鬼海弘雄さんは1945年、山形県寒河江市生まれ。

マグロ漁船の乗組員、暗室マンなどを経て写真家に。

 

40年にわたって撮り続けている浅草の市井の人々のポートレイトや、インド、トルコを題材にした作品が国内外で高い評価を受けているそうです。

 

浅草で道行く人に声をかけて、写真を撮らせてもらうといいます。

写真のキャプションに味があるとは、平田俊子さんのエッセイから。

 

「ゆっくりとまばたきをする男」

「胃弱だという男」

「ステッキを買いに来たという男」

 

浅草で一番写真を撮らせてもらったのは、お姐さんという衣装持ちの女性。

いつもすてきなファッションに身を包んでかわいらしい。

 

その1つについたキャプションは「浅草のジェルソミーナ」

 

「浅草でポートレイトを性懲りもなくつづけているのは、「人間とは何だろう」という答えのない問いをずっと抱えているからだ。時代や社会の風潮に流されないようにわたしなりに降ろした錨のそばに、たまたまお姐さんがいてくれたような気がする」~一番多く写真を撮らせてもらったひとより