さてさて、麻布に行った本当の目的。
アトリエ・フォンテーヌへミュージカル「スリルミー」を観てきました。
いや、新納さんがブログで「芝居を観る、というお気楽なものではない。」と書かれていましたが、
まさにその通りで、がっつり引き込まれてもうくたくたぐったりです。ヽ(;´ω`)ノ
観てる途中で息をしてないって気が付いて、ハーハーしてしまった。
くたくたなんだけどね、書かずにはいられないって感じ。(あ、でもネタばれにならないように書きます。でももしかしたらネタばれしてるかもしれないから注意して読んでください。ってかこれから観る予定の人は読まないでー!!)
100人入るか入らないかの地下3階にある劇場で、舞台がめちゃくちゃ近いっ!
今回私はC列3番の席でかぶりつきでした。
週間文春で「BLファン必見」って書いてあったけどキスシーンとかそういうシーンはあるにはあるけど、緊迫感があるから萌えポイントとかそういうんじゃないんだよね。
キスもお互いの取引、契約、心理戦の中の内、っていうか・・・。
舞台には新納さん演じる「彼」と田代万里生さん演じる「私」だけ。
演奏もピアノ1本だけ。
ピアノの旋律に乗せて、二人のむき出しの感情が歌われていくのですが、
どんどん向かってはいけない方向に向かう様がなんともいえない。
ホント、観るなんて感じじゃなくて、心の中であー!そっちにいっちゃダメ!とか「彼」の気持ちを試そうとするんだけど逆に彼に翻弄されてしまう「私」の心の動きとか、「彼」の持ってる深い嫉妬の感情とか(これは「私」に対してではなく、まだ別の対象があるんだよね、恋愛ではないんだけど。)、なんだかいろんな感情がどんどん浮き彫りになっていくのを同じように感じながら体感しているといった感覚です。
だからね、「私」の感情が観ている私にドーンと入ってきたとき、結末を知らないんだけど、途中で結末が見えてしまった。
私が「私」だったとしても、あの選択をするのかもしれない・・・。究極の選択なんだけど、人を好きになりすぎると人の感情ってときとして狂気と凶器が入り乱れるんだろうな・・・。
なんかさ、「彼」と「私」の思いの深さとか好きっていう気持ちの温度差とか向いてる思いの方向が違うから切ない。
私は「私」の焦燥感がせつなくて、悲しかった。
「彼」が渇望している愛されたいと思う人への気持ちも、せつなかった。
うーん、なんだかいろんな感情が私の中にも渦巻いてる。とにかくハードだし、ヘビーだよ・・・。
何度も何度も観るにはエネルギーが要りすぎる。
それでも観ずにはいられないような不思議な感覚。
観終わってすぐのときは、もう十分、って思ったけど、今こうやって書いてるとやっぱり足を運びたくなる。
あー、今夜はちょっと寝るの難しいかも・・・。
今度、行ったらCD、買おっと。