いくつか印象に残った場面を紹介しつつ、感想です。
カナダの中でもとくケベック州はフランス語圏で敬謙なカトリック信者の多い街。
そして当然のことながら同性愛は絶対に認められません。
その中でシモンは父親に「聖セバスチャンの殉教」に沿ってベットにしばりつけられ、
22回、ムチ打ちをされ、一生背中に残るほどの傷を負います。
そしてヴァリエへの思いを断ち切る為に、父親から離れる為に、リディアンヌとの結婚を決意します。
(ざっと省略)
明日、パリへ旅出つことが決まったシモンとリディアンヌ。
ヴァリエは誕生日。
カナダに来て初めて母からのプレゼントとして湯船に入ることができます。
そこへ誕生日プレゼントと別れの言葉を言いにやってくるシモン。
シモンはなかなかヴァリエに最後の別れの言葉が言えません。
ヴァリエ:「いつになったらさよならを言うんだよ。」
シモン:「言えない。」
ヴァリエ:「言えよ!」
こらえられずに
シモン:「君を思う気持ちは、リディアンヌを想う気持より、ずっと強い!」
バスタブに飛び込むシモン。そしてお互いの愛を確かめ合うシモンとヴァリエ。
また二人の唯一の味方とも言えるヴァリエの母、ティリー伯爵夫人は二人を見て
「これ以上、望むものはなにもないわ。」と祝福します。
泣けるーーーー!!。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
ティリー伯爵夫人、人間がでっかすぎます。
もうこの場面に来ると、どうして同性愛はいけないことなんだろ、普通に恋愛してるだけなのに!と
悲しみを通り越して憤りすら感じぜずにはいられません。
もちろん人間である以上、ルールや道徳は大切です。
でも!人を愛するということに性別は関係あるのでしょうか?
国や性別を超えた愛。
そして、ここまで人を愛することができているのか?!と
見る者までも問いかけられている気がします。
頭の中がぐるぐるといろんなことが駆け巡り、常識とか、世間体とか、そういったものを脱ぎ捨てたところに真実の愛があり、愛は宗教をも超えるものだと感じます。
人を愛するってこんなに苦しいことなんだね。
そして、気持ちが通じ合ったとき、こんなに幸せな気持ちになれるんだね。
そして、とても素敵で、崇高なものなんだね。
忘れかけていたこと、かもしれません、私。