おはようございます
内藤です

 

第133回のテーマは
「本当の技術」

 

今期のテーマ
トップスピン

 

昨日のメルマガで
現代テニスには必須だと言いましたが

どうしてか?

 

答えは単純

 

コートが狭いからです

 

ベースラインまでの距離が短いからです

スピンをかけてコート内に納めないといけないからです


えっ?
でもそれって現代ってことではないですよね
昔からそうですよね

 

というわけではないんです

 

例えばゴルフ

 

一昔前は
パー4のホールで350~400ヤードくらい

 

クラブがパーシモンっていうね
柿の木で作られていましたから
そんなに飛距離が出ませんでした

 

そこから道具が進化します


飛ぶクラブがどんどん開発されます

 

そして
プレイヤーもアスリート化
筋力のアップ
技術的な進化も加わり
ゴルフの飛距離が劇的に伸びます

 

そして現在
パー4のホールで
450~500ヤードくらいでしょうか

 

相当距離が長くなりました

 

それは当然ですね

 

道具の進化によって
簡単に飛ばせるようになったのですから

 


テニスはどうですか?

 

一昔前はウッドラケット
体を強く使うこともありませんでした

 

そこから現在に至るまで

ラケットは劇的に進化


ゴルフのそれとは比にならないくらい
フレームも
ストリングスも
軽くて高反発
簡単に飛ばせるし
スイングスピードも上げられるようになっています

 

体の使い方も研究が進み
一般の方でも
相当なスイングパワーを生み出すことも出来ています

 

ということは、ですよ

 

ゴルフと一緒

当然距離を伸ばす必要があります

 

ベースラインをもっと遠くに
コートを広くして然るべきですよね

 

それなのに
テニスコートのサイズは変わっていません

 

ボールの空気圧が若干低くなった程度です

 

普通に打ったら飛ぶんです

ラケットが飛ばしちゃってくれるんです

スピードも出ちゃうんです

 

勝手にビュンって振れるし

しかもね
ちょっとした当たり損ねも関係なし

スイートスポットを外しても
きちんと飛んでくれるんです


じゃあですよ


現代のテニス選手に必要な技術
もはや明確ですね

 

「飛ばさない技術」です

 

「飛ばす技術」はさほど重要ではない

道具がやってくれますから


しかもね
飛ばす技術は簡単です

 

皆さん
ボールは飛ばせますよね

 

でもね
飛んできたボールを止められませんよね

 

ラケットでスッとキャッチ出来ないですよね

 

コーチがたまにラケットで
ボールをキャッチしているのを見たことがあると思います

 

あれは難しいです

皆さんには出来ないでしょう

技術が必要なんです

 

ストロークもボレーも同じ

 

飛びを抑える
スピードを調節する
そんなラケットワーク

 

それが本当の
本物の技術なのです


ストロークはトップスピン

 

順回転をかけることで
飛びを抑えます

 

道具と技術が進化した現代テニスには
欠かせないということです

 


でもね
皆さん本当に飛ばすのが好きなんです

 

スイングスピードを上げるのも好きなんです

 

メーカーさんも
これでもかというくらい次々と新作を出します

 

驚きの飛びを実現
圧倒的ヘッドスピード

 

そんな謳い文句に惹かれるんです


何と浅はかなことでしょう

 

練習で
しっかり体を使って打つ
という名のもと
オーバーを繰り返す

アウトの方がネットよりはまし
という根拠レスな雰囲気だけの論理を振りかざし
バンバン打っているんです

 

そこに技術は介入しません

 

試合でものをいう
本物の技術は育まれません

 

スイングの能力を上げるために
バンバン打つ練習も必要ですが
そちらがメインになるのはいけません

 

特に大人の方はね


テニスはボールをコートに納めるスポーツです
そして
今のラケットにはテニスコートは狭すぎます

 

その認識に立って
ボールを「飛ばさない」技術

 

それはただそろっと打つ
ということではなく

ある程度のスピード・勢いを持たせた状態で
きちんとコート内に納める技術

 

これを身に付けるように練習をしなければなりません


本物の技術とは何か?
本当の意味でのボールコントロールとはいかなるものか?

少しじっくり考えてみるようにしましょう

 


今日は飛ばさない
自転車も超ゆっくり
超低速で真っ直ぐ自転車を走らせてみましょう
自転車をコントロールする
という本当の技術を体感することが出来るでしょう!