昨夜は下北沢へ「アジアン スイーツ」を観に行ってきました。2回目。
ネタバレ、あります。気をつけてください。
なんと今回、1列目7番席。どセンターでした。
たった4人しか出ない舞台。
時代は現代のある小さい地方?であろう町。
その中で繰り広げられるお話。
その4人以外に想像で語られる人物を想像したり、音で近くに電車が走ってるんだな~とか、セリフでさびれた動物園と小さい遊園地があるんだな~とかわかるの。
実際に見えていないものを想像するってことは劇場にいる観客の人たち一人一人の想像力に委ねられてるってことでおもしろいですね。
見る回によっても違ったりするし、そういうところが舞台のだいご味とも言えるのかな。
今日で観るのは2回目だけど、よりセリフが頭の中に入ってくるのと、小さい劇場だから最前列でもう目の前が舞台。手を伸ばすと舞台に触れるくらいの近さ。
さえぎるものが目の前に何もないのでものすごく4人に感情移入しまくり、最後大号泣。
なんとか嗚咽だけは出すまいとこらえましたが涙だけはどうにもこうにも止まらず。
またね、居候役の清水宏さん演じる浅田さんがところどころに結構いいこと言うんです。
エロいんだけど、それに一見小ずるそうな感じなんだけどそれは表面的なことなのね。
浅田さんの言うことに史朗くん(新納慎也さん)が励まされたり、千代子さん(鶴田真由さん)が溜めていた鬱憤を吐き出したり、
この人、何気に人を癒してるな~と。
みんなが険悪なのに一人でマンゴープリン食べたりビール飲んだり、マイペースっぷりもなんだか憎めません。
そして千代子が浅田さんにキレてネギと大根で暴れるシーン。
大根を床に投げつけてドッピャーッ!と客席にもこっぱみじんになった大根が汁と共に飛んできました。
最前列センターだからさ、浴びたよ、見事に。
生まれて三十○年、生まれて初めて、大根のシャワーを浴びたよ・・・。
そしてもっと浴びたいっ!と思ってしまった私は変態ですか?
そして新納さん演じる史朗くん。
一生懸命頑張ってるんだけど変な詐欺女に騙されて無一文に。
この史朗くんと根岸季衣さん演じるお母さんのやり取りが激しいけど面白いです。
お互い似たもの同士じゃん、みたいな。
無一文になったとみんなにバレたときの泣きじゃくる史朗くんがやんちゃっこの子供みたいでかわいいです。
ぐちゃぐちゃ頭を更にぐちゃぐちゃにしてやりたくなります。
そして、みんなですき焼きを囲むシーン。史朗くんの「おいしっ」って言ったときの顔。
めっちゃかわいいんだー!なんかね、ぎゅーってしてあげたくなります。
お母さんが千代子に前を向いて進みなさい、みたいなことを言うシーン。
「私だったら困ったときは草でもつかむ。土でもつかむ。なんでもつかむ!」と言う言葉、好きです。
お母さんと千代子が女としてお互いを理解するシーンで涙ぽろぽろ。
そしてそして、最後、浅田さんが千代子に贈る言葉で大号泣。
心の奥にしんしんとゆっくり雪が降り積もるようにいろんな気持ちが沁みてくる舞台です。
終演後、トイレに行こうと廊下に出たら、普通に主役の鶴田真由さんが立ってました。
思わず、「すごく泣けました。」と言ったらさわやかに
「ありがとうございます!」とお返事していただきました。
きっとさっぱりした性格なんだろうなーと。
その笑顔を見てまた癒されました。
でもね、トイレの鏡で自分の顔見たら、号泣して化粧は完全に落ちてるわ、目も鼻もまっ赤っかで、
「今まで私、泣いてました。」って顔丸出しで恥ずかしかったです。
(その顔のまんま、その後、待ったよ・・・)
ご覧になってない方はぜひ!
昨日は補助席も出て満員だったみたいです。
当日券もあるそうですよ。
下北沢ザ・スズナリで28日まで公演です!
というわけでまた!