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12月11日(金)、渋谷パルコ劇場へ、朗読劇「LOVE LETTERS」を観てきました。

舞台にはたった二人っきり。

幼馴染みのアンディとメリッサの50年にも及ぶ手紙のやりとりをつづった物語です。

1990年(確か。)からずーっと約180組の方々がこの朗読劇を読み続けています。

私は今回初体験。新納慎也さんと宮本裕子さんの回です。


幼馴染みのアンディとメリッサ。初め、二人は小学生?中学生?

急にアンディが引っ越すことになってしまい、二人はラブレターを送りあうようになります。

まじめなアンディと自由奔放で芸術家肌のメリッサ。

このころはアンディがメリッサのことが好きで、メリッサの方がちょっと立場的には上なんです。

お互いにそれぞれの学校の寮生活を送り、友達以上恋人未満の関係が続きます。

そして、アンディが日本人女性と結婚するという噂を聞き、ちょっと早とちり?したメリッサもそれに対抗するような形で結婚、出産、離婚。

アンディも新しい恋をし、結婚し、まじめに家庭を守っていきます。


二人の恋の天秤がその年頃、その年代の時間軸によって行ったり来たりするのがなんていうのかな、

こう、恋人じゃない、恋人にはなれない、でもとっても大切な存在、そしてそれはお互いに恋人がいるとき、また家庭を持っても変わることがないのがとても危うくて・・・。

たぶん、アンディが結婚するまでは気持ち的にアンディ>メリッサなんです。

でもメリッサが離婚していくあたりから、アンディ<メリッサなんですよね。


それで、おもしろいな、というか不思議だな、と思ったのが

どんどん話が進んでいくと、二人のしぐさが似てきたんです。

足を組み直すタイミングが少しずれるだけでほぼ同じだったり、

間の取り方とか・・・。

なにこれ?って思いましたよ。だって朗読劇だから足の組むタイミングなんて計算に入ってないでしょ?

そしてそのあたりからどんどん話に引き込まれて行きました。


40代後半?50代に入ったころから二人が逢うようになりますが、

このころから立場完全に逆転。

なんか、こう、男のズルさっていうか、守るべき家庭や仕事がある人の態度ってこうなんだろうなーって。

その気持ちの大きさっていうか重さの交差する瞬間瞬間(手紙のやり取りね。)がとても切なくて、

決して交わることがないんだろうなーって思ってしまいました。


終盤でのアンディが、「僕たちが今結婚しても、1週間も持たないよ。」の言葉が胸に突き刺さり、なんて残酷なんだろう、そしてその答えはとても正しいのだろうと。

メリッサが全身全霊でアンディを求めているときにこの冷静なアンディの答えがつらかったです。


そうだね、もう好きだけで幸せだと思っていられる時期はとうの昔に過ぎてしまったんだと・・・。


最後のシーン、涙であまり覚えていません。


そして、カーテンコールの後、二人で手をつないではけていく姿が無邪気だった子供のころに帰ったアンディとメリッサのような気がしました。


素敵な作品でした。

また、もう少し時が経ったら本を買って読んでみたいと思います。


あ、写真は開演前に食べたモフモフケーキです。

少し大きめでしたがぺろっといけましたよ。(°∀°)b