寒くなりました。

体調を崩されているブロ友さんもいらっしゃいます。

なにもできませんが、お見舞いのかわりに井伏鱒二さんの『厄除け詩集』より

 

三日不言詩口合荊棘

 

昔の人が云ふことに

詩を書けば風邪を引かぬ

南無帰命頂礼

詩を書けば風邪を引かぬ

僕はそれを妄信したい

 

洒落た詩でなくても結構だらう

書いては消し書いては消し

消したきりでもいいだらう

屑籠に棄ててもいいだらう

どうせ棄てるもおまじなひだ

 

僕は老来いくつ詩を書いたことか

風邪で寝た数の方が多い筈だ

 

今年の寒さは格別だ

寒さが実力を持ってゐる

僕は風邪を引きたくない

おまじなひには詩を書くことだ

 

これはやっぱりかっこいい

 
こちらは穂村弘さんの解説が興味深く
 
画本は金井田英津子さんの挿画が心にしみます
 
『勧酒』
 
ほかにも自在な訳詩