【タマネギ】
(玉葱、学名:Allium cepa)
ネギ属、ユリ科の1年草または2年草
 
タマネギは中央アジアや古代エジプトで発祥し、ヨーロッパに伝わったとされ、
肉料理や魚料理によくあうため世界で広く食材として使われています。
日本では1871年札幌で栽培が始まり、アメリカマサチューセッツ州出身のW.S.クラーク博士に同行したW.P.ブルック博士によって持ち込まれ栽培・普及したという説と、
長崎に持ち込まれた種から栽培が始まったが、辛いので人気がなかったが、明治初期に関西地方でコレラが流行し、タマネギがコレラに効くということで広まったという2つの説があるようです。
日本の代表的な生産地は、北海道・大阪・静岡・愛知・香川など。
 
 
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イトーヨーカドー顔が見える野菜シリーズ:北海道常呂郡訓子府地区 武藤一仁さん作タマネギ
 
 
 
さて、タマネギには硫化アリルという悪臭の元となる成分をはじめ、
有機硫黄化合物が多く含まれているようです。
これらはニンニクに含まれている成分とよく似ています。
 
 
 
●ニンニクのような臭いのもと
硫化アリル


不溶性・ニンニク臭
天然のワサビやニラにも含まれている
 
 
 
 
 
●催涙を促す香り成分
アリシン


タマネギやニンニクを切った時(細胞が壊れる時)に放出される
水溶性・放置しておいても徐々に減少
ビタミンB1の吸収を高めたりビタミンB1の効果持続を促してくれるので、
集中力UP・体力増強・疲労回復・滋養強壮となる
(酵素アリナーゼとアリシンを結合した武田薬品のアリナミンAが有名)
糖分の分解を促進
抗菌・抗カビ作用が強い
動脈硬化に対抗し、脂肪塊を小さくすると共に少々の抗酸化作用あり
ヘリコバクター・ピロリ菌に対する効果を持つ
 
 
 
 
 
●辛味・刺激臭のもととなる成分
二硫化アリル


ニンニクにも多く含まれる
不溶性・ニンニク臭
アリシンの分解により生成される
細胞の解毒に有効
肝細胞の解毒を助けたり、神経細胞を酸化的ストレスから守る
腸管細胞の被毒を防止
カビや微生物の成長を阻害
殺菌・殺虫作用があるので、大腸や心臓の外科手術の際に除染にも使われる成分
大腸がんを始めとする抗がん作用もあり、活性酸素を濃縮するので発ガン抑制作用もある
循環器疾患の進行も防ぐ
酸化的ストレスを解毒で防ぎ、動脈硬化の減少や血圧降下(ただし短期的に)させる
 
またこれは、皮膚刺激性でアレルゲンのひとつでもある
調理するものの指先から経皮吸収し、アレルギーを起こす
市販の手袋では透過してしまうので防ぐことはできない
ウナギ・ネズミ・猫・犬・羊など殆どの動物では、
経口・経皮共に溶血性貧血(赤血球が破壊されて貧血)を起こし多くが死に至る
(猫の背中にタマネギやニンニクを乗せてもいけないんですね。人間はそれを阻止する物質があるらしいです。)
 
 
 
 
 
●他にもある辛味成分
硫化ブロビル


水溶性・タマネギを切った時にチオスルフィネートという成分に変化する
コレステロール値や中性脂肪値を下げて、
血液をサラサラにし、血糖値も下げる
高脂血症・糖尿病・動脈硬化に有効
 
 
 
 
 
●加熱調理すると・・・
メラノイジン


味噌にも多く含まれる
タマネギを加熱する過程で糖とアミノ化合物が反応して出来る成分
(この反応はメイラード反応と呼ばれ、反応の過程ではアクリルアミドと呼ばれる発癌性物質が生成される=ポテトチップの製造過程で生成される事が問題視されているらしい)
メラノイジン自体の効果は、
抗酸化作用・活性酸素消去活性・発がん抑制作用
動脈硬化・高血圧・発癌を抑制する
 
 
 
 
 
●タマネギの皮には…
ケルセチン


ポリフェノール(フラボノイド)の一種
お茶・リンゴ・ブドウ・ブロッコリー・ラズベリー・こけもも等にも含まれる
強力な抗酸化作用・抗炎症作用
抗菌薬とは併用禁忌
悪玉コレステロールの酸化を防止
脂質と結合する性質があり、腸内の脂肪を結びついて脂肪を固めて排泄
抗ヒスタミン剤と同様、抗ヒスタミン効果もあるため炎症が早くおさまる
体内の毒素の結合を阻止し、デトックス効果・ダイエット効果が得られる
ボケ防止・記憶障害防止
 
 
 
 
 
 
以上、タマネギは、
風邪/がん/血行促進/抗炎症作用/高血圧/殺菌作用/動脈硬化/糖尿病/疲労回復/不眠症/こり解消/ダイエット/デトックス/滋養強壮/抗酸化作用/ボケ防止/記憶障害防止/発癌抑制/癌細胞減少
・・・などに効くそうで、
人間の体にとてもいい効果をもたらしてくれるようです。
 
が、タマネギを食べて貧血・下痢を起こすという、
私のようなある一部の人においての、
アレルギー反応というか過剰反応というか中毒反応というべきかの、
体に不都合な事に関してははっきりわかりませんでした。
その事に関してはまた徐々に調べていきたいと思います。