「疲れてる?」「仕事はうまくいってるの?」「ちょっといいですか」
無意識に使っている言葉が、相手をイラっとさせていた。
筆者は、官公庁や企業などでコミュニケーションの指導をしてきたカウンセラー。
相談される悩みの9割は人間関係に関するものだそうです。
自分では気づかないまま「マイナスの口癖」が習慣化していて、周囲との人間関係を築けず悩んでいる人がとても多いのだとか。
本書では「よけいなひと言」を「好かれるセリフ」に言いかえるパターンが141例、15シーン別に解説されます。
「それはがっかりですね」➡「そんなことがあったんですね」
「知りませんでした」➡「確認不足で申し訳ありません」
テクニックではなく、主体はあくまで相手という姿勢が大切なようです。
「これは絶対にいいから」➡「私はいいと思うから試してみて」
「あなたのためを思って」➡「私はこう思ってる」
へりくだり過ぎる言葉遣いにも、要注意です。
「突然メールをお送りして申しわけありません」➡「突然のメールで失礼します」
あまりにもへりくだると、かえって嫌みな印象を与えます。
筆者は自分をないがしろにしている人がとても多いと感じるそうです。
自分の気持ちに向き合わず、抑え込み、相手を優先し我慢する→わかってもらえないという怒りや悲しみが生じ、負のスパイラルに陥るとのこと。
言われて心地よい言葉を自分から使うことで、人からの反応も変わります。
他者から丁寧に接してもらえたという経験を積み重ねることによって、自己肯定感も高まるそうです。
たった一言で元気をもらうこともあれば、ひどく落ち込んで、何度もそのフレーズが頭に上り、さらに嫌な気持ちになることもありますね。
ポジティブなコミュニケーションのコツが身につくと、周りに好印象を与え、信頼関係を築けるようになるそうです。
ちなみに最初の言いかえはそれぞれ、「元気だった?」「最近、どう?」「10分ほどお時間ありますか」
「よけいなひと言」に気をつけすぎて、ぎこちなくなるのも困りますが、あれ、私、言ってるなっていうような言葉もありました。
無自覚なんですね(笑)
自分が言われたときは、あの人気づいてないんだなと、受け流す寛容さも必要なようです。
お読みいただきありがとうございました。