数日前に行ってきました。
仕事が忙しくて、うっかり行くのを忘れていて、お昼頃にハッと気付くという。
そして観劇後も忙しく、アップもできず、ペタもできず、ごめんなさい。
ここらで一気に感想行きます!
劇場に着くまでは気持ちがワサワサしていたのですが、
幕が上がり、音楽が始まると一気に19世紀後半のオーストリアの世界へいざなわれました。
以下ネタバレありです。
今回、なんかものすごく良かったです。
今まで「エリザベート」に抱いていた印象がガラリと変わりました。
25歳という若さで死の帝王「トート閣下」に抜擢された城田優さん。
流行りものには手を出したくない性分なもので、ドラマとか、映画とか、全然見た事ありませんでした。
だから城田さんをきちんと見るのは今回が初です。
若いトート、みぞおちまで開いた衣装が超色っぽい。こんなに素敵だなんて思ってもみなかったです。
声も低い箇所が本当に25歳?って思うくらい色っぽくてとーっても素敵なんです。しかもエリザベートの楽曲ってロックっぽくなってもかっこいいんですよね。
私はかなり好きです、城田トート。
瀬奈シシィ(エリザベートの愛称)が「あなたとは踊らない!」と必死になって抵抗しているのに
城田トート、ソファに長い足を伸ばしてねっ転がり、「ふふん。」と鼻であしらっていたり、
体操座りしていたりする場面も何度かあるのですが、そんな姿でさえ妖艶なのにいたずらっ子ぽくてどんなことも俺の思い通りさ~って顔がまたブブブブッ!シシィが翻弄されてるようにさえ見えてきます。
若くて自信満々で、エリザベートの拒絶でさえも全部トートの計画の中にあるって感じ。
すべての人間達がこの若い城田トートの手の平の中で転がされてるような印象を受けました。
また最後、シシィと死のキスを交わし、シシィが棺桶に戻るときのあの無表情というか不敵な顔が、
ものすごく印象に残りました。
今回のトートダンサー達のダンスがすごく素敵でした。
実は今までいろんな方がトートダンサーについてもいろいろ書かれていてもいまいちピンとこなかったんです。
でも今回のトートダンサーのダンスは妖艶で、切れがあって、トートの手下でもあり、またトートの分身でもある様がとてもうまく表現されているなと思いました。
瀬奈シシィ。いろんな本から見るエリザベートの私の中の印象に一番近いと思いました。
キツいよねー!そこがシシィらしさだと思うの。
本物のシシィも知れば知るほど籠の鳥になれるはずない人だってわかってきますが、
冒頭のフランツ・ヨーゼフ2世がシシィを見染める場面と、
最後の夜のボートで二人が歌う、
「一度私の目で見てくれたならあなたの誤解もとけるでしょう。」
この言葉、最初と最後では全く違う意味になっているんですよね・・・。
わかりあえると希望に満ちていた頃ともうお互い違うゴールしか待ってはいないこと・・・。
はぁ~、切ないなぁ。
でも今回そんな切なさがズドーンとストライクド真ん中に入ってきました。
石川禅さんのフランツ・ヨーゼフ2世の優しさ。
どんなことがあってもシシィを待ち続ける姿がいいですよね。
杜けあきさんのゾフィもよかったです!
ゾフィって今までシシィと敵対する意地悪ばあさんの印象しかなかったのですが、
王室のしきたりや礼儀作法をシシィに守ってもらうことで必死にハプスブルク家を守ろうとしていたんだな、とかすごく真面目な分逆にコミカルに見える場面もあったりしてゾフィに初めて親近感を覚えました。
実は杜けあきさんが宝塚トップだったとき、私、高校生だったのですが学校サボって中日劇場に観に行きました。
ルドルフの伊礼彼方さんも前回より王子でした!
ダンスもうまくなってたし城田トートとのシーンは二人ともビジュアル抜群だし言うことなしです。
舞台の隅と隅にいるシーンでも二人存在感抜群で突然二人でスペイン語で話しだしたらどうしようなんてちょっと思ってしまうくらい日本にいることを忘れそうでした。
今回は今まで見た以上にいろんな人の立場や想いがものすごく理解できてこの「エリザベート」が愛される理由が本当にわかりました。
(実は暗いから今まであんまり好きじゃなかったんだよね。)
暗いなんて一言で片づけちゃいけなかった。
私、浅かったなー。(今でも浅いですが。)
こんなにエリザベートが気持ちの中で何日も後を引いているのは初めてです。
城田トート、また見たいな。(あれ?すっかりファン?)あの色気に屈しないシシィはすごいよ。
これからずっとトート閣下を演じ続けてほしいな、と思います。
そうそう、カーテンコール、最後に城田トートと瀬奈シシィが出てきて、
城田トートが観客席に向かって投げキッスをしたのですが、あまりのさりげなさに打ち抜かれました。
客席も今までのエリザでは聞いたことのない黄色い?キャーともヒャーともつかないハートいっぱいの声が上がりましたよ。
私も漏れずにうひゃー!です。
では。(^-^)/