これから社長とゴルフです音譜
AyAと申します星



久々に歌舞伎長日記いきまーすヘ(゚∀゚*)ノ


前回は2009年12月に書きましたのでよろしければどうぞ(笑)




ある出勤日。
この日はエリカちゃんとあたしのふたりだった。


エリカちゃんは成城に住む法学部の大学生。
小さな身長。けだるい話し方。酒やけのようなハスキーボイス。

よく笑ってちゃきちゃきした、
いかにも「水なれ」した感じの女の子。
実際、キャバ嬢だったこともあるそうだ。


一見若いママにさえ見える。


とてもあたしと同い年にはみえない。





エリカちゃんと出勤の日は何事もなく無事にお店がおわる。


常連の佐藤さんというお客さんは、
エリカちゃんのことをとても気に入っていた。

キャバだったら絶対にエリカちゃんを指名していただろう。


佐藤さんは、紳士的でもないけどすごい気持ち悪いわけでもない。
お金をもってるプライドの高い40代という感じだった。



エリカちゃんは佐藤さんをイヤがっていたので、
閉店まであたしが接客していた。

付け回しを好きにできるのが小さい飲み屋のいいところである。



会計のときになって、エリカちゃんは佐藤さんについた。



『ごめんねー。全然しゃべれなくて。』


『あー、いいよいいよ。また来る。』






お金を数えて店の鍵を閉めたとき、レナさんを見かけた。


レナさんはお店のお姐さん。
ひとりではなく、サラリーマンのお客さんと一緒だった。



『あっアヤちゃん!エリカちゃーん!飲み行こうよぉ~!』



完全に泥酔しているレナさんは、
一軒だけといってあたしたちを飲みにつれていった。


後ろについてきたお客さんは山田さんだった。
たまに来るわりと若い人で、たぶんレナさんに本気なんだろうと思っていた。



『ねぇ、今日お店どうだった?混んだ?誰が来たの?』



あたしに腕をからませて歩いているレナさんが聞いてきた。


今日はレナさんはお休み。
山田さんとプライベートで夜から飲んでいる。
何軒いったかはちょっとよく憶えてないという。



ママ抜きでのお客さんとの同伴・アフターは禁止されていた。
これもレナさんの営業方法なんだなぁと思った。



『あっ、ママには黙っててね!今日のこと。
じゃないとまた怒られちゃうからさぁ~。』




レナさんはママの目を盗んではお客さんと出かけていた。
禁止されていたお客さんとの連絡もザラだった。


『孕ませられたら困る』というのがママの方針だった。



山田さんはおもしろくないといった表情をあらわにしている。
レナさんと二人の時間を壊されたといった感じだ。



『ついたよ~。ここの店。』



あきらかに不機嫌な山田さんのあとに続いて、
あたしたちはあるビルの地下の店に入った。