そいつは、地中に潜み隙あらば、地上に縄張りを広げようとしていた。

たまたま庭仕事をしていた私は、木の枝からぶら下がった"それ"を発見した。

まるでターザンがぶら下がるジャングルの蔦のような"それ"は、去年のものらしく、茶色く枯れていた。

しかし、その茶色の蔦を鋏で切ってみると、周りは茶色くなっていたが、中心部は、まだ生きていた。

ん?これは、このままにしていたら、本当にターザンがぶら下がれる太さまで育つかも⁈ と思い、根元を探してみた。

引っ張っても、引っ張っても、ズルズルと続くそいつは、家をぐるりと囲むように、伸びている。

所々、ホッチキスで地面に止めたようになっていて、そこを掘ると根っこが地中深く張り巡らされている。

どんどん掘り進めて行くと…

家の塀に沿って伸びた茎から新しい侵略者が細い腕を伸ばしている場所が何箇所も見つかり、細いやつをやっつけながら、太い母体も掘って抜いた。


すごい長さの蔦を収穫しながら、私の脳裏には、深海で撮影されたダイオウイカの姿が浮かんでいた。

いつもは気づかずにいた地中にこんなものが潜んでいたとは!

音もなく地中に根を張り、チャンスがあれば地上に腕を伸ばし、巻きつきながら太く太く成長する。

恐ろしい!

今年、家のハナミズキが咲かなかったのは、コイツのせいだ。

なぁんて考えながら、草むしりしていた私でした。

おかげで、腕がパンパン。お箸を持つ手が震える位疲れました。




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