おはようございます
内藤です

 

第137回のテーマは
「平常心」

 

スポーツをする者にとって
非常に重要な要素

 

いや
スポーツに限らず
より良く生きるために持ち合わせたいもの

 

 

平常心

 

 

これもまた禅語です

 

禅の言葉とは知らずに
日常的に使われていますね

 

特にスポーツや格闘技
そして棋士の世界など

とりわけ
テニスのような個人戦では
勝負を左右するともいえます

 

平常心を失って
怒りや落胆、欲や焦りなど
心が乱されると
技術に直結して悪影響が出ます


レッスンをしていても
よく思うんです

 

自分で言っているお客様もいました

 

バシッて打たれると
つい冷静さを失って
バシッて打ち返そうとしちゃうんです


そうなんです

 

私もまだまだですが
皆さんね
平常心を保てなさ過ぎなんです

 

やはり感情に振り回されると
技術にブレが出て
プレーの質がガクッと落ちます

 

ショットやポジションの判断ミスも
多くなります

 

打たれて挑発されようと
ミスが連発しても
ペアとの連携が上手くいかなくても

 

平常心です

 


いやー、それは分かってますよ
でも無理でしょう
ついついイラッとしたり
落ち込んだりしてしまうじゃないですか

 

はい、そうです
その通りです

 

人は人である以上
心はコロコロと揺れ動きます

 

何の感情も抱かず
機械のように動くなど
無理な話ですし

 

そんな無感情な人間が
スポーツで成功することも
より良い人生を歩むことも
出来るはずはないでしょう

 

誰もが心を動かされます

 

怒りや落胆に見舞われます


平常心でいるということは
そのような感情を持たないということではない

 

そしてまた
平常心でいるということは
そのような感情を跳ねのけるということでもない


平常心でいること
心をより平穏に保つためにすべきこと

 

それは
ありのままを見つめるということです

 

怒りの感情が湧いてきたときにすべきことは
怒りを鎮めようとすることではない

 

ありのままを見つめる

 

「あ、今、私は怒っているなー」

 

と、ありのままを客観的に見つめる

 


ミスショットを連発して落ち込んでいるときは

 

「あ、今、俺は落ち込んでいるんだな」
「それはそうだ、あんなにミスをしたからな」


緊張しているときもそう

 

「すごい緊張しているなー」
「唇も渇いて、手も震えだしている」
「こんなに大変に緊張しているんだなー」

 

とありのままを見つめる

 

客観的に
どこか他人事
もう一人の自分が冷静にありのままを見つめる


そのように
一歩引いたところで
俯瞰するように
自分を見つめることが出来れば

沸き起こる感情に振り回されることもなく
感情の波に飲まれることもなく

自然と冷静な心持ち
平常心がもたらされることになるのです


自分の感情を抑えようとか
戦おうとしてはいけません

 

ありのままを見つめる
ということで平常心を手にすることが出来ます


自分を他人事のように扱うと言い換えてもいいでしょう

 

まだ自分のことよりは
他人のことの方が冷静に見ることが出来ますよね

 

あ、この人怒ってるなー
とか
何か落ち込んでいるのかなー
とか

 

そのときにね
その人の感情が
自分の中に入り込んでくることはないですよね

 

悲しんでいて
かわいそうだなー
とは思っても

その悲しみの感情自体が
自分に降りかかっては来ないです

 

だから冷静に見ることが出来るんです

 


平常心

 

それは微動だにしない心を養うことではない

 

コロコロと揺れ動いてしまう自分の心を
客観的に見つめる余裕を持つこと

 

これが平常心です


テニスでも日常でも

平常心を保って
より良く行動するために
ありのままを見つめる
ということを実践してみましょう

 


今日は平常心
自分の心の動きを
声に出して言ってみましょう
「あ、私いまイラッとしてるなー」
「時間がなくて焦っているなー」
「ミスしたらダメと思って縮こまっているなー」

そうすることで
その感情が和らいで
落ち着いた心持ちになることが出来るのです!