求道を受けてから約1か月後、全くなんの予備知識もないまま一人で合宿参加。

正直、たんなる暇つぶしでした。

なんとなく現状を打破したいという気持ちは持っていたけど、

そんなに人なんてすぐに変われるものでもないでしょう?


合宿は、いたってシンプル。

講義(普通の話です。あと、菜食の話とか、親孝行の話とか・・・)、

ごはん、少し掃除、参加した人たちを雑談などなど。

初めて会う人たちなのにすぐに打ち解けて、いろんなことを話したり、

笑ったり。逆に全然知らない人ばかりだったからよかったのかも。

いつもの自分、という役を演じなくてもいいというか、

2泊3日の出会いだからわざわざ好かれようとかとも思わないし

変に気を使わなくていいのでとても楽でした。


それで、最終日にある文のテストがあるんです。

A4一枚のほんの十数行の文なのですが、

そのテストがあるのでみんな助け合ったり。


2日目、その文章を覚える時間の出来事。

たった十数行の文なのですが、いつもとは勝手が違って、

なかなか覚えられなくていたところに、

ある方が(実は先生と呼ばれる方だったのですが)私の目の前にいきなり座って、

「あなた、感謝をしていますか?」


私:「え?」


先生:「ご両親、友達、周りにいる人たちに感謝していますか?」


私:「感謝・・・ですか?あまりしてないかもしれません。」

ここで私、かなりムッとしてます。いきなりなんだよ、この人。

私は今この文を覚えるのに一生懸命なんだから邪魔しないでよ。

うっとうしい。

初めて会ってこの質問一体なんなの?

私の何がわかるっていうの?


先生:「あなたは、ほしいと思った物や人、事を今まですべて手に入れてる人です。

それがわかりますか?」


私:「いいえ、私はほしいと思ったものはすんなり手に入りません。

 現に今だって車のローンもあるし、いつも片思いだし、父親とはかなり仲が悪いし。」


先生:「よく考えてみなさい。あなたは欲しいものをすべて手に入れてますよ。」


何秒考えたのか、考える間もなかったのかよく覚えていないけれど、

このとき、はっきり、わかったんです。

あぁ、私、欲しいものは手に入っていたんだ、っていうこと。

そして、それが当たり前にありすぎて全く気付いていなかったこと。

当たり前だったから、感謝なんてことすら思い浮かばなかったこと。


全身に雷に打たれたように衝撃が走りました。


私は欲しいと思った物、人、事を手に入れていたんだ・・・。

感謝・・・してない・・・。


それに気づいたとき、どうしようもなく涙があふれてきて、

止めようと思うのに涙どころか鼻水は出るわ、しゃっくりは出るわ、

子供のようにしゃくりあげながら泣けてきて、

恥ずかしいのに止まりませんでした。

自分が泣くなんて思ってないからハンカチもないし、手でぬぐうしかない状態で、


先生:「やっと気づきましたね。今、あなたの心は良心に溢れてとてもきれいになりましたよ。」


私:「そうでしょうか?私、なんにも気づいてませんでした。」


先生:「あなたは気づいたのだからもう大丈夫。ほにゃらら(なんて言ってたか忘れました。)」


この瞬間から単なる暇つぶしだった合宿が楽しくて仕方がなくなり、

テストの文章もなかなか覚えられなかったのに、あっさり頭に入ってきて、

仲良くなった人2人とテストに向けて練習したり、これがまたとても楽しくて、

あっと言う間に過ぎてしまいました。


最終日のテストのとき、これまた自分の縁に合った先生と1対1で受けるのですが、

そのとき、いつも感じないのに、私の背中に誰か目に見えない人が助けてくれるのを肌で感じたんです。

(ホント、私、霊感ないですから!でも感じたの!)

無事合格です。

昨日とはまた違う先生だったのですが、合格です、って言われた後、

「あなたはうっかりミスの多い人ですね、それを気をつけなさい。」

ぎゃぼー!初めて会ったのになんでわかるのー?でもわかるのかな・・・?

一目見ると「こやつ、うっかりミスするヤツだな。」ってすぐわかるような顔してるのかな・・・?



ここはなんか、単なる宗教と一言で片づけられない気がする。

なんかもっと知りたい、そして楽しい、と思って今にいたります。

ここ数年はそんなにしょっちゅう行けてないんですけどね。

でも東京にも会館があるのでときどき足を運んでます。

別にこのときに感じたような雷に打たれたような出来事はないですけど、

会館に行くと波打っていた気持ちが静かになります。(ならないときもあるけど・・・)


それに、それまでは人と自分を比べてばっかりだったんですが、

それが人は人、私は私、私以上でも以下でもない、

私はすべて持っている、今持ってないもの、ほしくても手に入らないものは

今の私には必要のないものなんだ、ととても気楽に物事を見られるようになりました。


変な話、観劇での座席とかチケットとかも全然こだわりがないです。

取れなかったらそれが縁なんだわーとか、席も後ろの方でも全然気にならないし、

見えないわけじゃないし。


そうそう、私の気持ちが変わったからか、周りにいる人も変わったりしました。

変わらずに仲のいい人もいれば離れていく人もいましたけど、

それはまたそれで、いいんだと思えます。


長くなりましたが、もし、今何か不足だと思っていたり、

何か引っかかるものがある方は求道をお勧めします。

それは別にいいわ、という方、あなたもきっと

欲しいものはすべて手に入っているはずですよ。

それに気づいてくださいね。


ではでは。