瑠璃でもなく、玻璃でもなく/唯川恵
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週末は本をちょろちょろと読んでました。

この本、美月26歳。音響メーカーに勤める独身、同じ会社の朔也と不倫中。

朔也との結婚を望んでいる。

英利子34歳。専業主婦。4年前に3歳年上の朔也と結婚したけれど、

仕事にがんばっている友達に会うと社会からおいてけぼりになっているようなあせりがある。


そうです。相手の男性は同じ男性。

この主人公2人に添って話が進んでいきます。


この二人の気持ち、めちゃくちゃリアル・・・。


26歳の美月の独身であるが故のあせりとか、将来の不安とか、

好きな人への一途な気持ちとか、26歳のときの私自身の気持ちをすごくかぶっていて読んでいて苦しい。

まあ、私は27歳までに結婚したいとは全然思わなかったけど・・・。


34歳の英利子はまさに今の私と同じ年代で、結婚して4年で子供なし、(ここまでは一緒)

私は働いているけど、英利子は専業主婦。

でも気持ちはよくわかる。

私も専業主婦に憧れたりするけど、社会から取り残されそうでいやだから、っていう気持ちも半分あるから働いているようなところあるし、結婚したからすべてパーフェクトとは思わない。

もちろん不幸でもないけど・・・共感できる思いってこの年だから思うことってあると思う。


これを読んでいて、二人、とても似ているようで、似ていない。

二人がどうなっていくかは読んでみてのお楽しみだけど、

二人の気持ちの揺れがもっと描かれてももよかったんじゃないかなと思う。

また朔也の気持ちは全く描かれていなくて、女性二人から見た朔也像しか見えないけど、

なんだか放っておけない感じがこれまたとてもよくわかる。

私はこういう男は好きじゃないけど、こういう男性にはまっちゃうとなかなか抜けれないんだろうな・・・。


とにかく私は英利子派。ダントツ英利子派。


不倫を否定すると、ミュージカルも不倫モノがあったりするから(アンナカレーニナとか・・・)なんともいえないけど、人のものを取ると必ず遅かれ早かれしっぺ返しがくるような気がする。

でもまあ、人生いろいろあるからどれが正解なんてないんだろうな。


とにかく女は年齢を重ねるごとに綺麗になるのだ!


朔也の視点から見た場合はどうなんだろう、ととても知りたくなった。

そして、描かないまでも男は思ったより単純なんだろうな、とも思うのだった。