あたしって何してるんだろう。
なにがしたいんだろう。
一番年上で一番なかよしのいとこと比べてみる。
地元で一番偏差値の高い高校へ行き、
常に1番、悪くて2番の成績をとり続けた。
大学も偏差値の高いところへ入り、
新卒で某有名航空会社の国際線CAになった。
しばらく働いた後、東大卒の旦那様と結婚。
今は可愛い子供2人のお母さん。
あたしには、彼女が
道を外れることなく生きているように見える。
それにひきかえあたしは、
まぁそこそこの高校へ入るも遊んでばかりで、
成績なんて特に気にせず女子高を謳歌した。
大学は滑り止めになんとかひっかかり、
歌舞伎町に魅せられ、親には言えないことばかり。
新卒で某有名ブラック企業に入ってしまい、
毎年職を転々としている。
まだ結婚するわけでもない男と同棲までして、
無職の挙句養ってもらっている。
いとこが子供を連れて帰省するとき、
いつも凱旋帰省だなぁと思う。
ママだって、
あたしの歳には結婚してあたしを産んでいる。
あたしは結婚や出産どころか職にさえまともにつけない。
「人と比べることじゃない」
そうお父様はいってくれた。
たしかにそうだと思う。
あたしにはあたしの人生がある。
誰のものでもないあたしの人生。
あたしが今までしてきた経験は
すべて社会勉強のためのもの。
歌舞伎町での出来事も、仕事も恋愛も、出会った人たちもすべて。
人生って迷路だ。