日常生活を送る上で、転けたり、ベッドとかソファーからうっかり落ちちゃったりすることなくはないと思うんです。


入院中の患者さんも同じで、転けたり落ちたりすることがあります。


健康な人より、リスクはもちろん高く

それは

疾患でそもそも身体が弱っていたり

そもそも高齢の患者さんが多く筋力が落ちていたり

なれない環境であること

治療の影響だったり

精神科では特におくすりの影響も無視できません。


余談ですが、看護師は患者さんの安全を守る必要がありますので、そういったことを予防していかないといけないし、

もし仮に、転けたり落ちたり患者さんがした場合は、なぜそうなってしまったのか、どう改善していくのかというレポートを書かなくてはいけません。

(これ、始末書じゃなく次の事故を予防するためのレポートということになっていますが、なんとなく始末書感はあります。)

だから転けてほしくない、というわけではないですよ!

安全が一番です。


もちろん、転ばないようにいろんな対策はします。

付き添い歩行するので呼んでください、とか

そもそも必要なものを手が届くとこにおいとくとか

トイレへの動線がいい部屋にするとか

看護師を呼べない患者さんは動いたら音がなるベッドやマットを敷いておくとか。

まだまだ色々やります。

患者さんに心配しすぎよーって言われるくらいやります。


でも、こんなこと言うと身も蓋もないんですけど

100%防ぐのは無理なんです。

他の患者さんのところにいる時はすぐ対応できないし、

ナースコールが鳴っても、もちろん病室に着くまでにタイムラグがあります。

その間に動いて転けたり落ちたりしちゃうことってよくあるんです。

突発的な行動も防ぎようがありません。


精神科では、ベッドの上でジャンプして、天井で頭を打っちゃう人とか

ベッド柵を乗り越えようとして頭から落ちちゃう人とか

落ち着かずに走り回って廊下で転ぶ、物や壁に引っかかって転ぶ人もよくいました。


なので、転んだ時に傷害が最小限になる看護も必要です。

帽子を被っていてもらったり

落ちるリスクが高い人は衝撃吸収マットをおいたり。

いちばん大事なのは頭を打たない。骨折しない。

これも100%は無理です。


なので、その次はもし頭を打ったらどうするか、

どこか打ったときにどうするか、になります。


これは自宅にいても同じ視点が必要だと思います。

転けそうな所はないですか?

転けそうな所は、改善できそうですか?

難しければ転けたときに危なそうな箇所はないですか?


病院で転ぶ人多いです。

折れてしまう人も結構います。

家で折れて運ばれてくる人も結構います。

悲しいことに高齢者の場合、そこから寝たきりになっちゃう人も多いのです。