を台なしにして、国家権力が守りたかったものはなんだったのか。

いつだれが巻き込まれてもおかしくない事件です。

 

 
 

 

 

お読みいただきありがとうございました。